09/20/2018

2冠目惨敗からの巻き返し

先週は、東で牡馬、西で牝馬の3冠目トライアル重賞。いずれも「前走2冠目二桁着順馬」が勝利した。春の大一番は、名実ともに、世代最高レベルのレース。夏の上り馬なぞ、そう頻繁に現れはしないため、リフレッシュした2冠目惨敗馬の秋初戦好走は、決して珍しくない。
菊花賞トライアルが東西1レースずつになった00年以降、セントライト記念と神戸新聞杯で掲示板に載った「前走ダービー二桁着順馬」は以下のとおり。

ダービー→セントライト記念
01年シンコウカリド   7人気12着→5人気1着
03年ラントゥザフリーズ 12人気16着→7人気5着
11年フェイトフルウォー 13人気13着→6人気1着
  トーセンラー    7人気11着→3人気2着
15年キタサンブラック  6人気14着→6人気1着
  ミュゼエイリアン  10人気10着→9人気2着
16年プロディガルサン  11人気10着→3人気3着
18年ジェネラーレウーノ 8人気16着→4人気1着
  グレイル      9人気14着→6人気3着
  オウケンムーン   15人気15着→10人気5着

ダービー→神戸新聞杯
04年グレイトジャーニー 14人気10着→4人気4着
05年アドマイヤジャパン 6人気10着→3人気5着
07年トーセンマーチ   15人気14着→14人気5着
09年アンライバルド   1人気12着→1人気4着
09年セイウンワンダー  3人気13着→5人気3着
10年レーヴドリアン   9人気11着→3人気5着
13年アクションスター  16人気14着→8人気4着
14年サウンズオブアース 11人気11着→8人気2着
17年サトノアーサー   5人気10着→3人気3着

セントライト記念と神戸新聞杯では明らかに異なる傾向がある。すなわち、前者の方が、勝ち負けの度合いが圧倒的に高いということ。その原因ははっきりしている。“西高東低”ゆえダービーも関西馬が強く、そのダービー好走関西馬の多くが神戸新聞杯に出走するからだ。平たく言えば、セントライト記念より神戸新聞杯の方がレベルが高いため、ダービー惨敗馬台頭の余地は当然、前者の方が大きいわけである。
それにしても、今年のセントライト記念の「3頭掲示板」は普通じゃない。しかも、前走がダービーだった馬は4頭しかおらず、14、15、16着馬が3着馬を逆転してのけた。今週の神戸新聞杯に出走予定のダービー10、11着馬は、同1、2、4、7、9着馬を相手にどこまで行けるか…。

一方、ローズステークス。秋華賞創設以降、同トライアルで掲示板に載った「前走オークス二桁着順馬」は以下のとおり。

オークス→ローズステークス
97年キョウエイマーチ  1人気11着→2人気1着
03年ピースオブワールド 3人気13着→3人気4着
04年グローリアスデイズ 5人気14着→6人気2着
10年エーシンリターンズ 7人気14着→5人気3着
12年トーセンベニザクラ 11人気10着→4人気5着
  キャトルフィーユ  7人気14着→5人気4着
15年レッツゴードンキ  2人気10着→3人気4着
16年アットシーサイド  4人気11着→3人気5着
18年カンタービレ    7人気13着→5人気1着

牡牝2冠目二桁着順から巻き返して3冠目トライアルを好走した上記馬のうち、3冠目を制したのはキタサンブラックのみ。怪物級でもないかぎり至難の業だが、ジェネラーレウーノ、グレイル、オウケンムーン、カンタービレははたして…。

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09/13/2018

秋睨む登竜門出走馬

今年の京都新聞杯は出世レース。ハイレベルだったため、ここで賞金を加算した1着馬ステイフーリッシュも2着馬アドマイヤアルバも、中2週で臨んだダービーは反動が出て惨敗したが、3着以下の馬たちはその後続々と勝ち星をあげている。

シャルドネゴールド 京都新聞杯3着→7/15シンガポールTC賞(古馬1000万)1着

グローリーヴェイズ 京都新聞杯4着→7/28佐渡S(古馬1600万)1着

メイショウテッコン 京都新聞杯5着→5/27白百合S(3歳OP)1着→7/1ラジオNIKKEI賞(3歳G3)1着

ユーキャンスマイル 京都新聞杯6着→8/19阿賀野川特別(古馬1000万)1着

タニノフランケル 京都新聞杯17着→8/19西部スポニチ賞(古馬1000万)1着

ほかにも、9着馬ケイティクレバーは8月の新潟で古馬1600万を2着。勝ったポポカテペトルは前走目黒記念4着の降級馬だから、勝ちに等しい大健闘と言っていい。

京都新聞杯の前に、シャルドネゴールドが7着、ユーキャンスマイルが6着が敗れていた毎日杯のレベルもなかなかのもの。3着馬インディチャンプは7月の中京で古馬1000万を楽勝、2着馬ギベオンはNHKマイルカップ2着、そして1着馬ブラストワンピースはダービー5着、新潟記念1着。

