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11/22/2013

トーセンラーの離れ業

4年連続で単勝3.5倍以下の馬が不在となった大混戦のマイルチャンピオンシップ。制したのは1600m未経験のトーセンラー。マイルの倍、3200mの天皇賞春で連対した馬がマイルG1を制したのは、これが初の快挙である。

トーセンラーの前走は京都大賞典。2400mから1600mへ800mの距離短縮というステップも、古馬一線級としてはかなり異例だ。特異な長距離戦である天皇賞春に絡むステップ(産経大阪杯→天皇賞春とか、天皇賞春→宝塚記念とか)を除くと、86年以降の古馬平地G1ウィナーで前走からの距離変動が±800m以上あった馬は、トーセンラーのほかには4頭しかいない。

-1400m
フレッシュボイス 87年阪神大賞典3000m→安田記念1600m

-900m
オグリキャップ 89年有馬記念2500m→90年安田記念1600m

+900m
ダイユウサク 91年オープン特別1600m→有馬記念2500m

-1200m
ニシノフラワー 92年エリザベス女王杯2400m→スプリンターズS1200m

-800m
トーセンラー 13年京都大賞典2400m→マイルCS1600m

フレッシュボイスは阪神大賞典の敗退で天皇賞春参戦を断念。オグリキャップは安田記念が休み明け。ダイユウサクは有馬記念の2週前にオープン特別を勝ったことで急遽グランプリに参戦。ニシノフラワーはエリザベス女王杯が使わざるを得なかった3歳3冠目。大幅距離変動にはそれぞれもっともな理由がある。トーセンラーの場合、7着、11着、11着、7着の左回りでなく、ここまで全3勝、重賞2勝、菊花賞3着、天皇賞春2着の京都コースを狙いすました「800m短縮」だった。

2000m以下の根幹距離(400mの倍数)の古馬芝G1を当該距離未経験で制するのも至難の業。86年以降では、トーセンラーのほかには7頭しかいない。

ダイイチルビー   91年スプリンターズS 1200m
ヤマニンゼファー  92年安田記念     1600m
ヤマニンゼファー  93年天皇賞秋     2000m
バブルガムフェロー 96年天皇賞秋     2000m
ブラックホーク   99年スプリンターズS 1200m
オレハマッテルゼ  06年高松宮記念    1200m
エイジアンウインズ 08年ヴィクトリアM  1600m
トーセンラー    13年マイルCS    1600m

1600mと2000mの5頭のうち4頭は、当該距離以上の経験がなかった馬。当該距離以下が未経験だったのは、トーセンラーだけである。
2200m以上のG1を当該距離以上の経験しかない馬が制した例はおそらくあるまい。となるとトーセンラーは、86年以降、1600m以上の古馬芝G1を当該距離以下未経験で制した唯一の馬ということになる。こんな変わり種、二度と現れないのではあるまいか。

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