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02/27/2018

歴史的巻き返しV

近2走二桁着順の7番人気牝馬が逃げ切りV。先週をもって定年で勇退した栗東の福島師が、最後の重賞、阪急杯を劇的な勝利で飾った。これぞまさに“ユタカマジック”だ。

この孝行娘ダイアナヘイローは、3走前、500万条件から破竹の4連勝で重賞初勝利(北九州記念)をあげたあと、スプリンターズステークス15着、シルクロードステークス16着と大失速。今回の巻き返し勝利は、歴史的と言える快挙である。
86年以降、18頭立て以下のレースを10着以下に敗れた馬が次走でJRA重賞を勝った例は「301」。そのうち2走前も10着以下だったのは「56」。同じく13着以下に敗れた馬が次走でJRA重賞を勝った例は「130」。そのうち2走前も13着以下だったのは、以下の14例だ。

タケノコマヨシ 86年皐月賞13着→86年ダービー18着→86年神戸新聞杯1着

ナリタハヤブサ 90年京都新聞杯14着→90年キャピタルS14着→90年ウインターS1着

ユーセイトップラン 99年有馬記念13着→00年日経新春杯13着→00年ダイヤモンドS1着

マイネルモルゲン 04年東京新聞杯13着→04年東風S16着→04年ダービー卿CT1着

ローエングリン 04年JCダート13着→05年平安S14着→05年マイラーズC1着

ダイワエルシエーロ 05年ダービー卿CT16着→05年愛知杯16着→05年マーメイドS1着

メジロマイヤー 05年中日新聞杯14着→05年ファイナルS14着→06年小倉大賞典1着

ローゼンクロイツ 06年天皇賞秋13着→07年京都記念13着→07年中京記念1着

テイエムプリキュア 08年鳴尾記念13着→08年愛知杯18着→09年日経新春杯1着

コスモプラチナ 08年エリザベス女王杯17着→08年愛知杯16着→09年マーメイドS1着

ローレルゲレイロ 09年安田記念15着→09年セントウルS14着→09年スプリンターズS1着

パドトロワ 12年京阪杯15着→13年京王杯SC14着→13年函館スプリントS1着

バウンスシャッセ 15年ヴィクトリアM13着→15年マーメイドS15着→16年愛知杯1着

ダイアナヘイロー 17年スプリンターズS15着→18年シルクロードS16着→18年阪急杯1着

上記14頭のうち、2走連続15着以下から巻き返したのは、ダイワエルシエーロ、コスモプラチナ、ダイアナヘイローの3頭。すべて牝馬というのが、いかにも、である。

今週は、オーシャンステークスとチューリップ賞に計4頭の「前2走10着以下馬」が登録しているが、はたして…。

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02/20/2018

セン馬大噴火

先週の4重賞はなんと“牡馬”が全敗。うち1レースは牝馬限定戦だから当然だが、ダイヤモンドステークスはフェイムゲーム、小倉大賞典はトリオンフ、フェブラリーステークスはノンコノユメ。そう、残る3レースはすべてセン馬が制したのだ。86年以降、JRA平地重賞を勝った日本調教セン馬はのべ57頭を数えるが、同一日に複数馬が勝ったのも、同一週に複数馬が勝ったのも、これが初の大珍事である。
さらに、フェブラリーステークスの覇者ノンコノユメが制した根岸ステークスも加えると、今年すでにセン馬は4勝をマーク。これは86年以降の2位タイ。3勝以上あげた年は以下のとおりだ。

<1992年>
小倉大賞典    ワイドバトル(5歳)
セントライト記念 レガシーワールド(3歳)
福島記念     アラシ(3歳)

<1994年>
金鯱賞   マーベラスクラウン(4歳)
新潟記念  インターシュプール(5歳)
京都大賞典 マーベラスクラウン(4歳)
ジャパンC マーベラスクラウン(4歳)