また、例年は地味なダービートライアル、プリンシパルステークスも、今年はレベルが高かった。1着馬コズミックフォースはダービー3着。2着馬ブレステイキングは次走古馬500万を快勝。4着馬ハッピーグリンは次走巴賞を3着、次々走古馬1000万を圧勝。8着馬アイスバブル、9着馬ジャックローズは8月の小倉で古馬500万勝ち。

菊花賞トライアル第1弾、セントライト記念は、上記ハイレベルレースを経験した5頭、ギベオン、ケイティクレバー、コズミックフォース、タニノフランケル、ブレステイキングに注目。これに1番人気必至のレイエンダを加えた6頭の争いとみるが、はたして…。

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09/06/2018

目覚めた大器

サマー2000シリーズ最終戦、新潟記念を制したのはダントツ人気のダービー5着馬、ブラストワンピース。同馬の実績は大物感たっぷりだ。
06年創設の同シリーズで3着以内に来た3歳馬は、これまで以下の8頭。うち1番人気は3頭、1着は3頭、1番人気&1着はアドマイヤムーンとブラストワンピースしかいない。

アドマイヤムーン  06年札幌記念 1人気 1着
ブエナビスタ    09年札幌記念 1人気 2着
ラブリーデイ    13年小倉記念 5人気 2着
ハープスター    14年札幌記念 2人気 1着
ヤマカツエース   15年函館記念 7人気 3着
ベルーフ      15年小倉記念 2人気 2着
レインボーライン  16年札幌記念 4人気 3着
ブラストワンピース 18年新潟記念 1人気 1着

昨年まで、2000シリーズに参戦した3歳馬は28頭を数えるが、当該重賞までの最少キャリアは、フライチアソート(08年5着)、アヴニールマルシェ(15年15着)、ミュゼスルタン(15年16着)の「5戦」だった。ブラストワンピースはその記録を塗り替える「4戦」で1着。すごい。いやそれ以前に、グレード制導入以降では以下の5頭しかいない「キャリア3戦以下でダービー5着以内」を果たした時点で、相当の器なのである。

ラグビーボール   1→1→1→ダービー4着
コクサイトリプル  1→1→3→ダービー3着
メジロアルダン   1→1→2→ダービー2着
フサイチコンコルド 1→1  →ダービー1着
ブラストワンピース 1→1→1→ダービー5着

さらに驚くべきは単勝オッズ。86年以降、単勝1倍台の3歳馬が勝ったJRA古馬重賞は20レースを数えるが、そのうち15レースは11~12月開催。10月以前の重賞を勝ったのは、以下の5頭しかおらず、ここでもブラストワンピースのキャリアは飛び抜けて少ない。

オグリキャップ   88/07/10 高松宮記念(1.2倍)キャリア17戦目(地方含む)
オグリキャップ   88/10/09 毎日王冠 (1.7倍)キャリア18戦目(地方含む)
エイシンガイモン  96/08/04 関屋記念 (1.8倍)キャリア11戦目
ドラゴンファイヤー 07/09/29 シリウスS(1.8倍)キャリア9戦目
ブラストワンピース 18/09/02 新潟記念 (1.8倍)キャリア5戦目

直行なら菊花賞は6戦目。勝てばアヅマライ(46年)、サクラスターオー(87年)に並ぶ、レース史上最少キャリアでの戴冠となるが、はたして…。
ちなみに、半妹ヴィクトリアピースは先月、牡馬相手に1800mの新馬戦を快勝。こちらも要注目の好素質馬である。

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08/31/2018

10回目の芝1200mOP3着以内

サマー2000シリーズ第4戦、キーンランドカップを制したのは、3歳時5着、4歳時3着の5歳牝馬ナックビーナス。“12度目の正直”で待望の重賞初制覇を遂げた。
これで通算「7-8-5-7」となった同馬のベスト条件は、もちろん芝1200m。通算「5-4-3-4」で、掲示板を外したのは3歳時の古馬オープンと、G1初挑戦だった昨年の高松宮記念だけ。詰めは甘いがハイレベルで安定しているため、今回の勝利で快記録を達成した。
すなわち、通算10回目の「芝1200mオープン3着以内」。86年以降では9頭目、牝馬としてはシーイズトウショウに次いで2頭目の快挙である。

