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05/29/2019

酷量克服ならず

大本命4着の衝撃がまだ残る東京最終レースで、さらにもうひとつ、驚きの敗退が。ブラストワンピースの目黒記念8着惨敗だ。
サートゥルナーリアの敗因は複合的だが、こちらは「59キロ」がほぼすべて。00年以降のハンデ重賞は、出走頭数を確保するためか、動物愛護の精神からか、そもそも一線級の参戦が少なくなったのか、いわゆる“酷量”が激減している。
86年以降のJRA芝ハンデ重賞で59キロ以上を課されたのべ83頭の「年代別内訳」は、以下のとおり(出走取消を除く)。

86~89年 18頭
90~99年 49頭
00~09年 10頭
10~19年 6頭

86~89年は4年間で18頭だから、単純計算で10年だと45頭。00年以降に比べるとやはり桁違いに多い。

83頭の成績は「12-12-9-50」「勝率.145・連対率.289・複勝率.398」とまずまず。勝ち馬12頭は以下のとおりだ。

88年京阪杯     トウショウレオ   1番人気 59.5㎏ 
89年鳴尾記念    ミスターシクレノン 1番人気 59㎏
89年ステイヤーズS スルーオダイナ   1番人気 59㎏
90年ダイヤモンドS スルーオダイナ   1番人気 61㎏
91年金杯(東)    カリブソング    5番人気 59㎏
91年目黒記念    カリブソング    3番人気 60.5㎏
92年ダイヤモンドS ミスターシクレノン 6番人気 59㎏
95年ダイヤモンドS エアダブリン    1番人気 59㎏
99年日経新春杯   メジロブライト   1番人気 59.5㎏
00年新潟記念    ダイワテキサス   1番人気 59㎏
03年新潟大賞典   ダンツフレーム   1番人気 59㎏
06年七夕賞     メイショウカイドウ 3番人気 59㎏

83頭中21頭の1番人気は、「8-1-3-9」「勝率.381・連対率.429・複勝率.571」。信頼度は抜群だが、以下の6頭が掲示板すら外している。

88年福島記念    スピードヒーロー  11着 59㎏
91年AR共和国杯  ホワイトストーン  15着 60㎏
92年福島記念    ホワイトストーン  9着 59.5㎏
02年シルクロードS トロットスター   6着 59.5㎏
06年小倉記念    メイショウカイドウ 6着 59.5㎏
19年目黒記念    ブラストワンピース 8着 59㎏

83頭のうち、当該ハンデ重賞の時点で古馬G1を勝っていたのは、以下の9頭。

94年日経新春杯   メジロパーマー   2番人気2着 60.5㎏
96年京阪杯     ネーハイシーザー  7番人気3着 59㎏
99年日経新春杯   メジロブライト   1番人気1着 59.5㎏
02年シルクロードS トロットスター   1番人気6着 59.5㎏
03年新潟大賞典   ダンツフレーム   1番人気1着 59㎏
04年京都金杯    イーグルカフェ   8番人気12着 59㎏
11年ダービー卿CT ショウワモダン   10番人気7着 59㎏
12年AR共和国杯  ビートブラック   7番人気4着 59㎏
19年目黒記念    ブラストワンピース 1番人気8着 59㎏

2番人気以下だった5頭はすべて敗退。トロットスターは1番人気だったが休み明け。大阪杯を叩いて臨んだ1番人気のグランプリホース、ブラストワンピースの8着は、いくらなんでも負けすぎだろう。
06年七夕賞のメイショウカイドウ以来、絶えて久しい“酷量V”。次の快挙はいつになることか…。

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05/22/2019

2冠目激走馬

桜花賞馬不在のオークスは、桜花賞不出走馬のワンツー。グレード制導入以降、桜花賞組が連に絡まなかったのは4回目。ウィクトーリアがクロノジェネシスを交わしていたら、初の“ワンツースリー”になるところだった。

85年 1着ノアノハコブネ   2着ナカミアンゼリカ
01年 1着レディパステル   2着ローズバド
11年 1着エリンコート    2着ピュアブリーゼ
19年 1着ラヴズオンリーユー 2着カレンブーケドール

