「出戻りマル地馬」東西重賞制覇
先週日曜の東西重賞は、いずれも地方出身馬、いわゆる「マル地馬」が制覇。これはグレード制導入以降、3回目の快挙である。もっとも、フェデラリストもマジンプロスパーも、近年よく見かける「出戻り組」。故障やデビューの遅れが原因で、3歳未勝利戦が終了する9月までに勝ち上がれなくなったため、一旦地方に転出し、そこで勝ってから中央に復帰した馬だ。当然、その手の馬の多くは、陣営の期待がもとより高い良血馬。「地方出身」といっても、ハイセイコーやオグリキャップとはまったく別物。古き良き「ロマン」が入り込む余地などまるでない。
オグリキャップ引退の翌年、1991年以降のJRA平地重賞を制したマル地馬は以下の26頭。赤字は出戻り組だ。
ショウリテンユウ 91年中日新聞杯
キリサンシー 91年日経賞
トモエリージェント 91年根岸S 92年ダービー卿CT 93年ダービー卿CT
ユキノビジン 93年クイーンS
シマノヤマヒメ 94年中京記念
オグリローマン 94年桜花賞
スガノオージ 95年毎日王冠
パルブライト 97年新潟記念 98年函館記念
ジョーディシラオキ 00年チューリップ賞
グランドシンザン 01年愛知杯
トウカイポイント 02年中山記念 02年マイルCS
アローキャリー 02年桜花賞
タカラシャーディー 03年毎日杯
プリサイスマシーン 03年中日新聞杯 04年中日新聞杯 06年スワンS 07年阪急杯
トーセンダンディ 04年オールカマー
メジロマントル 05年鳴尾記念
シーキングザベスト 06年武蔵野S
アグネスラズベリ 07年函館スプリントS
イナズマアマリリス 08年ファンタジーS
アーバニティ 09年オーシャンS
ダンスアジョイ 09年小倉記念
ミリオンディスク 09年カペラS
ゴルトブリッツ 11年アンタレスS
アドマイヤコスモス 11年福島記念
フェデラリスト 12年中山金杯 12年中山記念
マジンプロスパー 12年阪急杯
今や強いマル地馬はすべて出戻り組。地方競馬の衰退とともに、強い「純」地方馬は少なくなり、地方は中央の「2軍」と化しつつある。実際、地方所属のいわゆる「カク地馬」は、コスモバルク以降パッとせず、モエレジーニアスとハートオブクィーンが函館2歳ステークスを、ネイティヴハートがオーシャンステークスを勝ったのみだ。
最後にマル地馬が中央のG1を制したのは2002年。マル地の皮を被った良血好素質馬がこれだけ増えてくれば、そろそろ一発あっても不思議はない。さしずめその有力候補は、先週の勝ち馬2頭だろう。特に、父Empire Maker、母ダンスパートナーのフェデラリストは大物感たっぷりで、未対戦の一線級との手合わせが大いに楽しみになった。

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