シーイズトウショウ(13回)
福島民友C(3着)・アンドロメダS(2着)・CBC賞(1着/3着/1着)・阪急杯(2着)・函館SS(1着/1着/2着)・テレビ愛知OP(1着)・高松宮記念(3着)・キーンランドC(2着)・セントウルS(1着)

カルストンライトオ(11回)
北九州短距離S(1着)・セントウルS(3着/3着)・福島民友C(2着/3着)・小倉日経OP(3着)・アンドロメダS(1着)・バーデンバーデンC(2着)・函館SS(3着)・スプリンターズS(1着)・阪急杯(2着)

スギノエンデバー(11回)
オパールS(3着)・ラピスラズリS(3着)・淀短距離S(2着)・春雷S(3着/2着)・北九州記念(1着)・尾張S(1着)・鞍馬S(2着/1着)・京阪杯(3着)・福島民友C(3着)

コクトジュリアン(10回)
オータムSS(3着)・マリーンS(1着)・青函S(1着)・卯月S(3着/1着/3着)・CBC賞(3着)・新潟日報賞(2着)・福島民友C(2着)・摩耶S(1着)

サニングデール(10回)
函館SS(1着)・秋風S(2着)・CBC賞(1着)・シルクロードS(3着/3着)・阪急杯(2着・1着)・高松宮記念(2着/1着)・セントウルS(3着)

キンシャサノキセキ(10回)
セントウルS(3着)・高松宮記念(2着/1着/1着)・函館SS(1着)・キーンランドC(3着)・スプリンターズS(2着/3着)・オーシャンS(1着/2着)

ロードカナロア(10回)
京洛S(1着)・京阪杯(1着)・シルクロードS(1着)・高松宮記念(3着/1着)・函館SS(2着)・セントウルS(2着/2着)・スプリンターズS(1着/1着)

セカンドテーブル(10回)
淀短距離S(3着/2着)・鞍馬S(1着)・UHB賞(3着)・オパールS(2着)・ラピスラズリS(3着)・シルクロードS(3着)・CBC賞(2着/3着)・春雷S(2着)

ナックビーナス(10回)
ラピスラズリS(2着/2着)・カーバンクルS(1着/1着)・オーシャンS(2着/2着)・キーンランドC(3着/1着)・高松宮記念(3着)・函館SS(3着)

シーイズトウショウが10回目に到達したのは6歳時のCBC賞だった。ナックビーナスはまだ5歳。しかもここにきて完全本格化。最多13回を超える可能性は十分だ。
まずは次走、スプリンターズステークス。シーイズトウショウが果たせなかったG1制覇で、11回目の達成となるか…。

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08/23/2018

価値あるG2V3

G1以外の定量重賞は、ほかには阪神カップだけ。1着賞金7,000万円は、G1以外の最高額。G1昇格も噂される札幌記念は、まさに“最もG1に近いG2”だ。
今年この格高2000m重賞を制したのは、マイルチャンピオンシップ3着、安田記念5着のマイラー、サングレーザー。ホープフルステークス5着以来の1600m超戦を、マカヒキ、モズカッチャン相手に見事勝ち切った。これで重賞は、スワンステークス、マイラーズカップに続いて3勝目。すなわち、1400m、1600m、2000mの古馬G2を制覇。これは大変な快挙である。
近年、マイラーが2000mをこなす例は珍しくないが、当然その手のマイラーは「中距離寄り」。サングレーザーのように1400m重賞を勝っているマイラーは、一般的には「スプリント寄り」であるため、ハイレベルの2000m重賞を勝つのは相当難しい。86年以降、1400m、1600m、2000mの3カテゴリーで古馬G2以上を制した馬は以下の5頭しかおらず、サングレーザー以外の4頭はすべてG1ウィナー。同馬の戴冠も時間の問題か。
ちなみに、この5頭のうちバンブーメモリーのみ「1400~2000m」外の古馬重賞を勝っている。しかもG1。こんな実績を残す馬は、もう二度と現れないかもしれない。

