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03/30/2017

大本命で2連敗

16-17POGで屈指の人気を集めたサトノアーサーの母は、ニュージーランドで現役生活を送ったキングスローズ。その父は、オーストラリアでG1を4勝し、種牡馬としても大成功を収めているリダウツチョイス。シックスセンス、エイジアンウインズ、フェノーメノ、サトノアレスなど、成功例の少なくない「SS系×デインヒル系」の配合だが、母はニュージーランド1000ギニーを勝った程度で、近親に活躍馬はまったく見当たらない。そんな馬がここまで注目を集めるのは、もちろん「社台&ディープ&サトノ&池江」の“ブランド”だからだ。
しかしこの評判馬、新馬戦は単勝1.1倍に応えたとはいえ、その後4戦して7、10、13、5着のスズカフロンティアと同着。2戦目の500万は圧勝したが、その後芝で勝った馬がいない、これまた弱メン相手。単勝1.4倍に支持されたきさらぎ賞は、朝日杯9着のアメリカズカップに完敗。そして先週、単勝1.2倍の毎日杯は、シンザン記念6着馬アルアインの後塵を拝した。これまでのところ、典型的な人気先行馬と言っていいだろう。

世代限定重賞では、この手のダントツ人気敗退馬は決して珍しくない。86年以降、単勝1.5倍以下を裏切った馬はのべ89頭にもなる。しかし2回やらかした馬となると、以下の4頭だけだ。

ビワハヤヒデ
92年朝日杯3歳S 1.3倍2着(3番人気エルウェーウィン1着)
93年共同通信杯  1.3倍2着(4番人気マイネルリマーク1着)

エイシンバーリン
94年京成杯3歳S 1.4倍2着(2番人気ゴーゴーナカヤマ1着)
94年フェアリーS 1.4倍2着(2番人気プライムステージ1着)

ブラックタイド
03年ラジオたんぱ杯 1.4倍4着(4番人気コスモバルク1着)
04年きさらぎ賞   1.5倍2着(3番人気マイネルブルック1着)

サトノアーサー
17年きさらぎ賞 1.4倍2着(6番人気アメリカズカップ1着)
17年毎日杯   1.2倍2着(2番人気アルアイン1着)

ビワハヤヒデはその後、菊花賞、天皇賞春、宝塚記念を制覇。エイシンバーリンはG1には手が届かなかったが、重賞4勝。ブラックタイドはスプリングステークスが唯一の重賞タイトルで、G1は皐月賞16着のみ。サトノアーサーも重賞未勝利で終わることはなさそうだが、G1ははたしてどうか。個人的にはクラシックよりマイル以下で期待したいが…。

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03/24/2017

大本命Vと5馬身差V

阪神大賞典のサトノダイヤモンドは一本被りの大本命。単勝オッズはなんと1.1倍だった。86年以降、1番人気が単勝1.1倍以下、すなわち1.0倍or1.1倍だったJRA重賞は、これが31レース目。アラブ限定戦と障害競走を除くと、以下の26レースである。

87年ローズS     マックスビューティ 1.1倍 1着
90年京都大賞典    スーパークリーク  1.1倍 1着
91年京都大賞典    メジロマックイーン 1.1倍 1着
94年京都新聞杯    ナリタブライアン  1.0倍 2着
95年きさらぎ賞    スキーキャプテン  1.0倍 1着
95年阪神大賞典    ナリタブライアン  1.0倍 1着
97年京成杯3歳S   グラスワンダー   1.1倍 1着
98年スプリンターズS タイキシャトル   1.1倍 3着
99年ステイヤーズS  テイエムオペラオー 1.1倍 2着
01年日経賞      メイショウドトウ  1.1倍 1着
02年秋華賞      ファインモーション 1.1倍 1着
04年日経賞      ゼンノロブロイ   1.1倍 1着
05年ダービー     ディープインパクト 1.1倍 1着
05年ユニコーンS   カネヒキリ     1.1倍 1着
05年神戸新聞杯    ディープインパクト 1.1倍 1着
05年菊花賞      ディープインパクト 1.0倍 1着
06年阪神大賞典    ディープインパクト 1.1倍 1着
06年天皇賞春     ディープインパクト 1.1倍 1着
06年宝塚記念     ディープインパクト 1.1倍 1着
07年フィリーズR   アストンマーチャン 1.1倍 1着
09年チューリップ賞  ブエナビスタ    1.1倍 1着
11年チューリップ賞  レーヴディソール  1.1倍 1着
12年阪神大賞典    オルフェーヴル   1.1倍 2着
13年阪神大賞典    ゴールドシップ   1.1倍 1着
14年チューリップ賞  ハープスター    1.1倍 1着
17年阪神大賞典    サトノダイヤモンド 1.1倍 1着

