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11/28/2018

娘もすごいが父もすごい

今や国内最高峰レースとは言い難くなったジャパンカップだが、「2分20秒6」の超絶レコードで勝ったアーモンドアイの強さは間違いなく世界レベル。そのインパクトは至るところで語られているので、ここでは父ロードカナロアのすごさをデータで示したい。
ファーストクロップからいきなり3冠馬を送り出した同サイアーは、セカンドクロップからも続々と活躍馬を輩出。現時点で、種牡馬デビュー当初2年のオープン実績(ファーストクロップの2、3歳時実績+セカンドクロップの2歳時実績)をディープインパクトのそれと比較すると、以下のとおりである。

ディープインパクト(2010~11年)

14-14-21-111 勝率.088 連体率.175 複勝率.306

10年2歳世代  74頭出走  41勝 2歳リーディング1位
11年2歳世代  79頭出走  35勝 2歳リーディング1位
11年3歳世代 127頭出走 100勝
11年トータル 206頭出走 135勝 総合リーディング2位

<重賞勝利>
10年ラジオNIKKEI杯 ダノンバラード
11年きさらぎ賞   トーセンラー
11年桜花賞     マルセリーナ
11年安田記念    リアルインパクト
11年ラジオNIKKEI賞 フレールジャック
11年レパードS   ボレアス
11年東京スポーツ杯 ディープブリランテ
11年阪神JF    ジョワドヴィーヴル
11年ラジオNIKKEI杯 アダムスピーク


ロードカナロア(2017~18年)

17-6-2-55 勝率.213 連対率.288 複勝率.313

17年2歳世代  86頭出走 37勝 2歳リーディング2位
18年2歳世代  90頭出走 31勝 2歳リーディング2位
18年3歳世代 144頭出走 66勝 
18年トータル 234頭出走 97勝 総合リーディング6位

<重賞勝利>
18年シンザン記念 アーモンドアイ
18年スプリングS ステルヴィオ
18年桜花賞    アーモンドアイ
18年オークス   アーモンドアイ
18年新潟2歳S  ケイデンスコール
18年小倉2歳S  ファンタジスト
18年秋華賞    アーモンドアイ
18年京王杯2歳S ファンタジスト
18年マイルCS  ステルヴィオ
18年ジャパンC  アーモンドアイ
18年京阪杯    ダノンスマッシュ

クラシックサイアーとして絶大な期待を寄せられていたディープインパクトの場合、当然のことながら、当初から2、3歳オープンに出走する産駒は多く、のべ160頭。対して、クラシックはさほど期待されていなかったであろうロードカナロアの場合、あと1開催残す時点で、のべ80頭。前者のちょうど半分である。
しかし、この80頭のロードカナロア産駒はとんでもなく粒揃い。複勝率は大差ないが、勝率も連対率も160頭のディープインパクト産駒を大きく上回り、オープン2勝以上馬は、ディープインパクト産駒の2頭(トーセンレーヴ・マルセリーナ)に対し、5頭(アーモンドアイ・ステルヴィオ・ダノンスマッシュ・アンヴァル・ファンタジスト)。まさかのクラシック路線でスーパーホースを、本来のマイル以下路線で早くも古馬G1ウィナーを輩出。繁殖牝馬の質がさらに上がる今後は、その万能ぶりに拍車がかかることだろう。
年内のG1は、朝日杯FSにケイデンスコールとファンタジストが、ホープフルステークスにサートゥルナーリアが出走予定。ロードカナロア産駒3(4)頭目のG1ウィナーは誕生するか、要注目だ。

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11/21/2018

上位4頭同タイム

先週のオープン競走は軒並み大激戦だった。アンドロメダステークスは4~11着が「クビ差8連発」。霜月ステークスは1~8着が0.2秒内に、マイルチャンピオンシップは1~13着が0.5秒内に密集。そして極めつけが、東京スポーツ杯2歳ステークス。例年以上に好素質馬が揃い、上位拮抗と目されたこのレース、終わってみれば、1番人気ルヴォルグと3番人気カテドラルは惨敗したが、8、7、4、2番人気馬がなんと同タイムで1~4着。能力差が比較的はっきりしている2歳の中距離戦としては、異例の接戦と言っていい。
86年以降、1~4着が同タイムだったJRA重賞は29レースあるが、世代限定戦に限ると以下の12レース。1番人気が勝ったレースはなく、10年のフィリーズレビューと16年のアーリントンカップはなんと5着までが同タイムである。

