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10/27/2016

3冠皆勤好走馬

皐月賞3着、ダービー2着のサトノダイヤモンドが“ホップ・ステップ・ジャンプ”で優勝。皐月賞1着、ダービー3着のディーマジェスティが4着。さらに、皐月賞4着、ダービー4着のエアスピネルが、個人的には激走と言いたい3着。今年の春2冠は史上初の“同一5連複”だったが、3冠目不出走のマカヒキとリオンディーズを除く3頭は菊花賞も引き続き掲示板を確保した。この世代のトップクラスは、やはり強い。
86年以降、牡馬3冠すべて3着以内に来た馬は14頭。うち3頭はナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルの3冠馬。3頭はミホノブルボン、エアシャカール、ネオユニヴァースの2冠馬。サトノダイヤモンドのような1冠馬と無冠馬は以下の8頭である。

93年ビワハヤヒデ    2→2→
98年スペシャルウィーク 3→→2
01年ナリタトップロード 3→2→
99年テイエムオペラオー →3→2
13年エピファネイア   2→2→
16年サトノダイヤモンド 3→2→
90年メジロライアン   3→2→3
06年ドリームパスポート 2→3→2

悪夢としか言いようがない「3冠すべて2、3着」を味わったのは、わずか2頭。掲示板まで範囲を広げても(2~5着)、86年以降では以下の13頭。エアスピネルのような「3冠すべて3~5着」は5頭しかいない。

87年ゴールドシチー   2→4→2
90年メジロライアン   3→2→3
95年ホッカイルソー   4→4→3
96年ロイヤルタッチ   2→4→2
97年メジロブライト   4→3→3
01年ダンツフレーム   2→2→5
02年メガスターダム   5→4→3
05年シックスセンス   2→3→4
06年ドリームパスポート 2→3→2
08年マイネルチャールズ 3→4→5
10年ローズキングダム  4→2→2
15年リアルスティール  2→4→2
16年エアスピネル    4→4→3

エアスピネル以前の12頭のうち、菊花賞後、同年古馬G1に出走したのは6頭。なんとすべて掲示板に載っている。

メジロライアン   有馬記念2着
ロイヤルタッチ   有馬記念4着
ダンツフレーム   マイルCS5着
シックスセンス   香港ヴァーズ2着
ドリームパスポート ジャパンC2着・有馬記念4着
ローズキングダム  ジャパンC1着

勝ったのは繰り上がりのローズキングダムだけだが、大したものである。しかしエアスピネルは残念ながら年内休養。どのG1を使っても、またまた掲示板必至だったのに…。
一方、「3冠すべて3着以内」だったサトノダイヤモンド以前の1冠馬は、5頭すべて菊花賞後の同年古馬G1に出走し、「1-1-2-1」。ナリタトップロード以外は馬券に絡んでいる。有馬記念のサトノダイヤモンドも、勝ち負けのチャンス大だろう。

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10/21/2016

前途多難な秋華賞馬

1番人気のオークス3着馬は2走ボケとしか思えぬ惨敗を喫し、2番人気の桜花賞馬は内を突いたのがあだとなり僅差4着。82年以来、実に34年ぶりの「オークス1、2着馬不在の牝馬3冠目」は、34年前と同じく春クラシック不出走馬のワンツー決着となった。
勝ったのは、2走前500万1着、前走トライアル2着で出走にこぎ着けた3番人気ヴィブロス。相手に恵まれたおかげで、同馬の口には「ぼた餅」ならぬ「歴史的記録」が落ちてきた。86年以降、G1以外の重賞で二桁着順に敗れたのち、3歳G1を制した馬は以下の9頭。このうちヴィブロスだけが、二桁着順を2回も喫しているのだ。

タレンティドガール 87年フラワーC11着→エリザベス女王杯1着

キョウエイタップ  90年4歳牝馬特別10着→エリザベス女王杯1着

ライスシャワー   91年新潟3歳S11着→92年菊花賞1着

タイキフォーチュン 95年ラジオたんぱ杯3歳S11着→96年NHKマイルC1着

チアズグレイス   00年チューリップ賞10着→桜花賞1着

デルタブルース   04年青葉賞13着→菊花賞1着

ブラックエンブレム 08年ローズS15着→秋華賞1着

オルフェーヴル   10年京王杯2歳S10着→11年牡馬3冠

ヴィブロス     16年チューリップ賞12着・フラワーC12着→秋華賞1着

ヴィブロスは、デビュー以来415キロ以上で走ったことがないチビッ子。86年以降、420キロ未満でG1を勝った馬は以下の11頭しかいない。ヴィブロスの「414キロ」は3番目に軽く、00年以降では最軽量。牝馬でも500キロ超の大型馬が珍しくなくなった昨今では、これまた目を引く快挙である。

390キロ スエヒロジョウオー 92年阪神3歳牝馬S

410キロ ルグロリュー    87年ジャパンカップ
     アドラーブル    92年オークス

414キロ サンドピアリス   89年エリザベス女王杯
     エイシンサニー   90年オークス
     ヴィブロス     16年秋華賞

416キロ タレンティドガール 87年エリザベス女王杯
     ドリームジャーニー 06年朝日杯FS

418キロ キストゥヘヴン   06年桜花賞
     ジョワドヴィーヴル 11年阪神JF
     レッドリヴェール  13年阪神JF

G2orG3二桁着順後に3歳G1を勝った牡馬4頭のうち、早熟マル外だったタイキフォーチュン以外の3頭は、その後もG1タイトルを獲得した。対してヴィブロス以外の牝馬4頭は、当該G1が最後の重賞勝利。また、ヴィブロス以前に420キロ未満でG1を勝った牝馬8頭のうちキストゥヘヴン以外の7頭は、当該G1が最後の勝ち星。ヴィブロスの前途はかなり多難に見えるが、はたして…。

