どこまで続く元祖天才の重賞連敗
三浦皇成に自らの新人記録を塗り替えられる一方で、重賞連敗が止まらない武豊。30日に交流重賞「北海道2歳優駿」をメトロノースで勝ったものの、JRA重賞は自己ワーストの連敗街道をまっしぐら。その不名誉な記録は、菊花賞で「34」まで伸びた。
同騎手の過去の重賞最多連敗は、92年5月から93年1月にかけての「29」。このときは、4歳牝馬特別(現フローラステークス)を勝ってから、東京新聞杯を勝つまでの間だったが、奇しくもこの2レースの勝ち馬はいずれもキョウワホウセキ。ならば今回も、最後に重賞を勝ったダノンゴーゴーでトンネル脱出かと思いきや、同馬は屈腱炎で戦線離脱。連敗ストップは他の馬に託される。
自己ワーストを更新した30連敗目のレースは、毎日王冠。ヴィクトリアマイルに続いて、またもウオッカで1番人気を裏切った。これまで同馬には3回騎乗して4、2、2着。この間、岩田で安田記念を勝っているだけに、天皇賞はいよいよもって背水の陣。理想的には、土曜のスワンステークスをファリダットで勝ち、重賞連敗を止めてから天皇賞に臨みたいところだが…。
もっとも、スランプは重賞に限った話。勝利数はダントツで、勝率と連対率も僅差ながら安藤勝をおさえてトップ。それらの数字からは、衰えなど微塵も感じさせない。重賞連敗の主たる原因は、巡り合わせの悪さなのだろう。
武豊が経験した真のトンネルは、91年暮れに喫した「42連敗」に尽きる。その引き金となったのは、かの、メジロマックイーンによる天皇賞秋降着。騎乗停止後はわずか3勝しかあげられず、12月未勝利、年間96勝に終わった。100勝に届かなかった年は、1年目と海外に拠点を移していた01年以外では、この91年だけである。
連敗がこれだけ話題になるのは、比類なき天才ジョッキーであることの裏返し。連敗だけ取り上げるのはフェアじゃないので(?)、重賞における連続好走の驚異的な実績を2つほどあげておこう。これだけでも、武豊の偉大さをあらためて思い知るはずだ。
騎乗機会6連勝
98年に、ローズS(ファレノプシス)→セントウルS(マイネルラヴ)→毎日王冠(サイレンススズカ)→京都新聞杯(スペシャルウィーク)→デイリー杯3歳S(エイシンキャメロン)→秋華賞(ファレノプシス)で達成。
騎乗機会20連続5着以内
06年に、京都牝馬S(ディアデラノビア5着)から天皇賞春(ディープインパクト1着)までの20戦で達成。この間の成績は、9勝、2着4回、3着2回、4着2回、5着3回。
42連敗の引き金となった天皇賞から17年。因縁のレースで重賞連敗がストップすれば、史上単独最多「盾V11」の偉業が達成される。

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