牝高牡低の芝重賞
今年ここまでJRAでは、牡牝混合の芝競走が1,078レース行われた。その性別成績は以下のとおり。
牡セン 763-748-736-7890 勝率.075 連対率.149 複勝率.222
牝 315-330-344-4322 勝率.059 連対率.121 複勝率.128
当然、牡馬が優勢だ。しかしこれが重賞となるとガラリ一変。ここまでの牡牝混合芝重賞64レースの性別成績は以下のとおり。
牡セン 54-54-57-686 勝率.063 連対率.127 複勝率.194
牝 10-10-7-107 勝率.075 連対率.149 複勝率.201
勝率、連対率、複勝率すべて牝馬が牡馬を上回っている。牝馬が勝った10レースと勝ち馬は以下のとおり。
シルクロードS 2番人気アンバルブライベン
きさらぎ賞 1番人気ルージュバック
中山記念 3番人気ヌーヴォレコルト
産経大阪杯 4番人気ラキシス
CBC賞 2番人気ウリウリ
函館2歳S 1番人気ブランボヌール
アイビスSD 1番人気ベルカント
北九州記念 2番人気ベルカント
キーンランドC 8番人気ウキヨノカゼ
オールカマー 3番人気ショウナンパンドラ
この10レースのうち2着も牝馬だったのは3レース。ただし、函館2歳ステークスは16頭中12頭が牝馬、キーンランドカップは牝馬が強い夏のスプリント戦。芝2200mの別定G2、オールカマーで牝馬がワンツーを決めたのは快挙と言っていいだろう。
86年以降、牝馬が1、2着を占めたJRA牡牝混合芝2000m以上重賞は以下の18レース。このうちG2は青字の4レース、G1は赤字の2レースしかない。
87年金杯(東) 14番人気トチノニシキ→5番人気ダイナフェアリー
87年新潟大賞典 2番人気セッテジュノー→5番人気トウカイローマン
87年七夕賞 3番人気ダイナシュート→1番人気ダイナフェアリー
87年京都大賞典 6番人気トウカイローマン→7番人気ペルシアンパーソ
90年朝日CC 5番人気ファンドリポポ→6番人気ニシヤマショウ
91年朝日CC 3番人気ヌエボトウショウ→6番人気イクノディクタス
92年函館記念 13番人気ヒガシマジョルカ→6番人気ジャニス
93年金杯(西) 1番人気エルカーサリバー→2番人気エイシンテネシー
94年朝日CC 3番人気ツルマルガール→1番人気ワコーチカコ
95年金杯(西) 5番人気ワコーチカコ→1番人気アグネスパレード
95年小倉記念 5番人気スプリングバンブー→3番人気ゴールデンジャック
95年オールカマー 1番人気ヒシアマゾン→2番人気アイリッシュダンス
97年札幌記念 1番人気エアグルーヴ→4番人気エリモシック
97年新潟記念 2番人気パルブライト→5番人気クイーンソネット
98年産経大阪杯 1番人気エアグルーヴ→3番人気メジロドーベル
08年天皇賞秋 1番人気ウオッカ→2番人気ダイワスカーレット
13年ジャパンC 1番人気ジェンティルドンナ→7番人気デニムアンドルビー
15年オールカマー 3番人気ショウナンパンドラ→1番人気ヌーヴォレコルト
今週のスプリンターズステークスに出走する牝馬はいずれも有力。今年11レース目の「牡牝混合芝重賞牝馬V」、2週連続の「牡牝混合芝重賞牝馬ワンツー」となる可能性は十分とみるが、はたして…。
Comments