85年のエリザベス女王杯と11年の秋華賞は、春2冠不出走馬のワンツー。01年の秋華賞は、オークス3着馬→2着馬→1着馬で決着。今年の3冠目ははたして…。

今年のオークスは人気がかなり割れたが、終わってみれば1番人気が勝ち、2番人気が3着。しかし、その間に割って入ったのは単勝94.1倍の12番人気。グレード制導入以降、二桁人気のオークス3着以内馬は以下のとおり。

85年 21番人気1着ノアノハコブネ
87年 10番人気2着クリロータリー
87年 11番人気3着タレンティドガール →エリザベス女王杯4番人気1着
88年 10番人気1着コスモドリーム
88年 11番人気2着マルシゲアトラス  →エリザベス女王杯3番人気8着
89年 10番人気1着ライトカラー
89年 11番人気3着ヤンゲストシチー  →エリザベス女王杯6番人気18着
97年 13番人気2着ナナヨーウイング  →秋華賞15番人気18着
00年 16番人気3着オリーブクラウン
02年 12番人気2着チャペルコンサート →秋華賞4番人気8着
03年 13番人気2着チューニー     →秋華賞10番人気13着
08年 13番人気2着エフティマイア   →秋華賞3番人気5着
19年 12番人気2着カレンブーケドール

3冠目で馬券になったのはタレンティドガールだけ。カレンブーケドールははたして…。一方、二桁人気のダービー3着以内馬は以下のとおり。

84年 20番人気2着スズマッハ     →菊花賞8番人気4着
86年 14番人気2着グランパズドリーム
87年 22番人気2着サニースワロー   →菊花賞7番人気5着
89年 11番人気3着サーペンアップ
90年 12番人気3着ホワイトストーン  →菊花賞2番人気2着
92年 16番人気2着ライスシャワー   →菊花賞2番人気1着
94年 10番人気3着ヤシマソブリン   →菊花賞2番人気2着
98年 14番人気2着ボールドエンペラー →菊花賞7番人気7着
98年 15番人気3着ダイワスペリアー  →菊花賞4番人気6着
01年 11番人気3着ダンシングカラー
07年 14番人気2着アサクサキングス  →菊花賞4番人気1着
08年 12番人気2着スマイルジャック  →菊花賞3番人気16着
11年 10番人気2着ウインバリアシオン →菊花賞2番人気2着
14年 12番人気3着マイネルフロスト  →菊花賞13番人気7着
18年 16番人気3着コズミックフォース →菊花賞14番人気15着

こちらの3冠目の成績は悪くない。菊花賞に挑んだ12頭のうち7頭が掲示板に載り、5頭が連対、ライスシャワーとアサクサキングスが菊花賞馬となっている。
今年のダービーは「1+2強」ムードだが、人気薄が割って入る余地ははたしてあるか…。

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05/16/2019

驚愕レコード

レーンもすごいが時計もすごい。現在の東京競馬場芝コースの高速化は恐るべき次元に達している。
先週土曜、10レースの2400m準オープンが「2'23"1」で決まったのを見て、メインの京王杯はどうなることやらと思っていたら、やはり「1'19"4」のレコード決着。ただしこれは従来のレコードをコンマ1秒縮めただけで、日本レコード(マグナーテンが02年に新潟で記録)にはコンマ4秒も及ばなかった。
震撼したのは翌日曜のヴィクトリアマイル。8レースの2000m1000万条件が「1'57"8」で決まったから、31秒台前半は出るだろうなと思っていたら、なんと「1'30"5」の日本レコード。これで、1600m、2000m、2400mの「3大根幹距離」における日本レコードは、すべて東京コースで達成されたことになる。

1600m 1'30"5 19年ヴィクトリアマイル ノームコア
2000m 1'56"1 11年天皇賞秋      トーセンジョーダン
2400m 2'20"6 18年ジャパンカップ   アーモンドアイ

