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06/15/2012

ダート専用種牡馬への道

今年の新種牡馬でJRA初勝利をあげたのは、タガノゲルニカ。デビュー6戦は芝で勝てなかったが、ダートに替わるや一変、未勝利→500万→1000万→1600万→平安Sと怒濤の5連勝をはたした馬だ。引退後は新冠タガノファームの自家用種牡馬となり、初年度産駒はわずか3頭。そのうち目下唯一、JRAで競走馬登録されているのが、6月3日の阪神5レースを制したタガノハピネス。牧場関係者にとっては格別の1勝だろう。

タガノゲルニカが初勝利をあげた翌週、今度はその父ブライアンズタイムが爆発した。09年12月12日以来の「1日4勝」。08年6月28~29日以来の「土日5勝」。そして、バーディバーディによる、平地オープン(アハルテケステークス)制覇。
ブライアンズタイム産駒が平地オープンを勝ったのは、11年10月の室町ステークス(レディルージュ)以来。その前は11年3月の六甲ステークス(ロードバリオス)で、その前となると10年6月のユニコーンステークス(バーディバーディ)。そう、バーディバーディは目下最後のJRA重賞ウィナーでもあるのだ。

アハルテケステークスもユニコーンステークスももちろんダート。08年の弥生賞(マイネルチャールズ)以降、芝重賞未勝利、07年の皐月賞(ヴィクトリー)以降、芝G1未勝利のブライアンズタイムは、いまや完全にダート種牡馬である。先週の5勝のうち2勝は芝だったが、今年の26勝の内訳は「芝4勝・ダート21勝・障害1勝」。もっとも、ブライアンズタイムの「芝<ダート」は今に始まった話ではなく、「芝>ダート」だったのは初年度(ファーストクロップ2歳時)のみ。以後、芝の勝利数がダートの勝利数を上回ったことは一度もない。要は、芝の大物を出せなくなったということだ。
ブライアンズタイムの年度別JRA重賞勝利数の芝・ダート・障害内訳は以下のとおり。芝重賞59勝のうち52勝を03年までに、ダート重賞19勝のうち14勝を04年以降にあげているのが実に特徴的だ。

93年 芝1勝 ダート0勝
94年 芝7勝 ダート0勝
95年 芝4勝 ダート0勝
96年 芝6勝 ダート0勝
97年 芝8勝 ダート1勝
98年 芝5勝 ダート2勝
99年 芝4勝 ダート1勝
00年 芝3勝 ダート1勝
01年 芝2勝 ダート0勝
02年 芝7勝 ダート0勝
03年 芝5勝 ダート0勝
04年 芝0勝 ダート5勝
05年 芝2勝 ダート0勝
06年 芝2勝 ダート2勝
07年 芝1勝 ダート3勝
08年 芝2勝 ダート2勝
09年 芝0勝 ダート0勝 障害1勝
10年 芝0勝 ダート2勝

かつてのブライアンズタイムのように、トータルでは「芝<ダート」ながら、大物産駒は芝馬ばかりという種牡馬は珍しくない。代表的なのがクロフネ。通算では「芝205勝・ダート499勝」と圧倒的に「芝<ダート」だが、重賞17勝はなんとすべて芝。一昨年から「芝<ダート」に転じたシンボリクリスエスも、重賞は「芝11勝・ダート4勝」。芝で重賞全16勝をあげているが昨年は「芝44勝・ダート84勝」だったネオユニヴァース、一昨年は「芝120勝・ダート59勝」だったのが、昨年は「芝90勝・ダート91勝」、今年も目下「芝<ダート」のキングカメハメハ(重賞は芝32勝・ダート2勝)も、同タイプの種牡馬になっていくのかもしれない。

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