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10/31/2018

新馬大本命V

86年以降、JRA新馬戦で単勝1.0~1.1倍に支持された馬は111頭。そのうち73頭は、同一開催内なら3回まで出走できた時代の、いわゆる「折り返しの新馬戦」に出走した馬。デビュー戦に限ると38頭しかいない。
その38頭の成績は「29-2-3-4」で、勝率76.3%・連対率81.6%・3着内率89.5%。全クラストータルが、勝率81.7%・連対率90.9%・3着内率95.7%だから、やはりと言うべきか、キャリア0戦の大本命は比較的妙味薄だ。
勝ち馬29頭のうち、芝で勝ったのは18頭、ダートは11頭。芝1600m以上戦に限ると以下の8頭しかない(赤字は牝馬)。

エイシンコジーン  99/10/17 京都芝1600m 1.1倍 武豊
ファインモーション 01/12/01 阪神芝2000m 1.1倍 武豊
カフェデロリアン  02/10/12 中山芝1600m 1.1倍 岡部幸雄
オペラシチー    04/02/08 小倉芝2000m 1.1倍 O・ペリエ
ディープインパクト 04/12/19 阪神芝2000m 1.1倍 武豊
マルカシェンク   05/09/11 阪神芝2000m 1.1倍 福永祐一
サトノアーサー   16/10/01 阪神芝2000m 1.1倍 川田将雅
サートゥルナーリア 18/06/10 阪神芝1600m 1.1倍 M・デムーロ

2000mで大本命になった4頭はすべて、2戦目も勝ち、重賞ウィナーになっており、ファインモーションとディープインパクトに至っては無敗でG1制覇。
対して、マイルで大本命になった3頭のうち、エイシンコジーンとカフェデロリアンは2戦目もオープンも勝てず引退。2戦目のオープンを1.2倍で大楽勝したサートゥルナーリアは、“マイル組”から生まれた初の超大物になりそうだ。ちなみに、マイル未満の新馬戦を1.0~1.1倍で勝ったG1馬には、サクラチヨノオー(函館芝1000m)、ダンツシアトル(東京ダート1400m)、マイネルラヴ(函館芝1200m)らがいる。

一方、38頭のうち負けた9頭は以下のとおり(赤字は牝馬)。

ニホンピロエイブル 89/08/13 函館ダ1000m 1.1倍 岡潤一郎 2着
ビバリーヒルズ   90/07/15 新潟芝1000m 1.1倍 寺島祐治 4着
エアダブリン    93/10/09 東京芝1800m 1.1倍 岡部幸雄 5着
ブリッソモ     02/11/30 阪神ダ1400m 1.0倍 武豊   4着
タイキシュヴァリエ 03/01/06 京都ダ1400m 1.1倍 河内洋  2着
シーキングザダイヤ 03/12/06 阪神芝1400m 1.1倍 武豊   5着
コンゴウダイオー  06/06/18 函館芝1200m 1.1倍 藤田伸二 3着
スピーディセイコー 07/09/29 中山芝1200m 1.1倍 二本柳荘 3着
ソルドラード    18/08/04 新潟芝1600m 1.1倍 ルメール 3着

このうち、2戦目ですんなり勝ち上がったのは5頭だけで、ブリッソモとコンゴウダイオーは3戦目、ビバリーヒルズは4戦目で初勝利。残る1頭、今年11年ぶりの敗退馬となったソルドラードは、1.3倍に支持された2戦目をハナ差で2着に敗れたあと剥離骨折が判明し、休養中。レイデオロを兄に、ロードカナロアを父にもつ超良血馬の片目が開くのはいつの日か…。

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10/25/2018

6回目の2着と6回目の重賞3着

菊花賞で目が点になった馬は、史上最少のキャリア4戦目Vを果たしたフィエールマンだけじゃない。ほかにもデータマニアを大いにうならせた馬が2頭いる。
まずはエタリオウ。勝てば史上初の1勝馬Vだったが、ハナ差で銀メダル。これで同馬はキャリア9戦で6回目の2着となった。86年以降、2~3歳時に500万以上で2着が6回以上ある馬(アラブを除く)は27頭にのぼるが、芝に限ると以下の11頭。このうちG1で2着があるのはエタリオウのみ。次走はJCか、有馬記念か、はたまた香港ヴァーズか。間違っても陣営は狙っていない最多7回に並ぶことができるか、要注目である。

<7回>
ケイウーマン 500万×2 ポートアイランドS NZT4歳S セントウルS サファイアS ローズS 

<6回>
エタリオウ     500万×3 青葉賞 神戸新聞杯 菊花賞
ゴールドストリート 900万×3 ききょうS 京都3歳S 中京3歳S
シルクドラグーン  500万×4 1000万 ラベンダー賞
ミッキーチアフル  500万×4 1600万×2
ダコール      500万×4 1000万×2
ツルマルヨカニセ  500万×4 1000万×2
リバーハイラハンド 500万×5 1000万
イチダイ      500万×6
ネオレボルーション 500万×6
フィールドベアー  500万×6

