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10/10/2014

待望の非SS系大物種牡馬

日本競馬の血統は「サンデーサイレンス系の飽和」という袋小路にいよいよ突入したようだ。過去5年と今年のJRA芝G1における、SS系とそれ以外の勝利数は以下のとおり(10年はオークスが1着同着のため全21勝)。

09年 SS系 9勝 その他 11勝
10年 SS系 9勝 その他 12勝
11年 SS系 11勝 その他 9勝
12年 SS系 12勝 その他 8勝
13年 SS系 14勝 その他 6勝
14年 SS系 10勝 その他 1勝

SS系の躍進はまさに右肩上がり。3年前に5割を超え、昨年は7割に達し、今年はスプリンターズステークスでストップするまでなんと10連勝。勝利をあげたSS系種牡馬は15頭に達する。

ステイゴールド   17勝
ディープインパクト 16勝
スペシャルウィーク 5勝
フジキセキ     5勝
ハーツクライ    4勝
ネオユニヴァース  4勝
マンハッタンカフェ 3勝
スズカマンボ    3勝
ダイワメジャー   2勝
ミスキャスト    1勝
デュランダル    1勝
ダンスインザダーク 1勝
ゼンノロブロイ   1勝
スズカフェニックス 1勝
アグネスタキオン  1勝

一方、同時期のJRA芝G1を勝った非SS系国内繋養種牡馬(当時)は以下のとおり。

キングカメハメハ  11勝
ジャングルポケット 4勝
タニノギムレット  3勝
シンボリクリスエス 3勝
クロフネ      3勝
ローエングリン   2勝
ミラクルアドマイヤ 2勝
サクラバクシンオー 2勝
キングヘイロー   2勝
ブライアンズタイム 1勝
バゴ        1勝
チーフベアハート  1勝
グラスワンダー   1勝
エアジハード    1勝
ウォーエンブレム  1勝
アドマイヤコジーン 1勝

キングカメハメハの11勝は、ロードカナロア、アパパネ、ローズキングダムの3頭だけであげており、牡馬クラシックは未勝利。タニノギムレットの3勝はすべてウオッカ。クロフネの3勝もすべて牝馬(カレンチャン・ホエールキャプチャ)。3勝以上あげている5頭のうち、牡馬クラシックを勝っているのはシンボリクリスエスだけ(エピファネイアの菊花賞)である。
これはまずい。
ここまで偏ってしまうと、社台グループも“嬉しい悲鳴”をあげている場合ではない。SS系種牡馬に対抗しうる非SS系の一流種牡馬が一刻も早く必要だ。もちろんそんなことは百も万も承知で、コンスタントに欧米からノーザンダンサー系やミスプロ系の種牡馬を導入し続けているが、これまでのところ目立った成績はあがっていない。
しかしここにきてようやく、非SS系の大物種牡馬を手に入れた感がある。今年デビューの新種牡馬、ハービンジャーだ。父は、凱旋門賞でディープインパクトを下したレイルリンクを出して名を馳せ、06年の仏リーディングサイアーに輝いたデインヒル産駒、ダンシリ。ディープを負かした馬と同じ父をもつ種牡馬の導入は、社台の執念か、はたまた怨念か…。

そのハービンジャーは、キングジョージの大差勝ちが高く評価されたものの、G1タイトルはほかになく、勝ち星はすべて2400m以上。デビューは3歳の4月と遅く、本格化したのは4歳になってから。そのおかげで売却金額は数百万ドル程度だったようだが、日本でも当初は多大な期待をかけられず、初年度の種付料は400万円で、今年は350万円。そんな馬の初年度産駒が2歳戦をポンポン勝ち上がるのだから、分からないものである。
10月5日現在、JRA9勝は新種牡馬ではダントツ。オープン出走がまだ少ないため、賞金ベースの2歳リーディングは12位だが、順当に勝ち上がっている良血馬が重賞戦線に顔を出してくれば一気に順位をあげてくるだろうし、さらなる良血馬も控えている(今週はダイワスカーレット産駒がデビュー)。黙っていても一流SS系牝馬をあてがわれてきたキングカメハメハも、うかうかしてはいられまい…。

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