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01/26/2017

5頭立て5番人気V

1年で最初の「関西圏3歳中距離オープン」若駒ステークスは、なんと5頭立て。中央競馬では原則的に、3歳未勝利戦は5頭以下、それ以外のレースは4頭以下の場合、競走不成立となる。86年以降、アラブ戦を除く5頭以下の平地レースは、これが161レース目。うちオープン競走(すべて5頭立て)と勝ち馬は以下のとおり。

86年 ジューンS(3歳以上)   トウカイローマン
86年 巴賞(3歳以上)      ウインザーノット
87年 カンナ賞(2歳)      ツヅノショウグン
88年 メトロポリタンS(3歳以上)ミナガワローレル
88年 白百合S(3歳)      ホロトアイフル
88年 クローバー賞(2歳)    ライトカラー
88年 コスモス賞(2歳)     ラッキーゲラン
89年 新潟3歳S(2歳)     ダイカツリュウセイ
94年 オープン平場(2歳)    マキシムシャレード
96年 ジュニアカップ(3歳)   イシノサンデー
01年 アイビーS(2歳)     アグネスソニック
02年 アイビーS(2歳)     タガノラフレシア
09年 京都2歳S(2歳)     ヴィクトワールピサ
12年 若駒S(3歳)       ゼロス
15年 萩S(2歳)        ブラックスピネル
17年 若駒S(3歳)       アダムバローズ

86~89年の4年間で8レースあったのが、その後は30年弱で同じ8レースだから、JRAの苦労が忍ばれる。90年以降は、世代限定戦以外のレースで発生していない点にも要注目。オープン競走の出走頭数は売上に直結するため、胴元も必死なのである、多分。ちなみに、86年以降の最少頭数G1は、6頭立てだった87年の朝日杯3歳ステークス。勝ち馬はのちのダービー馬、サクラチヨノオーだ。

今年の若駒ステークスは、頭数だけでなく結果にも目が点になった。勝ったアダムバローズは、なんとシンガリ5番人気。86年以降、シンガリ人気が勝った5頭以下のレースは、アラブ戦、障害を含めると14レースを数えるが(すべて5頭立て)、オープンはこれが初である。
アダムバローズ以外の「5頭立て5番人気V馬」13頭のうち、その後重賞を勝ったのはヤマニンアクロだけ。同馬が2歳9月の新馬戦を制したときの単勝2,280円は、86年以降の5頭以下立てレースの単勝最高配当。その新馬戦と同じく、翌年の共同通信杯も人気薄(14頭立て10番人気3,300円)で逃げ切った。若駒ステークスを10.1倍で逃げ切ったアダムバローズははたして…。

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01/20/2017

人気薄1番人気V

長らく「父内国産馬限定」だったハンデ重賞、愛知杯が「3歳以上牝馬限定」に変更されたのは04年。以後は荒れに荒れ、3連単は半数が10万馬券以上、うち3回は100万馬券以上。堅く収まったのは「1番人気アドマイヤキッス→3番人気コスモマーベラス→2番人気ソリッドプラチナム」の06年だけ。1番人気が勝った年はほかに2回あるが、いずれもヒモ荒れだった。そのひとつが今年である。
もっとも、今年の覇者マキシマムドパリの単勝オッズはなんと5.0倍。いわゆる“押し出された”1番人気であり、いかにも危ない。86年以降のJRA重賞における、単勝2倍以下の1番人気、単勝5倍以上の1番人気、単勝2~4番人気の成績を比べると、以下のとおりだ。

単勝1番人気(2倍↓)勝率.465 連対率.668 複勝率.766
単勝1番人気(5倍↑)勝率.105 連対率.209 複勝率.314
単勝2番人気     勝率.173 連対率.337 複勝率.475
単勝3番人気     勝率.131 連対率.262 複勝率.388
単勝4番人気     勝率.097 連対率.207 複勝率.324