02年京都新聞杯
1着 6番人気ファストタテヤマ
2着 7番人気キーボランチ   クビ
3着 8番人気マイネルアンブル ハナ
4着 4番人気ゼンノカルナック ハナ

03年弥生賞
1着 2番人気エイシンチャンプ
2着 4番人気スズノマーチ    ハナ
3着 7番人気コスモインペリアル ハナ
4着 3番人気テイエムリキサン  アタマ

08年フィリーズレビュー
1着 11番人気マイネレーツェル
2着 7番人気ベストオブミー  ハナ
3着 4番人気レジネッタ    アタマ
4着 5番人気ラベ       クビ

10年フィリーズレビュー
1着 9番人気サウンドバリアー
2着 1番人気ラナンキュラス   ハナ
3着 5番人気レディアルバローザ クビ
4着 4番人気ロジフェローズ   アタマ
5着 7番人気ニシノモレッタ   同着

12年フェアリーステークス
1着 3番人気トーセンベニザクラ
2着 14番人気マイネエポナ    クビ
3着 5番人気ダイワミストレス  ハナ
4着 1番人気オメガハートランド ハナ

13年フェアリーステークス
1着 10番人気クラウンロゼ
2着 5番人気ウキヨノカゼ    アタマ
3着 2番人気サンブルエミューズ ハナ
4着 1番人気イリュミナンス   クビ

15年シンザン記念
1着 2番人気グァンチャーレ
2着 9番人気ロードフェリーチェ アタマ
3着 3番人気ナヴィオン     ハナ
4着 1番人気ダッシングブレイズ クビ

15年京成杯
1着 3番人気ベルーフ
2着 1番人気ブラックバゴ   ハナ
3着 6番人気クルーガー    クビ
4着 4番人気ソールインパクト ハナ

15年アーリントンカップ
1着 9番人気ヤングマンパワー
2着 5番人気アルマワイオリ   クビ
3着 7番人気マテンロウハピネス ハナ
4着 1番人気ナヴィオン     ハナ

15年ファンタジーステークス
1着 5番人気キャンディバローズ
2着 6番人気メジェルダ     アタマ
3着 1番人気ブランボヌール   クビ
4着 4番人気ワントゥワン    ハナ

16年アーリントンカップ
1着 4番人気レインボーライン
2着 9番人気ダンツプリウス  ハナ
3着 7番人気ロワアブソリュー ハナ
4着 5番人気レオナルド    クビ
5着 1番人気アーバンキッド  アタマ

18年東京スポーツ杯2歳ステークス
1着 8番人気ニシノデイジー
2着 7番人気アガラス     ハナ
3着 4番人気ヴァンドギャルド アタマ
4着 2番人気ヴェロックス   ハナ

上記50頭のうち、その後G1を勝ったのは、08年フィリーズレビューの4着馬レジネッタのみ。出世レースとして知られる東スポ杯だが、今年の4頭も前途洋々とは言えないか…。

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11/15/2018

サンライズライバル

秋季ダートG1、チャンピオンズカップのJRA前哨戦は、京都のみやこステークスと東京の武蔵野ステークスだが、今年はJBCが京都で開催されたため前者が休止となり、後者のみ。勝ったのは1番人気のサンライズノヴァだった。
この馬と、JBCクラシック3着馬サンライズソアは、同馬主&同年齢のダート馬であるため、いつまでたっても混同してしまう筆者のようなファンが相当数いると思われる。そこで自戒の念を込めて(笑)、よくよく見ればはっきりしている“個体差”を列記しよう。

サンライズノヴァ 父ゴールドアリュール 栗毛 追込脚質 音無厩舎 主戦戸崎
サンライズソア  父シンボリクリスエス 青鹿毛 先行脚質 河内厩舎 近走鞍上ルメールorデムーロ

この2頭、実は過去6回も対戦しており、それがまたややこしくしているのかも。対戦成績は3勝3敗のタイだ。

16年 樅の木賞   ノヴァ3着 ソア1着
17年 若葉S    ノヴァ6着 ソア11着
17年 ユニコーンS ノヴァ1着 ソア3着
17年 JDダービー ノヴァ6着 ソア2着
17年 武蔵野S   ノヴァ12着 ソア2着
17年 師走S    ノヴァ2着 ソア10着