のべ26頭のうち、まさかの敗退を喫したのは4頭。勝率.846は決して高くない。
最多レースは6回の阪神大賞典で、2位は3回のチューリップ賞。近6レースはこの2レースのいずれかだ。
複数回経験した馬は、2回のナリタブライアンと、実に6回のディープインパクト。後者の国内全13戦の単勝オッズは、1.0倍が1戦、1.1倍が7戦、1.2倍が2戦、1.3倍が3戦。やはりとんでもない怪物である。
複数回経験した騎手は、2回の南井と、あっと驚く12回の武豊。ディープインパクトのほかに、スーパークリーク、メジロマックイーン、スキーキャプテン、ファインモーション、カネヒキリ、アストンマーチャンの手綱を取り、すべて勝っている。

先週は、阪神大賞典のほかにももうひとつ、勝ち馬の強さに度肝を抜かれた重賞があった。単勝1.3倍のファンディーナが5馬身差で大勝したフラワーカップだ。86年以降、勝ち馬が2着馬に5馬身以上の差をつけた世代限定牝馬重賞(重~不良馬場を除く)は、以下の9頭しかいない。

87年桜花賞     マックスビューティ 8馬身差
93年サファイアS  アルファキュート  7馬身差
93年阪神3歳牝馬S ヒシアマゾン    5馬身差
96年チューリップ賞 エアグルーヴ    5馬身差
97年4歳牝馬特別  キョウエイマーチ  7馬身差
06年ファンタジーS アストンマーチャン 5馬身差
12年オークス    ジェンティルドンナ 5馬身差
16年クイーンカップ メジャーエンブレム 5馬身差
17年フラワーカップ ファンディーナ   5馬身差

ファンディーナ以前の8頭のうち、2歳~3歳春の重賞を大勝した7頭はすべて、その後(も)G1を勝っている。ファンディーナも遠からず戴冠を果たすに違いない。

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03/16/2017

さらなる高みへ障害王者

たまには障害馬の話題を。先週のJ・G2、阪神スプリングジャンプを勝ったのは、断然人気のオジュウチョウサン。これで同馬は、障害通算8勝、障害重賞5連勝。86年以降、JRA障害レースを8勝以上した馬は14頭を数えるが、グレード制が導入された99年以降、JRA障害重賞を5勝以上した馬は以下の3頭しかおらず、このうちJ・G1を勝っているのはオジュウチョウサンだけである。

コウエイトライ(8勝)
J・G3 阪神ジャンプS(06年・07年・08年・10年)
J・G3 小倉サマージャンプ(06年・07年)
J・G3 東京オータムジャンプ(06年)
J・G3 新潟ジャンプS(10年)

オースミムーン(6勝)
J・G3 阪神ジャンプS(13年・15年)
J・G3 小倉サマージャンプ(13年)
J・G2 東京ハイジャンプ(13年)
J・G3 京都ジャンプS(14年)
J・G3 東京ジャンプS(15年)

オジュウチョウサン(5勝)
J・G1 中山グランドジャンプ(16年)
J・G3 東京ジャンプS(16年)
J・G2 東京ハイジャンプ(16年)
J・G1 中山大障害(16年)
J・G2 阪神スプリングジャンプ(17年)

現在、JRA障害重賞は、札幌、函館、福島、中京以外の6場で年間10鞍組まれている。そのうちJ・G1は、旧「中山大障害(春)」の中山グランドジャンプと、旧「中山大障害(秋)」の中山大障害。この春秋J・G1を2勝以上した馬は以下の9頭である。

カラジ       中山グランドジャンプ(05年・06年・07年)
ゴーカイ      中山グランドジャンプ(00年・01年)
ブランディス    中山大障害(04年) 中山グランドジャンプ(04年)
マルカラスカル   中山大障害(06年) 中山グランドジャンプ(08年)
キングジョイ    中山大障害(08年・09年)
マジェスティバイオ 中山大障害(11年) 中山グランドジャンプ(12年)
アポロマーベリック 中山大障害(13年) 中山グランドジャンプ(14年)
アップトゥデイト  中山グランドジャンプ(15年) 中山大障害(15年)
オジュウチョウサン 中山グランドジャンプ(16年) 中山大障害(16年)

先週の阪神スプリングジャンプは、一昨年と昨年の春秋連勝馬が激突する注目の一戦だったが、昨年の中山大障害に続いてまたもオジュウチョウサンがアップトゥデイトを2着に退け、世代交代を決定づけた。
平地はわずか2戦(2歳新馬11着・2歳未勝利8着)で見切りをつけたため、そのキャリアはほぼ障害専門と言ってよく、6歳にしてまだ通算18戦の怪物ジャンパー。カラジに並ぶJ・G1V3は目前だ。

