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12/07/2012

不世出の名ステイヤー

10歳馬トウカイトリックがステイヤーズステークスを制した。アサカディフィート(08年小倉大賞典)に並ぶ「JRA平地重賞最年長制覇」はとてつもない偉業だが、さらに驚くべき点はその使われ方。ここまで長距離に特化した馬は、日本競馬史上ほかに例がない。86年以降、JRA芝3000m以上のレースに10回以上出走した馬は以下のとおり。トウカイトリックの突出ぶりは目を疑うほどだ。

29回 トウカイトリック (02年生・父エルコンドルパサー)
15回 ファストタテヤマ (99年生・父ダンスインザダーク)
13回 トシザブイ    (96年生・父ヴィジョン)
   チャクラ     (00年生・父マヤノトップガン)
12回 モンテクリスエス (02年生・父シンボリクリスエス)
10回 ゴーウィズウィンド(99年生・父フレイズ)
   アイポッパー   (00年生・父サッカーボーイ)
   ハイフレンドトライ(00年生・父リアルシャダイ)
   
父はバラバラだがいずれも「底力系」。生年が00年前後に集中しているのは偶然だろうが、興味深い傾向と言えよう。
29回のうち勝ったのは5回。これも今回トウカイトリックが達成した偉大な記録。86年以降、JRA芝3000m以上のレースで3勝以上した馬は以下のとおり。かっこ内は重賞タイトルだ。

5勝 メジロマックイーン(天皇賞春2勝・阪神大賞典2勝・菊花賞)
   トウカイトリック (阪神大賞典・ステイヤーズS・ダイヤモンドS)
4勝 スルーオダイナ  (ステイヤーズS2勝・ダイヤモンドS2勝)
3勝 ライスシャワー  (天皇賞春2勝・菊花賞)
   テイエムオペラオー(天皇賞春2勝・阪神大賞典)
   ディープインパクト(菊花賞・天皇賞春・阪神大賞典)
   ナリタブライアン (菊花賞・阪神大賞典2勝)
   メジロブライト  (天皇賞春・阪神大賞典・ステイヤーズS)
   ナリタトップロード(菊花賞・阪神大賞典2勝)
   マヤノトップガン (菊花賞・天皇賞春)
   ダイタクバートラム(阪神大賞典・ステイヤーズS)
   アイポッパー   (阪神大賞典・ステイヤーズS)
   ユーセイトップラン(ダイヤモンドS2勝)
   
13頭中8頭がG1ウィナー。G1を勝っていない5頭の中で、G1以外の長距離3重賞(阪神大賞典・ステイヤーズS・ダイヤモンドS)をすべて制しているのはトウカイトリックだけである。同馬の芝3000m以上29戦の内訳は以下のとおり。

阪神大賞典   1-1-1-4
天皇賞春    0-0-1-6
ステイヤーズS 1-1-1-3
万葉S     2-1-0-2
ダイヤモンドS 1-0-1-2

全57戦中、2000m未満を使われたのは、デビュー1、2、4戦目の3回だけ。4歳以降、2200m未満は走ったことがなく、目下27戦連続2400m以上のレースに出走。阪神大賞典と天皇賞春は、なんと4歳から10歳まで7年連続の「皆勤」だ。
ステイヤーズステークスの勝ちっぷりを見るかぎり、まだまだやれる。まずは年初の万葉ステークス、そして2月のダイヤモンドステークスで単独最多の「6勝目」を狙い、8年連続の「阪神大賞典→天皇賞春」もぜひとも果たし、日本全国のオジサンたちに勇気を与え続けてほしいものである。

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