値千金の2着
結果的に大外がこたえたか、ヌーヴォレコルトが2年連続エリザベス女王杯2着。1番人気だったのも、タイム差なしのクビ差だったのも昨年と同じ。さらには、昨年の秋華賞と同じ。これはエポックメイキングな珍事である。
86年以降のJRA平地G1で1番人気2着が2回以上ある馬は意外に少なく、以下の14頭しかいない。
<6回>
ブエナビスタ 09年有馬記念 10年宝塚記念 10年JC 10年有馬記念 11年ヴィクトリアM 11年宝塚記念
<3回>
ニッポーテイオー 86年マイルCS 87年安田記念 88年宝塚記念
オグリキャップ 88年天皇賞秋 89年天皇賞秋 90年宝塚記念
メジロマックイーン 91年宝塚記念 91年有馬記念 93年天皇賞春
テイエムオペラオー 01年宝塚記念 01年天皇賞秋 01年JC
ヌーヴォレコルト 14年秋華賞 14年エリザベス女王杯 15年エリザベス女王杯
<2回>
タマモクロス 88年JC 88年有馬記念
ビワハヤヒデ 92年朝日杯3歳S 93年有馬記念
スペシャルウィーク 98年菊花賞 99年宝塚記念
アグネスワールド 99年スプリンターズS 00年スプリンターズS
ダイタクリーヴァ 00年皐月賞 00年マイルCS
アドマイヤドン 03年JCダート 04年JCダート
ウオッカ 07年桜花賞 08年ヴィクトリアM
ハープスター 13年阪神JF 14年オークス
ブエナビスタの通算6回は別格として、ヌーヴォレコルトの3回も、2位タイの大記録。単独2位のチャンスが巡ってくるのは来年の牝馬限定G1だろうが、どうせならまたエリザベス女王杯でやってくれまいか。上記14頭のうち2年連続同一レースで達成したのは以下の5頭。単独トップの「3年連続」が達成されれば、ブエナビスタの「2レースで達成」と並ぶ不滅の記録になりそうだ。
ブエナビスタ 9~10年有馬記念 10~11年宝塚記念
オグリキャップ 88~89年天皇賞秋
アグネスワールド 99~00年スプリンターズS
アドマイヤドン 03~04年JCダート
ヌーヴォレコルト 14~15年エリザベス女王杯
それにしても、ブエナビスタという馬はつくづくすごい。なんらかの“プラスアルファ”があれば、一体G1を何勝したことか。もっとも、差して届かずのレースが多かったからこそ、あれだけ愛されたのだろうが…。
そんなスーパーホースをヌーヴォレコルトが超えた記録もある。JRA・G1での1番人気同タイム2着だ。86年以降、2回以上達成したのは3頭しかおらず、ヌーヴォレコルトは堂々(?)単独トップに立った。
<3回>
ヌーヴォレコルト 14年秋華賞 14年エリザベス女王杯 15年エリザベス女王杯
<2回>
ブエナビスタ 10年有馬記念 11年ヴィクトリアM
ハープスター 13年阪神JF 14年オークス
人気を問わずJRA・G1で同タイム2着が3回ある馬は、86年以降ではヌーヴォレコルトのほかにメイショウドトウ(00年宝塚記念・00年JC・00年有馬記念)とグランプリボス(12年安田記念・12年マイルCS・14年安田記念)がいる。ヌーヴォレコルトにはこちらの方の単独1位もぜひ目指してもらいたい。もちろん、陣営はには大きなお世話だろうが。
Comments