同じ1番人気でも2倍以下と5倍以上とでは、複勝率で2倍以上、連対率で3倍以上、勝率で4倍以上もの開きがある。5倍以上1番人気の信頼度は、2番人気、3番人気にも及ばず、なんと4番人気と同等なのだ。
そんな当てにならない5倍以上1番人気が制した重賞は、86年以降では以下の9レースである。

88年京阪杯     トウショウレオ   5.8倍
92年金鯱賞     イクノディクタス  5.9倍
95年AR共和国杯  ゴーゴーゼット   5.2倍
02年中山金杯    ビッグゴールド   5.7倍
05年福島牝馬S   メイショウオスカル 5.3倍
05年ラジオたんぱ賞 コンラッド     5.2倍
09年ダービー卿CT タケミカヅチ    6.7倍
16年中日新聞杯   サトノノブレス   5.6倍
17年愛知杯     マキシマムドパリ  5.0倍

9レース中7レースがハンデ戦。残る2レースも、福島牝馬ステークスは牝馬限定戦、ラジオたんぱ賞はローカルの3歳限定戦と、波乱含みの条件。当然と言えば当然だろう。
「古馬牡牝混合別定戦」に限ると、4.5倍以上の1番人気が勝った重賞は、86年以降では以下の6レースしかない。

96年マイルCS ジェニュイン    4.9倍
02年富士S   メイショウラムセス 4.9倍
07年高松宮記念 スズカフェニックス 4.5倍
09年阪神C   キンシャサノキセキ 4.7倍
13年京王杯SC ダイワマッジョーレ 4.7倍
15年毎日王冠  エイシンヒカリ   4.9倍

愛知杯の単勝オッズを時系列で振り返ると、マキシマムドパリは締め切り5分前までは5.5倍で、プリメラアスールに次ぐ2番人気だった。馬券上手なファンは少なからずいるものである(笑)。

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01/13/2017

無冠返上への第一歩

西の開幕重賞を制したのは、ダントツ人気の明け4歳馬、エアスピネル。新馬とデイリー杯を連続圧勝してクラシック有力候補と目されながら、その後の王道「朝日杯→弥生賞→皐月賞→ダービー→神戸新聞杯→菊花賞」はすべて2~5着。“最強世代”に生を受けたことを恨むしかなかった素質馬の約14か月ぶりの勝ち星に、陣営はさぞかし溜飲を下げたことだろう。
グレード制導入以降、2歳G1と3歳3冠ですべて掲示板に載った馬は、2冠目にNHKマイルカップを選んだラインクラフトを含むと、以下の18頭。うち牡馬は6頭にすぎず、94年以降ではローズキングダムとエアスピネルのみ。牡馬クラシック候補の多くが2歳時から1800~2000mを主体に使われる現代競馬にあって、マイルから3000mまでをハイレベルでこなす能力は、もっと注目されるべきではなかろうか。

