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05/25/2017

2冠へ追い風

すでにどこかで誰かが先んじているかもしれないが、ダービーに関するとんでもないデータを発見した。
先週のオークスは、桜花賞1番人気馬の快勝より、桜花賞馬の13着惨敗に要注目。90年以降、桜花賞馬がオークスで掲示板外に敗れた年は以下のとおり。

92年ニシノフラワー →7着
94年オグリローマン →12着
97年キョウエイマーチ→11着
06年キストゥヘヴン →6着
15年レッツゴードンキ→10着
17年レーヌミノル  →13着

これを見てすぐにピンとくる方は相当の競馬通である。過去5年、92、94、97、06、15年のダービーは、なんとすべて皐月賞馬が制し、2冠馬が誕生しているのだ。

92年ミホノブルボン
94年ナリタブライアン
97年サニーブライアン
06年メイショウサムソン
15年ドゥラメンテ

これに倣えば、アルアインの2冠は鉄板か。

しかし一方でこんなデータもある。NHKマイルカップが創設された96年以降、桜花賞を7番人気以下の馬が制した年は以下のとおり。

96年ファイトガリバー 10番人気
02年アローキャリー  13番人気
08年レジネッタ    12番人気
13年アユサン     7番人気
17年レーヌミノル   8番人気

過去4年、96、02、08、13年のダービー馬はすべて、前走が皐月賞ではない。NHKマイルカップの3着以内馬か、同レース以外の1着馬である。

96年フサイチコンコルド すみれS1着
02年タニノギムレット  NHKマイルC3着
08年ディープスカイ   NHKマイルC1着
13年キズナ       京都新聞杯1着

これに倣えば、今年のダービー馬はアドミラブルかダイワキャグニー。ただしこの2頭はいずれもキャリア4戦。86年以降、キャリア4戦以下のダービー馬は、前走皐月賞2着のマカヒキしかいない。
例年にない混戦と目される2017年ダービーだが、なんのことはない、今年も最右翼は皐月賞馬か…。

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05/19/2017

またも人気サイド全滅

皐月賞後の当記事で「引き続き大波乱を期待したい」と述べてからひと月。期待どおり、春G1がまたまた荒れた。古馬女王決定戦は、牡馬1冠目に続いて「1~3番人気がすべて掲示板外」。これは86年以降のJRA・G1では16レース目のこと。加えて「1~5番人気がすべて馬券圏外」。これまた、86年以降のJRA・G1では16レース目。そのうち3連単導入後のレースと同配当は以下のとおりである。

07年ヴィクトリアマイル 3連単2,283,960円
12番人気コイウタ→9番人気アサヒライジング→8番人気デアリングハート

08年秋華賞 3連単10,982,020円
11番人気ブラックエンブレム→8番人気ムードインディゴ→16番人気プロヴィナージュ

09年菊花賞 3連単316,950円
8番人気スリーロールス→7番人気フォゲッタブル→6番人気セイウンワンダー

13年NHKマイルC 3連単1,235,600円
10番人気マイネルホウオウ→6番人気インパルスヒーロー→8番人気フラムドグロワール

15年宝塚記念 3連単528,510円
6番人気ラブリーデイ→10番人気デニムアンドルビー→11番人気ショウナンパンドラ

16年朝日杯FS 3連単221,200円
6番人気サトノアレス→7番人気モンドキャンノ→12番人気ボンセルヴィーソ

17年ヴィクトリアマイル 3連単918,700円
6番人気アドマイヤリード→11番人気デンコウアンジュ→7番人気ジュールポレール

アドマイヤリードの鞍上ルメールにとっては、JRA・G1通算11勝目。5番人気以下での勝利は、なんとこれが初めてだった。対して、“同期”のライバル、デムーロは5番人気以下で6勝。対照的な二人の「JRA・G1人気別勝利数」は以下のとおりだ。

ルメール(11勝)
1番人気6勝 09年ジャパンC・15年阪神JF・16年NHKマイルC・16年菊花賞・16年阪神JF・16年有馬記念
3番人気1勝 13年ジャパンCダート
4番人気3勝 05年有馬記念・08年エリザベス女王杯・08年ジャパンCダート
6番人気1勝 17年ヴィクトリアマイル

デムーロ(19勝)
1番人気4勝 03年皐月賞・03年ダービー・13年皐月賞・15年ダービー
2番人気4勝 10年有馬記念・15年朝日杯FS・16年フェブラリーS・17年フェブラリーS
3番人気5勝 14年高松宮記念・15年皐月賞・16年桜花賞・16年スプリンターズS・16年エリザベス女王杯
5番人気2勝 10年朝日杯FS・12年天皇賞秋
7番人気1勝 12年朝日杯FS
9番人気1勝 08年ジャパンC
10番人気1勝 04年皐月賞
12番人気1勝 15年チャンピオンズC

オークスは、ルメールのソウルスターリングもデムーロのアドマイヤミヤビも人気サイド。武豊のリスグラシューとともに3強を形成することだろう。
1~3番人気のJRA・G1で、ルメールは「7-7-8」、デムーロは「13-4-3」。前者は軸向き、後者は単勝向きという感じだが、はたして…。

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05/11/2017

3度目のレディーファースト

朝日杯連対馬が皐月賞とダービーでも掲示板に載り、皐月賞とダービーの掲示板を同じ5頭で占めた昨年の3歳牡馬は歴史的“ハイレベル拮抗”世代だったが、その反動か、今年の3歳牡馬は稀にみる“低レベル拮抗”世代。朝日杯、皐月賞、NHKマイルカップの掲示板5頭の人気と3連単の配当は以下のとおりだ。