ニッポーテイオー
1400m スワンS 京王杯SC
1600m 安田記念 マイルCS
2000m 天皇賞秋

バンブーメモリー
1400m スワンS
1600m 安田記念
2000m 高松宮杯

ヤマニンゼファー
1400m 京王杯SC
1600m 安田記念2勝
2000m 天皇賞秋

タイキブリザード
1400m 京王杯SC
1600m 安田記念
2000m 産経大阪杯

サングレーザー
1400m スワンS
1600m マイラーズC
2000m 札幌記念

サングレーザーは3歳時にマイルチャンピオンシップ3着、4歳時に安田記念5着。この実績も同馬の将来性を後押しする。過去マイルチャンピオンシップで3着以内に来た3歳馬は19頭。そのうち翌年の安田記念に出走したのは以下の9頭。このうち2レースとも掲示板に載ったのは5頭で、サングレーザー以外の4頭はすべてG1ホースだ。

ニッポーテイオー  2着→2着
シンコウラブリイ  2着→3着
ドージマムテキ   3着→13着
ヒシアケボノ    3着→3着
タイキシャトル   1着→1着
トーヨーレインボー 3着→15着
アグネスデジタル  1着→11着
ダンスインザムード 3着→18着
サングレーザー   3着→5着

秋はおそらく天皇賞秋からマイルチャンピオンシップ。開花した異能のマイラーは、さらなる高みに到達するか…。

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08/17/2018

牝馬席巻

サマーマイルシリーズ第2戦、関屋記念は驚くべき結果となった。勝ったのは96年のエイシンガイモン以来、22年ぶりとなる3歳馬。3歳牝馬となると、87年のクールハート以来、31年ぶり。さらに目を引くのは、その勝ち馬プリモシーンが1番人気だったこと。
86年以降、3歳牝馬が1番人気で制したJRA古馬重賞は11レースを数えるが、そのうち7レースは牝馬限定戦。牡牝混合戦は以下の4レースしかない。

97年オールカマー メジロドーベル
99年シリウスS  ゴールドティアラ
09年函館SS   グランプリエンゼル
18年関屋記念   プリモシーン

勝ち馬が3歳牝馬なら、2着は5歳牝馬、3着も5歳牝馬。なんと牝馬のワンツースリー。これもすごい。86年以降、牝馬が1~3着を占めたJRA牡牝混合古馬重賞(ハンデ戦を除く)は14レースにのぼるが、そのうち9レースは、性差が小さいスプリント(1400m以下)戦。マイル以上は以下の5レースしかなく、今年の関屋記念はなんと24年ぶりの快挙だった。

86年北九州記念(小倉芝1800m)
4歳ラッキーオカメ→4歳ダイナシュート→4歳イブキバレリーナ

86年関屋記念(新潟芝1600m)
4歳アイランドゴッテス→5歳ダイナシュガー→4歳タカラスチール

91年関屋記念(新潟芝1600m)
4歳ニフティニース→4歳ビーバップ→5歳プリティハット

94年朝日チャレンジC(中京芝2000m)
3歳ツルマルガール→4歳ワコーチカコ→4歳スターバレリーナ

18年関屋記念(新潟芝1600m)
3歳プリモシーン→5歳ワントゥワン→5歳エイシンティンクル

06年から1200mのハンデ戦に変更され、サマースプリントシリーズに組み込まれた北九州記念(ただしハンデ戦)に、今年は7頭の牝馬が参戦するが、はたして…。

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08/02/2018

単独最多の5回目

先週のクイーンステークスは、馬券とは“別腹”で、大いに注目していたレースだ。1番人気ディアドラが大外から悠々と抜け出したあとは、2着争いに目が釘付け。クビ、クビの激戦を制して、ソウルスターリング、トーセンビクトリーに先着したのは、当方の期待どおり、フロンテアクイーンだった。
これで同馬は5戦連続、通算9回目の2着。これだけでも大変な数字だが、9回のうちなんと5回は牝馬限定G3でのもの。86年以降、JRA牝馬限定G2・G3で、2着が4回以上ある馬は以下の5頭しかおらず、5回は単独最多のレコードである。