<1995年>
目黒記念 ホットシークレット(5歳)
愛知杯  グランドシンザン(7歳)
七夕賞  ゲイリートマホーク(5歳)
関屋記念 マグナーテン(5歳)

<2002年>
中山記念    トウカイポイント(6歳)
関屋記念    マグナーテン(6歳)
毎日王冠    マグナーテン(6歳)
マイルCS   トウカイポイント(6歳)
ステイヤーズS ホットシークレット(6歳)

<2007年>
小倉大賞典   アサカディフィート(9歳)
函館記念    エリモハリアー(7歳)
ステイヤーズS マキハタサイボーグ(5歳)

<2011年>
シンザン記念 レッドデイヴィス(3歳)
毎日杯    レッドデイヴィス(3歳)
鳴尾記念   レッドデイヴィス(3歳)

<2016年>
エルムS     リッカルド(5歳)
武蔵野S     タガノトネール(6歳)
チャンピオンズC サウンドトゥルー(6歳)

<2018年>
根岸S     ノンコノユメ(6歳)
ダイヤモンドS フェイムゲーム(8歳)
フェブラリーS ノンコノユメ(6歳)
小倉大賞典   トリオンフ(4歳)

わずか2か月足らずで4勝。勝った3頭のうち1頭は復調&本格化なったG1ホース、1頭は衰え知らずのステイヤー、1頭はまだ4歳。ほかにも、アストラエンブレム、ベストマッチョ、ムーンクエイク、ハートレーといった4、5歳のオープン馬を擁する今年の“セン馬軍団”には、02年に並ぶ5勝、それを超える6勝を期待したい。

ちなみに、ノンコノユメは去勢の前後でジーワン制覇。去勢前のジャパンダートダービーは「Jpn1」だが、それでも日本初の快挙である。
そして今回、フェイムゲームとノンコノユメはセン馬として重賞2勝目をマーク。これは86年以降では14、15頭目となる。3勝以上あげているのは以下の6頭。

<4勝>
マグナーテン 01年関屋記念 02年関屋記念 02年毎日王冠 03年AJC杯

<3勝>
マーベラスクラウン 94年金鯱賞     94年京都大賞典 94年ジャパンC
ホットシークレット 00年ステイヤーズS 01年目黒記念  02年ステイヤーズS
アサカディフィート 04年中山金杯    07年小倉大賞典 08年小倉大賞典
エリモハリアー   05年函館記念    06年函館記念  07年函館記念
レッドデイヴィス  11年シンザン記念  11年毎日杯   11年鳴尾記念

フェイムゲームもノンコノユメも、上記のリストに名を連ねる可能性は小さくないとみるが、はたして…。

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02/14/2018

偉大な父系を継ぐ馬たち

11日の重賞2鞍は、同期のダービー馬と菊花賞馬の産駒が制した。

まずは西の京都記念。08年のダービー馬ディープスカイを父にもつクリンチャーが、G1ホース4頭を下して重賞初勝利をあげた。キョウエイギアですでにJpn1を勝っているディープスカイにとっても、芝重賞は初制覇。3代連続JRA芝重賞制覇を果たしたサンデーサイレンスの父系は、これが14例目である(赤字はJRA・G1勝ち馬)。

SS→フジキセキキンシャサノキセキ→シュウジ
SS→フジキセキキンシャサノキセキ→モンドキャンノ
SS→フジキセキキンシャサノキセキ→カシアス
SS→フジキセキキンシャサノキセキ→ベルーガ
SS→フジキセキダノンシャンティ →スマートオーディン