昨秋以降に更新された2つのレコードのすさまじさは、それぞれの「シンガリ馬」のタイムからも実感できる。ジャパンカップ14着馬サウンズオブアース、ヴィクトリアマイル18着馬カンタービレの走破タイムと、それらに及ばないジャパンカップと安田記念の主な勝ちタイム(晴・良馬場)は以下のとおり。

18年14着サウンズオブアース 2'25"2
10年1着ローズキングダム  2'25"2
99年1着スペシャウィーク  2'25"5
08年1着スクリーンヒーロー 2'25"5
98年1着エルコンドルパサー 2'25"9
00年1着テイエムオペラオー 2'26"1
13年1着ジェンティルドンナ 2'26"1

19年18着カンタービレ    1'32"5
06年1着ブリッシュラック  1'32"6
08年1着ウオッカ      1'32"7
01年1着ブラックホーク   1'33"0
16年1着ロゴタイプ     1'33"0
02年1着アドマイヤコジーン 1'33"3
99年1着エアジハード    1'33"3

2000mのレコードはもう8年前のものだから“そろそろ”だろう。今秋の天皇賞がハイレベルメンバー&ハイペースの競馬になれば、いよいよ1分55秒台に突入するかもしれない。いやはや、とんでもない時代になったものである、是非はさておき…。

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05/07/2019

暗雲漂う激走馬

アグネスフライト、ハーツクライ、インティライミ、トーセンホマレボシ、キズナ、サトノラーゼンといったダービー好走馬を送り出している東上最終便、京都新聞杯。1番人気の単勝オッズが4倍を超えた大混戦の今年は、14頭立て11番人気のレッドジェニアルが制覇。菊花賞トライアルだった時代を含めても、史上2番目の波乱決着となった。
86年以降、1800m以上の牡馬3冠ステップレースを二桁人気で勝った馬と、本番での成績は以下のとおり。まさに死屍累々といった感がある。

マイネルグラウベン 88年NHK杯 (10人気)→ ダービー 20着(5人気)
トーワトリプル   89年NHK杯 (11人気)→ ダービー 4着(8人気)
ツジユートピアン  93年きさらぎ賞(10人気)→ 皐月賞  10着(5人気)
マルチマックス   93年スプリングS (10人気)→ 皐月賞  14着(11人気)
サムソンビッグ   94年きさらぎ賞(11人気)→ 皐月賞  17着(14人気)
レオリュウホウ   98年セントライト記念(10人気)→ 菊花賞  9着(12人気)
ヤマニンアクロ   99年共同通信杯(10人気)→ 皐月賞  10着(10人気)
ワンダーファング  99年スプリングS (11人気)→ 皐月賞  競走除外   
クリノキングオー  00年若葉S  (11人気)→ 皐月賞  16着(9人気)
マーブルチーフ   03年京都新聞杯(10人気)→ ダービー 12着(17人気)
トーセンシャナオー 06年セントライト記念(12人気)→ 菊花賞  16着(9人気)
ベンチャーナイン  08年プリンシパルS(10人気)→ ダービー 9着(13人気)
ダノンミル     11年若葉S  (12人気)→ 皐月賞  13着(6人気)
ショウナンラグーン 14年青葉賞  (10人気)→ ダービー 6着(9人気)
エメラルファイト  19年スプリングS (10人気)→ 皐月賞不出走・ダービー?
レッドジェニアル  19年京都新聞杯(11人気)→ ダービー?

本番も勝った馬どころか、その後重賞を勝ったのもトーワトリプル(日経新春杯)とレオリュウホウ(日経賞)だけ。牝馬を含めても、3冠ステップレースを二桁人気で勝った馬の本番最高着順は、モズカッチャンのオークス2着(17年フローラS12番人気V)。乾坤一擲の脚を使った反動はかくも大きいということだ。

スプリングステークスを10番人気で制したエメラルファイトが皐月賞を回避したため、今年のダービーはレッドジェニアルとの“2頭出し”となる。ひょっとしたら、1週スライドしたことで波乱ムードに拍車かかかったプリンシパルステークスから“3頭目”が現れるかも…。

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