もう1頭は、10番人気で3着に来たユーキャンスマイル、と言うより武豊。同騎手は二桁人気でJRA通算「10-20-32-574」。うち重賞は「0-1-6-90」、G1は「0-0-4-45」。リーディングジョッキー時代は騎乗機会すら稀だった二桁人気馬で、目下3年連続、今季2回目の重賞3着。通算7回の重賞二桁人気2、3着は以下のとおりだ。

92年安田記念     ムービースター   10番人気3着
96年鳴尾記念     ハギノリアルキング 10番人気2着
11年阪神カップ    フラガラッハ    13番人気3着
16年中日新聞杯    レコンダイト    13番人気3着
17年皐月賞      ダンビュライト   12番人気3着
18年スプリンターズS ラインスピリット  13番人気3着
18年菊花賞      ユーキャンスマイル 10番人気3着

ちなみに86年以降、二桁人気でJRA重賞を最も多く勝っているジョッキーは、通算9回の江田照男。5回は4人、6回は2人いるが、7回以上は同騎手だけである。

90年新潟記念     サファリオリーブ  14番人気
98年日経賞      テンジンショウグン 12番人気
98年セントライト記念 レオリュウホウ   10番人気
99年エプソムカップ  アメリカンボス   11番人気
00年スプリンターズS ダイタクヤマト   16番人気
06年東京新聞杯    フジサイレンス   11番人気
06年関屋記念     カンファーベスト  14番人気
10年中山記念     トーセンクラウン  13番人気
12年日経賞      ネコパンチ     12番人気

今週はテン乗りマカヒキで天皇賞秋に挑む武豊。さすがに二桁人気はないが、スプリンターズステークス、秋華賞、菊花賞に続く、G1・4戦連続3着は十分ありそう。もちろん当人は、無人の野を行く「通算7勝目」「春秋通算15勝目」を狙っているに決まっているが…。

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10/18/2018

驚愕の3冠圧勝

またまたまた異次元の強さを見せつけたアーモンドアイ。牝馬3冠制覇は史上5頭目だが、3冠すべて0.2秒以上差で制したのは、以下のごとく同馬だけである。

メジロラモーヌ   桜花賞0.3秒差 オークス0.4秒差 エリザベス女王杯0.1秒差
スティルインラブ  桜花賞0.2秒差 オークス0.2秒差 秋華賞0.1秒差
アパパネ      桜花賞0.1秒差 オークス同着   秋華賞0.1秒差
ジェンティルドンナ 桜花賞0.1秒差 オークス0.8秒差 秋華賞同タイム
アーモンドアイ   桜花賞0.3秒差 オークス0.3秒差 秋華賞0.2秒差

京都内回りの秋華賞は着差がつきにくく、過去0.3秒以上差で勝ったのは、メジロドーベル(0.4秒差)とファインモーション(0.6秒差)のみ。アーモンドアイのすごいところは、4角12番手からの0.2秒(11/2馬身)差Vだったこと。過去4角10番手以下から差し切り勝ちを決めたのはスイープトウショウだけで、同馬は0.1秒(1/2馬身)差Vだから、アーモンドアイの勝ちっぷりは尋常じゃない。

アーモンドアイはシンザン記念を0.6秒差で圧勝しているため、0.2秒以上差Vは通算4回。86年以降、0.2秒以上差でJRA平地重賞を4回以上勝った3歳牝馬は以下の6頭だけである。

<5回>
シーキングザパール デイリー杯3歳S シンザン記念 フラワーC NZT4歳S NHKマイルC

<4回>
マックスビューティ 桜花賞 4歳牝馬特別 オークス 神戸新聞杯
ヒシアマゾン    阪神3歳牝馬S クリスタルC クイーンS ローズS
メジロドーベル   阪神3歳牝馬S オークス オールカマー 秋華賞
メイショウマンボ  フィリーズレビュー オークス 秋華賞 エリザベス女王杯
アーモンドアイ   シンザン記念 桜花賞 オークス 秋華賞

今後は牝馬限定レースには目もくれず、牡馬相手の王道を歩むであろう3冠牝馬は、鞍上曰く「今の日本で一番強い」。休み明けの秋華賞はジャパンカップへの叩き台。5走連続で0.2秒差以上Vの可能性は十分とみる。
それにしても、ロードカナロアはいきなり途方もない大物を送り出したものである。

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10/10/2018

超大物2歳牝馬現る

サウジアラビアロイヤルカップは、大本命のグランアレグリアが圧勝。毎日王冠は、紅一点のアエロリットが悠々逃げ切り。オパールステークスは、8番人気の3歳牝馬アンヴァルが快勝。京都大賞典は、オープン初挑戦のレッドジェノヴァが2着。凱旋門賞は、女傑エネイブルが連覇を果たし、3歳牝馬シーオブクラスが2着。紅一点のハットラブが落馬で競走を中止したグリーンチャンネルカップを除くと、先週のオープン競走は、海外G1も含め、すべて牝馬が大暴れ。この中で、個人的に最も度肝を抜かれたのが、初っぱなのグランアレグリアだった。
6月の新馬戦以来4か月ぶり、ほぼ成長分の18キロ増で迎えた、牡馬相手のマイル重賞。スタートでアオったが、向こう正面で一気に2番手まで上がるとそこで折り合い、持ったまま坂下で先頭。ステッキは、抜け出したあと形ばかりの左右2発ずつ。終わってみれば、なんと3馬身半(=0.6秒)差の大楽勝だった。