ちなみに「チョウサン」は冠で、「オジュウ」は家族名とのこと。正確な家族名が気になるところである(笑)。

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03/10/2017

着々復権関東馬

関西馬15勝、関東馬11勝。まだ2か月少々だが、ここまでのJRA重賞は、関東馬の健闘が大いに目を引く。これがフロックと思えないのは、昨年の躍進があるから。昨年の関東馬は、東西が逆転した88年以降最多の53勝。最少だった06年の倍近い。一昨年の45勝も高水準だったから、巻き返し傾向は本物とみていいのではないか。00年以降の東西内訳と、関東馬の比率は以下のとおり。

00年 関西馬 88勝 関東馬37勝 .296
01年 関西馬 87勝 関東馬40勝 .315
02年 関西馬 84勝 関東馬42勝 .333
03年 関西馬 89勝 関東馬34勝 .276
04年 関西馬 89勝 関東馬38勝 .299
05年 関西馬 91勝 関東馬33勝 .266
06年 関西馬 99勝 関東馬28勝 .220
07年 関西馬 89勝 関東馬41勝 .315
08年 関西馬 96勝 関東馬35勝 .267
09年 関西馬101勝 関東馬31勝 .235
10年 関西馬 89勝 関東馬43勝 .326
11年 関西馬 99勝 関東馬34勝 .256
12年 関西馬 96勝 関東馬38勝 .284
13年 関西馬 92勝 関東馬41勝 .308
14年 関西馬 95勝 関東馬40勝 .296
15年 関西馬 90勝 関東馬45勝 .333
16年 関西馬 84勝 関東馬53勝 .387
17年 関西馬 15勝 関東馬11勝 .423

今年の関東馬の健闘ぶりには、「11勝」と「.423」のほかにも注目すべき点がある。それは「関西圏での活躍」。ここまで京都・阪神・中京・小倉で行なわれた重賞13レースのうち、なんと5レースを、目下4週連続で、関東馬が制しているのだ。

1/22 東海ステークス グレンツェント   加藤征
2/12 京都記念    サトノクラウン   堀
2/19 小倉大賞典   マルターズアポジー 堀井
2/26 阪急杯     トーキングドラム  斎藤誠
3/04 チューリップ賞 ソウルスターリング 藤沢

86年以降、関西圏重賞で関東馬が10勝以上あげた年は以下のとおり。15年に最多15勝、16年に2位タイの12勝をあげていることにも、関東馬の巻き返し傾向は見て取れる。

15勝 15年
12勝 86年・16年
11勝 98年・10年
10勝 87年・07年・09年

最後に“東高西低”だったのは「関東馬63勝VS関西馬46勝」の87年。このペースなら、再逆転は無理でも、30年ぶりの60勝突破は十分期待できそうだ。今週は4鞍に18頭が参戦。まずは土曜の阪神スプリングJで、1番人気必至のオジュウチョウサンがあっさり5週連続関西圏重賞Vを達成か…。

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03/02/2017

種牡馬2強明暗

1月に続いて2月もJRA重賞0勝に終わったディープインパクト。昨年、サンデーサイレンスと並ぶ年間最多38勝を達成した反動だろうか。とにかく異常事態である。
セカンドクロップが3歳になった2012年1月以降、ディープインパクト産駒がJRA重賞未勝利に終わった月は以下の5つしかなく、連続したのはこれが初めてだ。

12年12月 0-1-2-8
13年7月 0-0-0-6
14年7月 0-1-0-4
15年1月 0-2-1-14
17年1月 0-1-2-9
17年2月 0-4-4-14

12年の12月はまだ稼働世代が少なく、7月や1月は大物や良血のオフシーズン。しかし、2月は少なからぬ有力馬が春に向けて始動するため、昨年までは、春秋シーズン真っ只中の4月(32連対)、5月(30連対)、10月(31連対)、11月(30連対)に次ぐ通算28連対(13勝・2着15回)。それが今年は「22戦0勝」だから、全くもって“らしくない”。しかも22頭のうち4頭は、上記の他の月が1頭、0頭、0頭、2頭、1頭の1番人気。その中には、単勝1.4倍のサトノアーサー、同1.7倍のマカヒキもいる。天国の父も顔をしかめていることだろう(笑)。
重賞を勝っていないため、勝利数は「40」とダントツでも、獲得賞金に基づくリーディングは目下2位。トップは、2か月で重賞5勝をあげている西の横綱キングカメハメハ。15年の年間17勝をはるかに上回るペースで勝ちまくっている。それがフロックでないことは、5勝のうち4勝を1番人気であげていることから明らかだ。
この「重賞1番人気」はキングカメハメハのスイートスポット。勝利数に占める1番人気の割合は、通算でも「38.5%」と高いが、重賞になると「40.7%」とさらに上昇する。対してディープインパクトは、通算では「51.5%」と異常なほど高いのに、重賞になると「33.3%」と激減。当面は、1番人気のキンカメ産駒は素直に信頼し、1番人気のディープ産駒は人気先行とみるのが、重賞への正しい臨み方だろう。
それぞれ有力2頭が参戦する弥生賞の人気と結果ははたして…。

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