SS→ネオユニヴァースアンライバルド  →トウショウドラフタ
SS→ネオユニヴァースヴィクトワールピサ→コウソクストレート

SS→ディープインパクトディープブリランテ→セダブリランテス
SS→ディープインパクト→トーセンホマレボシ→ミッキースワロー

SS→ステイゴールド→オルフェーヴルラッキーライラック
SS→ステイゴールド→オルフェーヴル→ロックディスタウン

SS→スペシャルウィーク→リーチザクラウン→キョウヘイ

SS→マンハッタンカフェジョーカプチーノ→ジョーストリクトリ

SS→アグネスタキオンディープスカイ→クリンチャー

最多は「フジキセキ系」。しかしいずれは「ディープインパクト系」が抜き去ることだろう。
「父系3代連続JRA芝G1制覇」はいまだなし。最初に果たす馬は、スマートオーディンか、セダブリランテスか、クリンチャーか、それとも、ここにはいない馬か…。

一方、東の共同通信杯は、08年の菊花賞馬オウケンブルースリを父にもつオウケンムーンが制覇。こちらはトニービンの父系として初の「3代連続JRA重賞制覇」を達成した。

トニービン→ジャングルポケットオウケンブルースリ→オウケンムーン

オウケンムーンが皐月賞を勝てば、SS2~4世に先んじる「父系3代連続JRA芝G1制覇」となるが、はたして…。

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02/07/2018

価値あるマイル重賞V

2着から11着までがコンマ3秒内にひしめく後続を尻目に、4歳牝馬リスグラシューが東京新聞杯を快勝した。これは結構な快挙である。
86年以降、ハンデ戦を除く古馬牡牝混合の芝1600m以下重賞を勝った3~4歳牝馬は、のべ65頭。その「年齢&距離」別内訳は以下のとおり。

<3歳>
1000m 2頭
1200m 9頭
1400m 2頭
1600m 1頭

<4歳>
1000m 3頭
1200m 25頭
1400m 7頭
1600m 16頭

一般的にもJRA賞でも「短距離」に一括りされる1600m以下戦だが、1400m以下と1600mの間には明らかに壁がある。若い牝馬が前者なら十分通用し、後者なら苦戦することが、その表れ。根幹距離の中の根幹距離と言える1600m戦は、軽いスピードだけではこなせないタフな条件なのだ。
この「ハンデ戦を除く古馬牡牝混合の芝1600m重賞」を勝った86年以降の3~4歳牝馬、のべ17頭は以下のとおり(赤字は3歳・青字はG1)。

アイランドゴッテス 86年関屋記念
タカラスチール   86年マイルCS
クールハート    87年関屋記念
ダイイチルビー   91年安田記念
ニフティニース   91年関屋記念
キョウワホウセキ  93年東京新聞杯
ニシノフラワー   93年マイラーズC
シンコウラブリイ  93年マイルCS
ノースフライト   94年安田記念
ノースフライト   94年マイルCS
エガオヲミセテ   99年マイラーズC
リワードニンファ  99年関屋記念
フサイチエアデール 00年ダービー卿CT
オースミコスモ   03年関屋記念
ウオッカ      08年安田記念
ドナウブルー    12年関屋記念
リスグラシュー   18年東京新聞杯

唯一3歳で勝ったクールハートは、ここまでの全2勝を新潟であげており、新潟3歳ステークスは5馬身差圧勝。この関屋記念は51キロでハナ差勝ち。大したものだが、条件が嵌まったのは確かだろう。
同馬に次ぐ“スピードV”を果たしたのがリスグラシュー。この2頭を含め、安田記念までに上記重賞を勝ったのは、以下の5頭しかいない。

クールハート    3歳8月9日 関屋記念
リスグラシュー   4歳2月4日 東京新聞杯
キョウワホウセキ  4歳2月7日 東京新聞杯
ニシノフラワー   4歳2月28日 マイラーズC
エガオヲミセテ   4歳3月7日 マイラーズC
フサイチエアデール 4歳4月2日 ダービー卿CT

1600mで重賞2勝、G12着2回。馬券にならなかったのは2000m超レースだけ。勝ちきれなかった3冠路線からひと皮むけたマイラー、リスグラシューに今後も要注意である。

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