実績に関しては、サンライズノヴァの方に際立った特徴がある。全7勝のうち6勝を東京コース、そのうちなんと5勝をオープンであげているのだ。
86年以降、同一競馬場のダートオープンを4勝以上した馬(アラブを除く)は、以下の8頭のみ。5勝は、同じく東京コースで記録したノンコノユメに並ぶ最多タイである。

<東京>
ノンコノユメ   青竜S ユニコーンS 武蔵野S 根岸S フェブラリーS
サンライズノヴァ ユニコーンS グリーンチャンネルC(2回) アハルテケS 武蔵野S
ナムラタイタン  欅S オアシスS(2回) 武蔵野S 
ダイナレター   神無月S 根岸S 銀嶺S 武蔵野S

<阪神>
スターリングローズ コーラルS プロキオンS(2回) シリウスS
ケイアイガーベラ  ポラリスS プロキオンS エニフS ギャラクシーS

<京都>
スマートボーイ  アンタレスS(2回) 平安S(2回)
オースミジェット トパーズS 平安S(2回) アンタレスS

王道を歩むサンライズ2頭の次走は、もちろんチャンピオンズカップ。約1年ぶり、通算7度目の対戦となる。先行する青鹿毛と、追い込む栗毛。勝ち越すのは、はたしてどちらか…。

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11/08/2018

ディープ産駒ダートG1初制覇

18回目にして初のJRA開催となったJBC、ジャパンブリーディングファームズカップは、G1×3のお祭り。「スプリント」ではルメールのG1騎乗機会4連勝に、「クラシック」ではケイティブレイブの強さに驚嘆。そして、最後の「レディスクラシック」でもちょっとしたサプライズが待っていた。
1番人気ラビットランを差し返したアンジュデジールの父はディープインパクト。この“芝王道サイアー”のJRA主催ダート重賞勝ちは、なんと7年ぶり2回目のことで、ダートG1は初勝利。極端なまでの「芝偏重」は、JRA通算成績の芝・ダート内訳からも一目瞭然である。

芝   1564-1363-1148-7481 勝率.135 連対率.253 3着内率.353
ダート  153- 159- 172-1432 勝率.080 連対率.163 3着内率.253

重賞に限ると以下のとおり。

芝   180-187-168-1135 勝率.108 連対率.220 3着内率.320
ダート  2- 0- 1- 19 勝率.091 連対率.091 3着内率.136

JRA主催ダート重賞には、わずか15頭で計22レースに出走。そのうち掲示板に載ったのは以下の7頭。

ボレアス      11年ユニコーンS 3着
ボレアス      11年レパードS  1着
ドラゴンフォルテ  13年マーチS   5着
グランプリブラッド 14年エルムS   4着
タムロミラクル   17年みやこS   4着
アンジュデジール  18年エルムS   5着
アンジュデジール  18年JBCレディスクラシック 1着

アンジュデジールは、今回のJBCレディクラシック制覇以前にも、昨年7月のスパーキングレディーカップ(Jpn3・川崎)、今年3月のエンプレス杯(Jpn2・川崎)、4月のマリーンカップ(Jpn3・船橋)と、交流重賞を3勝。ほかに交流重賞を勝ったディープインパクト産駒はいないから、ダート重賞計4勝はダントツである。

かくもダートと縁がないスーパーサイアーだが、「2世種牡馬」の中に、早くもダート重賞勝ち産駒を送り出した馬がいる。奇しくもJBCの3日前、門別競馬場で開催された北海道2歳優駿(Jpn3)を、ダノンバラードのファーストクロップ、ウィンターフェルが制したのだ。
ダノンバラードは、ボレアスと同じディープインパクトファーストクロップ。ボレアスが「ダート重賞初タイトル」なら、こちらは「重賞初タイトル」を父に贈った孝行息子。自身のダート実績は、通算26戦目のラストラン、アンタレスステークス14着だけというのが、血統の面白いところである。

ちなみに、ディープインパクト産駒の障害重賞成績は、ここまで「5-1-6-10」で、勝率.227、連対率.273、3着内率.545。出走馬は7頭で、勝ち馬はメイショウブシドウタイセイドリームレッドキングダムの3頭のみという少数精鋭だ。

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