朝日杯FS   6→7→12→1→8  221,200円
皐月賞     9→4→12→13→5 1,064,360円
NHKマイルC 2→13→6→7→16  296,160円

荒れも荒れたり。さらに驚くべきは、この3レースの1番人気をすべて牝馬に譲ったこと。しかもその3頭はすべて敗退しているから、「運悪く同世代に女傑がいた」というわけでもない。
86年以降、日本の牝馬が1番人気に支持されたJRA牡牝混合G1は52レースを数えるが、そのうち世代限定戦は以下の9レースだけ。その3分の1が現3歳世代のレースというのは、まったくもって異常事態である。

88年阪神3歳S   アイドルマリー   2着
90年阪神3歳S   ミルフォードスルー 3着
95年菊花賞     ダンスパートナー  5着
96年NHKマイルC ファビラスラフィン 14着
97年NHKマイルC シーキングザパール 1着
16年NHKマイルC メジャーエンブレム 1着
16年朝日杯FS   ミスエルテ     4着
17年皐月賞     ファンディーナ   7着
17年NHKマイルC カラクレナイ    17着

今年のNHKマイルカップはカラクレナイが惨敗したものの、2番人気の牝馬が勝ち、13番人気の牝馬が2着。これも只事ではない。86年以降、牝馬がワンツーを決めたJRA牡牝混合G1は以下の6レース。世代限定戦は今年と05年のNHKマイルカップだけだ。

94年安田記念     5番人気ノースフライト  →10番人気トーワダーリン
05年NHKマイルC  2番人気ラインクラフト  →10番人気デアリングハート
07年スプリンターズS 3番人気アストンマーチャン→1番人気サンアディユ
08年天皇賞秋     1番人気ウオッカ     →2番人気ダイワスカーレット
13年ジャパンC    1番人気ジェンティルドンナ→7番人気デニムアンドルビー
17年NHKマイルC  2番人気アエロリット   →13番人気リエノテソーロ

さすがにダービーには牝馬の参戦はなさそうだが、引き続き混戦必至。史上初めて朝日杯も皐月賞も5番人気以下が勝った世代の頂上決戦は、はたしてどんな結果になるのやら…。

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05/04/2017

初代“春3冠”へリーチ

大阪杯を勝ったあと、その実績を大いに称えたキタサンブラックが、続く天皇賞春で史上4頭目の連覇を達成。別の視点から再度、この名馬を称賛したい。

今回の勝利で通算成績は「10-2-3-1」。ダービーを大敗したため、これまで先着を許した馬は18頭もいるが、その後再戦の機会があった13頭のうちドゥラメンテ以外にはすべてリベンジを果たし、リベンジを果たした馬に再度先着を許したことは一度もない。サトノダイヤモンドの再逆転も難しそうだ。
18頭のうち複数回先着を許したのはドゥラメントとリアルスティールだけで、リアルスティールには3度目の対戦(菊花賞)で逆転した。現在の充実ぶりを見る限り、ドゥラメンテが早々に引退していなければ、3戦3敗の同馬にもどこかで借りを返した可能性は高いだろう。

「JRA・G1V5」は、86年以降では12頭目、牝馬限定G1を除くと8頭目。これだけでも大したものだが、キタサンブラックを際立たせているのは、昨年が天皇賞春&ジャパンカップ、今年が大阪杯&天皇賞春と、2年連続で2000m以上の古馬G1を2勝したこと。実はこれ、大変な偉業なのである。
86年以降、JRA・G1を4勝以上した馬は25頭を数えるが、2年連続2勝以上したのは以下の8頭。古馬G1に限ると5頭。2000m以上の古馬G1となると、シンボリクリスエスとキタサンブラックだけだ。

ディープインパクト
05年 皐月賞・ダービー・菊花賞
06年 天皇賞春・宝塚記念・ジャパンC・有馬記念

ウオッカ
08年 安田記念・天皇賞秋
09年 ヴィクトリアマイル・安田記念・ジャパンC

ブエナビスタ
09年 桜花賞・オークス
10年 ヴィクトリアマイル・天皇賞秋

ダイワメジャー
06年 天皇賞秋・マイルCS
07年 安田記念・マイルCS

タイキシャトル
97年 マイルCS・スプリンターズS
98年 安田記念・マイルCS

シンボリクリスエス
02年 天皇賞秋・有馬記念
03年 天皇賞秋・有馬記念

メイショウサムソン
06年 皐月賞・ダービー
07年 天皇賞春・天皇賞秋

キタサンブラック
16年 天皇賞春・ジャパンC
17年 大阪杯・天皇賞春

大阪杯のG1昇格にともない新たに設けられた「春古馬3冠」のボーナスは、「秋古馬3冠」と同じく、内国産馬が2億円、外国産馬が1億円。キタサンブラックが宝塚記念を勝てば賞金プラスボーナスで計3億5,000万円を手にし、同馬の通算獲得賞金はディープインパクトを超えて歴代2位に浮上する。そうなれば、テイエムオペラオーを超えて「日本一=世界一」の座につくのも時間の問題だろう。
この血統でこの実績は、もはや“21世紀のオグリキャップ”。オグリ同様、種牡馬としての道は険しそうだから、競走馬としてとことん稼ぎまくっていただきたい。

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