ゴールドシチー
86年阪神3歳S1着→87年皐月賞2着→ダービー4着→菊花賞2着

ミホノブルボン
91年朝日杯3歳S1着→92年皐月賞1着→ダービー1着→菊花賞2着

ビワハヤヒデ
92年朝日杯3歳S2着→93年皐月賞2着→ダービー2着→菊花賞1着

ナリタブライアン
93年朝日杯3歳S1着→94年皐月賞1着→ダービー1着→菊花賞1着

メジロドーベル
96年阪神3歳牝馬S1着→97年桜花賞2着→オークス1着→秋華賞1着

チアズグレイス
99年阪神3歳牝馬S4着→00年桜花賞1着→オークス2着→秋華賞4着

テイエムオーシャン
00年阪神3歳牝馬S1着→01年桜花賞1着→オークス3着→秋華賞1着

ヤマカツリリー
02年阪神JF2着→03年桜花賞4着→オークス4着→秋華賞3着

ヤマニンシュクル
03年阪神JF1着→04年桜花賞3着→オークス5着→秋華賞2着

スイープトウショウ
03年阪神JF5着→04年桜花賞5着→オークス2着→秋華賞1着

ラインクラフト
04年阪神JF3着→05年桜花賞1着→NHKマイルC1着→秋華賞2着

アサヒライジング
05年阪神JF5着→06年桜花賞4着→オークス3着→秋華賞2着

ウオッカ
06年阪神JF1着→07年桜花賞2着→ダービー1着→秋華賞3着

ブエナビスタ
08年阪神JF1着→09年桜花賞1着→オークス1着→秋華賞3着

アパパネ
09年阪神JF1着→10年桜花賞1着→オークス1着→秋華賞1着

ローズキングダム
09年朝日杯FS1着→10年皐月賞4着→ダービー2着→菊花賞2着

ホエールキャプチャ
10年阪神JF2着→11年桜花賞2着→オークス3着→秋華賞3着

エアスピネル
15年朝日杯FS2着→16年皐月賞5着→ダービー4着→菊花賞3着

この18頭のうち無冠に終わったのは4頭。うち3頭は牝馬で、牡馬はエアスピネルのみ。ナリタブライアンとアパパネの「全勝」はもちろん大偉業だが、エアスピネルのこの記録もある意味歴史的。ぜひ記憶にとどめたい。
ちなみに、2歳G1、3歳3冠、NHKマイルカップの皆勤馬は、いまのところピンクカメオただ1頭である。

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01/01/2017

4度目のガチガチG1

“年末ジャンボ”を期待した向きには肩すかしだったが、多くの人が当てたという点では“大団円”と言えなくもない「1→2→3番人気決着」のグランプリ。G1ではそうそうあることではないのだが、12月以降なんと3回目。春の高松宮記念もそうだったから、1年で4回。これは77年(オークス・阪神3歳S・朝日杯3歳S・有馬記念)と並んで最多タイである。
中央競馬史上、1→2→3番人気で決まったG1(グレード制導入以前のG1級を含む)は全32レース。そのうち86年以降は以下の17レース。77年と今年以外に複数回あった年は94年と05年しかないから、4回がいかに多いか分かるだろう。

89年マイルCS オグリキャップ→バンブーメモリー→ホクトヘリオス

93年ダービー ウイニングチケット→ビワハヤヒデ→ナリタタイシン

94年天皇賞春 ビワハヤヒデ→ナリタタイシン→ムッシュシェクル

94年菊花賞 ナリタブライアン→ヤシマソブリン→エアダブリン

94年マイルCS ノースフライト→サクラバクシンオー→フジノマッケンオー

95年スプリンターズS ヒシアケボノ→ビコーペガサス→ソーファクチュアル

01年秋華賞 テイエムオーシャン→ローズバド→レディパステル

03年皐月賞 ネオユニヴァース→サクラプレジデント→エイシンチャンプ

05年オークス シーザリオ→エアメサイア→ディアデラノビア

05年スプリンターズS サイレントウィットネス→デュランダル→アドマイヤマックス

08年天皇賞秋 ウオッカ→ダイワスカーレット→ディープスカイ

11年菊花賞 オルフェーヴル→ウインバリアシオン→トーセンラー

13年皐月賞 ロゴタイプ→エピファネイア→コディーノ

16年高松宮記念 ビッグアーサー→ミッキーアイル→アルビアーノ

16年阪神JF ソウルスターリング→リスグラシュー→レーヌミノル

16年中山大障害 オジュウチョウサン→アップトゥデイト→ルペールノエル

16年有馬記念 サトノダイヤモンド→キタサンブラック→ゴールドアクター

師走の“ガチガチ決着傾向”は年が明けても続くのか。初っぱなの新春名物、東西金杯は、荒れるハンデ戦。1→2→3番人気は過去一度もなく、人気3頭の上位独占も、65年(迎春賞・1→3→2番人気)、02年(京都金杯・1→3→2番人気)の2回しかないが、はたして…。

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