86年以降、牝馬が勝ったJRA2歳牡牝混合重賞はこれが63レース目となるが、そのうち、2着馬との差が0.5秒以上だったのは以下の13レース。

86年新潟3歳S(芝1200m)    クールハート    3番人気 0.8秒差
91年札幌3歳S(芝1200m)    ニシノフラワー   4番人気 0.6秒差
91年デイリー杯3歳S(芝1400m) ニシノフラワー   1番人気 0.6秒差
92年函館3歳S(芝1200m)    マザートウショウ  2番人気 0.5秒差
93年札幌3歳S(芝1200m)    メローフルーツ   1番人気 0.7秒差
95年札幌3歳S(芝1200m)    ビワハイジ     3番人気 0.6秒差
96年デイリー杯3歳S(芝1400m) シーキングザパール 1番人気 0.8秒差
98年小倉3歳S(芝1200m)    コウエイロマン   1番人気 0.7秒差
07年函館2歳S(芝1200m)    ハートオブクィーン 6番人気 0.7秒差
13年新潟2歳S(芝1600m)    ハープスター    1番人気 0.5秒差
15年函館2歳S(芝1200m)    ブランボヌール   1番人気 0.6秒差
16年小倉2歳S(芝1200m)    レーヌミノル    1番人気 1.0秒差
18年サウジアラビアRC(芝1600m)グランアレグリア  1番人気 0.6秒差

13レースのうち、9レースは1200m戦、10レースは夏のローカル戦。秋の東京マイルで牡馬を千切り捨てたグランアレグリアが只者でないことは、一目瞭然だろう。
さらにすごいのはその人気。86年以降、JRA2歳重賞を単勝1.5倍以下で勝った牝馬は以下の8頭。グランアレグリアの1.3倍は、ヤマニンパラダイスの1.2倍に次いで2位。牡牝混合戦では、当分抜かれそうもない1位である。

ヤマニンパラダイス 94年阪神3歳牝馬S   1.2倍
シーキングザパール 96年デイリー杯3歳S  1.5倍
ロンドンブリッジ  97年ファンタジーS   1.4倍
コウエイロマン   98年小倉3歳S     1.5倍
ピースオブワールド 02年ファンタジーS   1.4倍
ピースオブワールド 02年阪神JF      1.5倍
ミスエルテ     16年ファンタジーS   1.4倍
グランアレグリア  18年サウジアラビアRC 1.3倍

今週は、春2冠馬の単勝オッズに注目。過去、単勝1.5倍以下で秋華賞を制したのは、ファインモーション(1.1倍)、ジェンティルドンナ(1.3倍)の2頭だけだが、アーモンドアイははたして…。

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10/04/2018

早くも8つ目の銀メダル

スプリンターズステークスは絵に描いたようなヒモ荒れ決着。1番人気ファインニードルは順当に「春秋連覇」を達成したが、単勝3.4倍の2番人気、単勝10~15倍の3~8番人気はすべて馬券圏外に飛び、単勝30倍以上の二桁人気馬が2、3、4着。
この激走馬3頭の中で特に目を引いたのは、G1昇格以降3頭目の「3歳牝馬V」を惜しくもクビ差で逃したラブカンプーだ。まだ3歳、キャリア13戦にして、これがなんと8回目の2着。86年以降、芝の2~3歳戦で8回以上2着がある馬(アラブを除く)は以下の7頭。牝馬では2頭目の怪挙である。

<12回>
サイレントクルーズ  98~99年 新馬・未勝利11回

<9回>
ロイスアンドロイス  92~93年 新馬2回・未勝利3回・500万2回・セントライト記念

<8回>
メテオシャワー   97~98年 未勝利3回・500万5回
ネオレボルーション 08~09年 新馬・未勝利・500万6回
ブループルチェッラ 11~12年 未勝利8回
ラブカンプー    17~18年 新馬・未勝利2回・紅梅S・葵S・アイビスSD・セントウルS・スプリンターズS

残念ながらラブカンプーは年内休養。来年以降は、通算2着回数がどこまで伸びるかに注目したいが、サイレントクルーズの壁は相当厚い。新馬と未勝利だけで12回も2着がある同馬は(勝ち上がりに丸1年、20戦を要した)、さらに4歳以降、500万で5回、1600万で1回、2着を積み重ね、通算なんと18回。これはエリモマキシムと並んで、芝ダート問わず86年以降の最多タイ。平地に限れば単独最多である。
この大記録はさすがにハードルが高いので、ラブカンプーには「牝馬による平地オープン2着」の記録更新を期待したい。86年以降最多の8回(ダンスパートナー&イクノディクタス)まであと3回。十分射程圏内だろう。もちろん、陣営には大きなお世話だが(笑)。

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