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10/13/2016

重賞チョイ勝ち4回目

ここまで通算「6-1-3-1」、菊花賞と天皇賞春を含む重賞4勝という現役屈指の実績がありながら、キャリア12戦目の京都大賞典が初の1番人気だったキタサンブラック。その実力に見合う人気をこれまで集めてこなかったのは、日高産の地味血統だけでなく、“チョイ勝ち&チョイ負け”の地味なレースぶりによるところも大だろう。
今回の着差もわずか「クビ」で、2着アドマイヤデウスとは同タイム。「タイム差なしV」は、スプリングステークス、菊花賞、天皇賞春に次いで通算4回目。先月23日の当コラムでは、シンハライトが86年以降9頭目の「JRAオープンでのタイム差なしV4回以上」を達成したことを取り上げたが、わずか3週後に「10頭目」が誕生したわけだ。このうち「JRA重賞でのタイム差なしV4回以上」となると、キタサンブラックのほかには3頭しかいない。

<6回>
テイエムオペラオー
99年皐月賞 00年京都記念 00年宝塚記念 00年京都大賞典 00年ジャパンC 00年有馬記念

<4回>
キンシャサノキセキ
09年スワンS 10年オーシャンS 10年高松宮記念 10年阪神C

ウオッカ
06年阪神JF 07年チューリップ賞 08年天皇賞秋 09年ジャパンC

キタサンブラック
15年スプリングS 15年菊花賞 16年天皇賞春 16年京都大賞典

キタサンブラックは今年の産経大阪杯と宝塚記念をタイム差なしで2着、3着に敗れており、JRA重賞での「タイム差なし勝ち負け」は通算6回。これは86年以降では6頭目となる。

<9回>
テイエムオペラオー「6-2-1-0」

<7回>
ブエナビスタ   「3-3-1-0」

<6回>
キタサンブラック 「4-1-1-0」
ダンスパートナー 「2-4-0-0」
ナリタトップロード「2-3-1-0」
メイショウサムソン「2-3-1-0」

キタサンブラックの次走は、天皇賞秋をスキップしてジャパンカップ。オールカマーを勝って同じ路線をとるゴールドアクターや、最強世代の菊花賞組が相手なら、勝っても負けてもまたまた僅差になりそう。変態的記録マニアの視点で(笑)大いに楽しみたい。

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10/07/2016

大本命の大惨敗

今年も終わってみれば血統が少なからずものを言ったスプリンターズステークス。勝ったレッドファルクスは、12年サマースプリントシリーズの覇者パドトロワと同じスウェプトオーヴァーボード産駒。3着ソルヴェイグは、14年高松宮記念の覇者コパノリチャードと同じダイワメジャー産駒。4着シュウジは、史上唯一高松宮記念連覇を果たしたキンシャサノキセキのセカンドクロップ。5着スノードラゴンは一昨年のチャンピオンで、その父は、07年のチャンピオン、アストンマーチャンも送り出しているアドマイヤコジーン。その一方で、ディープインパクト産駒は今回もスプリントG1制覇を果たせず、サクラバクシンオー産駒はスプリンターズステークス苦戦のジンクスを今回も破れなかった。短距離G1と長距離G1は、血統的に“丸くおさまる”と、馬券を度外視してどこかホッとしてしまう。

しかしそんな中、いくらなんでもそりゃないだろう、と納得いかなかったのが、ダントツ人気のサクラバクシンオー産駒、ビッグアーサーの12着。ここまで芝1200mで「8-2-0-1」。今春の高松宮記念をレコードで制し、休み明けのセントウルステークスを58キロで快勝。デビュー2戦目からこのスプリンターズステークスまで12戦連続1番人気。この馬なら、初の中山も、バクシンオー産駒のジンクスも、克服する可能性は高いと思われた。それがなんとまあ、この有り様。鞍上自身も認める「最低の騎乗」で、初の父子制覇、史上5頭目の同一年春秋連覇は露と消えたのである。

86年以降、JRA平地G1で掲示板外にぶっ飛んだ単勝1倍台の馬は以下のとおり。大舞台の圧倒的主役だけあって、ビッグネームがずらりと並ぶ。スダホークとフサイチホウオー以外はすべてG1ホースだ。

スダホーク     86年天皇賞春     1.5倍 7着
メジロマックイーン 91年天皇賞秋     1.9倍 1→18着降着
エアグルーヴ    96年秋華賞      1.7倍 10着
サイレンススズカ  98年天皇賞秋     1.2倍 競走中止
ショウナンカンプ  03年高松宮記念    1.5倍 7着
アドマイヤグルーヴ 03年オークス     1.7倍 7着
タップダンスシチー 05年宝塚記念     1.9倍 7着
デュランダル    05年マイルCS    1.5倍 8着
フサイチホウオー  07年ダービー     1.6倍 7着
ロジユニヴァース  09年皐月賞      1.7倍 14着
トランセンド    12年フェブラリーS  1.5倍 7着
オルフェーヴル   12年天皇賞春     1.3倍 11着
ルージュバック   15年桜花賞      1.6倍 9着
ゴールドシップ   15年宝塚記念     1.9倍 15着
ビッグアーサー   16年スプリンターズS 1.8倍 12着

二桁着順を喫したのは、エアグルーヴ、ロジユニヴァース、オルフェーヴル、ゴールドシップ、ビッグアーサーの5頭だが(メジロマックイーンを除く)、レース中に骨折していたエアグルーヴを大目に見て、10着馬とハナ差だったルージュバックを繰り上げ(繰り下げ?)ると、大惨敗はすべて09年以降。穴党なら、現代競馬のG1大本命は常に疑ってかかるべきか…。

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