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07/09/2010

記憶にも記録にも残る希代の名馬

オグリキャップ死亡。そのニュースバリューの高さは、同馬のスーパーアイドルぶりをあらためて物語る。ディープインパクトもウオッカも、「スター性」という点では遠く及ばない。比肩しうるのはハイセイコーくらいのものだろう。
しかしオグリキャップはファンの記憶にだけ残る馬ではない、記録という点でも日本競馬史に偉大な足跡を記している。古馬マイルG1と有馬記念の制覇だ。このまったく異質な2つの舞台で頂点に立ったのは、後にも先にもオグリだけ。しかも、どちらも2勝しているのだから相手に恵まれたわけではない。まさに常識はずれの怪物だ。
グレード制が導入され、マイルチャンピオンシップが創設された1984年以降、同レースと安田記念を制した日本馬は計37頭。そのうち2000m以上の牡牝混合重賞を勝っているのは15頭。それぞれの「最長距離」は以下のとおりである。

オグリキャップ   2500m(有馬記念
ウオッカ      2400m(ジャパンカップ
フレッシュボイス  2200m(日経新春杯)
ダイワメジャー   2000m(天皇賞秋
ツルマルボーイ   2000m(中京記念・金鯱賞)
アグネスデジタル  2000m(天皇賞秋
タイキブリザード  2000m(大阪杯)
ヤマニンゼファー  2000m(天皇賞秋
バンブーメモリー  2000m(高松宮杯)
ニッポーテイオー  2000m(天皇賞秋
ギャロップダイナ  2000m(天皇賞秋
ニホンピロウイナー 2000m(朝日CC)
サッカーボーイ   2000m(函館記念)
ダイタクヘリオス  2000m(高松宮杯)
カンパニー     2000m(天皇賞秋・大阪杯)

ウオッカの安田記念&ジャパンカップも大したものだが、同馬は名うての東京巧者。NHKマイルカップ&ダービーの変則2冠の例もあるように、この二つのコースの異質性も低い。
一方、1984年以降の有馬記念優勝馬22頭のうち、2000m以下の牡牝混合重賞を勝っているのは11頭。それぞれの「最短距離」は以下のとおりである。

グラスワンダー   1400m(京王杯SC)
オグリキャップ   1600m(マイルCS安田記念
サクラローレル   1800m(中山記念)
ダイユウサク    2000m(金杯)
メジロパーマー   2000m(札幌記念)
トウカイテイオー  2000m(大阪杯)
テイエムオペラオー 2000m(天皇賞秋
シンボリクリスエス 2000m(天皇賞秋
ゼンノロブロイ   2000m(天皇賞秋
ダイワスカーレット 2000m(大阪杯)
ドリームジャーニー 2000m(小倉記念・朝日CC・大阪杯)

唯一オグリの上を行くのがグラスワンダー。エアジハードにハナ差で負けた安田記念を勝っていれば、史上2頭目の「古馬マイルG1&有馬記念制覇」も果たしていたところ。同馬もやはり怪物だった。

オグリキャップもハイセイコーと同じく公営出身。当時ダートG1があれば、クロフネやアグネスデジタル以前に、芝&ダートG1制覇も果たしたことだろう。
ただ強いだけじゃない。記憶の中でも記録の上でも、オグリキャップは唯一無二の存在であり続ける。

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