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05/31/2013

明暗分けた(?)コンマ1倍差

今年のダービー1、2番人気の「単勝時系列オッズ」はなかなか興味深い。
まずキズナ。金曜14時からの前々日発売でいきなりぶち込んだ人がいて、なんと1.1倍からスタートしたが、さすがにその後は徐々に下がっていき、土曜10時の時点で2.9倍。その後は2.8~3.1倍で安定し、最終的には土曜10時時点と同じ2.9倍。ほぼ2本の「直線」からなり、ちょっとした「ジグザグ」も見られず、前日の朝からほとんど動かない。こんなシンプルな単勝オッズ推移はきわめて珍しい。
一方、ロゴタイプは、人気サイドとしては「乱高下」の部類。前々日金曜の16時頃までは10倍台。その後ガクンと下がって、16時半過ぎに4倍台に突入し、22時過ぎから3倍台前半。土曜の朝になると3.5~3.7倍に上がり、9時半頃からまた下がって、3倍前後でキズナと拮抗するようになり、一時はなんと2.7倍の1番人気。そして土曜の夜からまたジワジワと上がり始め、日曜の昼過ぎには3.8倍まで上昇。しかしレースが近づいてくるとまた下がり、最終的にはキズナとわずかコンマ1倍差の3.0倍だった。

終始安定して単勝が売れ続けたキズナのような馬の勝利確率が高いのは、オッズ理論を持ち出さなくても、それなりにキャリアを積んだ馬券ファンなら感覚的にわかること。それでも、以下のようなデータを目にすると、ロゴタイプにも勝つチャンスは十分あったと言わざるを得ないだろう。

86年以降、ダービーで1番人気に支持された皐月賞馬は以下のとおり。

91年 トウカイテイオー  皐月賞番人気→ダービー番人気
92年 ミホノブルボン   皐月賞番人気→ダービー番人気
94年 ナリタブライアン  皐月賞番人気→ダービー番人気
00年 エアシャカール   皐月賞2番人気→ダービー番人気2着
03年 ネオユニヴァース  皐月賞番人気→ダービー番人気
05年 ディープインパクト 皐月賞番人気→ダービー番人気
06年 メイショウサムソン 皐月賞6番人気→ダービー番人気
09年 アンライバルド   皐月賞3番人気→ダービー番人気12着
10年 ヴィクトワールピサ 皐月賞番人気→ダービー番人気3着
11年 オルフェーヴル   皐月賞4番人気→ダービー番人気

一方、86年以降、ダービーで1番人気に支持されなかった皐月賞馬は以下のとおり。

86年 ダイナコスモス   皐月賞5番人気→ダービー2番人気5着
88年 ヤエノムテキ    皐月賞9番人気→ダービー2番人気4着
89年 ドクタースパート  皐月賞3番人気→ダービー4番人気14着
90年 ハクタイセイ    皐月賞3番人気→ダービー2番人気5着
93年 ナリタタイシン   皐月賞3番人気→ダービー3番人気3着
95年 ジェニュイン    皐月賞3番人気→ダービー2番人気2着
96年 イシノサンデー   皐月賞4番人気→ダービー3番人気6着
97年 サニーブライアン  皐月賞11番人気→ダービー6番人気
98年 セイウンスカイ   皐月賞2番人気→ダービー3番人気4着
99年 テイエムオペラオー 皐月賞5番人気→ダービー3番人気3着
02年 ノーリーズン    皐月賞15番人気→ダービー2番人気8着
04年 ダイワメジャー   皐月賞10番人気→ダービー4番人気6着
07年 ヴィクトリー    皐月賞7番人気→ダービー2番人気9着
12年 ゴールドシップ   皐月賞4番人気→ダービー2番人気5着
13年 ロゴタイプ     皐月賞番人気→ダービー2番人気5着

ダービーで1番人気に支持されなかった皐月賞1番人気1着馬は、なんとロゴタイプのみ。皐月賞を1番人気で勝った7頭(トウカイテイオー・ミホノブルボン・ナリタブライアン・ネオユニヴァース・ディープインパクト・ヴィクトワールピサ・ロゴタイプ)のうちロゴタイプだけが、ダービーで1番人気に支持されず、馬券圏外に飛んでいる。
つまり、同馬が2冠馬となるには、少なくとも馬券圏内に来るには、ダービーでも1番人気に支持されることが絶対条件だったのである。それを考えると、キズナとのコンマ1倍差はあまりにも大きなコンマ1倍差だった。レース直前にロゴタイプの単勝オッズが急降下したのは、こうしたデータを心得るロゴタイプファンが大量にいたからなのかもしれない(笑)。

それにしてもファンの炯眼には恐れ入る。皐月賞を6番人気で勝ったメイショウサムソンや、4番人気で勝ったオルフェーヴルはフロック視することなく、ダービーでは1番人気に支持。その一方、ダービーを勝てなかった皐月賞馬17頭のうち14頭は、皐月賞1番人気1着馬でさえ、ダービーでは1番人気に支持せず。アンライバルドのダービー惨敗とサニーブライアンのダービー制覇は、それぞれ「不良馬場」「逃げ馬」という原因がある「例外的事象」と言えるだろう。
ダービーは、ホースマンだけでなく馬券を買うファンにとっても、絶対に勝ちたいレース。その思いがオッズに凝縮しているのは当然と言えば当然か…。

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