ハッピーパス
01年クイーンC 01年Fレビュー 03年阪神牝馬S 04年中山牝馬S

コスモネモシン
10年フラワーC 11年福島牝馬S 11年クイーンS 12年福島牝馬S

キャトルフィーユ
13年愛知杯 14年中山牝馬S 14年福島牝馬S 14年愛知杯

マジックタイム
14年クイーンC 16年京都牝馬S 16年府中牝馬S 17年中山牝馬S

フロンテアクイーン
16年クイーンC 17年福島牝馬S 17年ターコイズS 18年中山牝馬S 18年クイーンS

では、対して、勝ち馬はどうか。86年以降、JRA牝馬限定G2・G3の最多勝馬は、以下の5頭が4勝で並んでいる。

リキアイノーザン
88年阪神牝馬特別 89年京都牝馬特別 89年中山牝馬S 90年京都牝馬特別

ダイヤモンドビコー
01年ローズS 02年中山牝馬S 02年府中牝馬S 02年阪神牝馬S

オースミハルカ
03年チューリップ賞 03年クイーンS 04年クイーンS 04年府中牝馬S

アドマイヤキッス
06年チューリップ賞 06年ローズS 06年愛知杯 08年京都牝馬S

アイムユアーズ
11年ファンタジーS 12年Fレビュー 12年クイーンS 13年クイーンS

現在、JRA牝馬限定G2・G3は、中山で5レース、阪神で5レース、東京で4レース、京都で2レース、札幌と福島と中京で1レースずつ、計19レースが組まれている。
フロンテアクイーンはこの7場うち、中山、東京、札幌、福島で2着を達成し、残るは阪神、京都、中京。阪神牝馬ステークスorマーメイドステークス、京都牝馬ステークス、愛知杯の4レースしかチャンスはないが、まだ5歳馬なら“全場制覇”も夢じゃない。もちろん陣営は、喉から手が出るほど「1勝」が欲しいに決まっているが…。

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07/26/2018

盲点の晩成大器

12年からサマーマイルシリーズに組み込まれているハンデ重賞、中京記念は、2000m時代にもまして荒れる傾向にある。12~16年は1~2番人気が1頭も馬券に絡まず、1番人気は2000m時代の00年から17年まで18連敗。
そんなレースだから、今年も大方のファンは荒れるとみた。馬連1番人気は18.4倍、3連複1番人気は43.1倍、3連単1番人気は163.4倍。しかし終わってみれば、昨年に続いて単勝5番人気以内のワンツースリー。3連単も2年連続で“たったの”2万馬券。なにより目を引いたのが、単勝1番人気の19年ぶりVだ。
もっとも、そのグレーターロンドンの単勝オッズは5.0倍。大外枠から余裕たっぷりの直線一気でレコード勝ちを果たした1番人気のオッズではない。結果的には、絵に描いたような「人気の盲点」になっていた、ということだ。
そのおかげで、グレーターロンドンはある“クラブ”に名を連ねることになった。86年以降、単勝5倍以上の1番人気でJRA重賞を勝った馬は、以下の10頭である。

トウショウレオ   88年京阪杯     5.8倍
イクノディクタス  92年金鯱賞     5.9倍
ゴーゴーゼット   95年AR共和国杯   5.2倍
ビッグゴールド   02年中山金杯    5.7倍
メイショウオスカル 05年福島記念    5.3倍
コンラッド     05年ラジオたんぱ賞 5.2倍
タケミカヅチ    09年ダービー卿CT  6.7倍
サトノノブレス   16年中日新聞杯   5.6倍
マキシマムドパリ  17年愛知杯     5.0倍
グレーターロンドン 18年中京記念    5.0倍

上記10頭のうち、56.5キロ以上(牝馬は54.5キロ以上)背負っていたのは、トウショウレオ(59.5)、イクノディクタス(55キロ)、サトノノブレス(58キロ)、グレーターロンドン(56.5キロ)の4頭。このうちグレーターロンドンだけが、それ以前に重賞を勝っていなかった。

グレーターロンドンは6歳、キャリア15戦目での重賞初制覇。86年以降、6歳時に1番人気で重賞初制覇を果たした馬は以下の15頭。レコード勝ちはグレーターロンドンだけである。

ダイユウサク    91/01/05 金杯(西)    58㎏
メジロマーシャス  91/08/18 函館記念    58㎏
システィーナ    95/01/29 京都牝馬特別  55㎏
トウカイタロー   96/08/25 新潟記念    53㎏
グルメフロンティア 98/01/05 中山金杯    56㎏
ステイゴールド   00/05/20 目黒記念    58㎏
サンプレイス    01/08/26 新潟記念    56㎏
トーホウシデン   03/01/05 中山金杯    57㎏
メイショウドメニカ 03/11/16 福島記念    56㎏
ダイワレイダース  05/07/10 七夕賞     56㎏
アイポッパー    06/12/02 ステイヤーズS 57㎏
エアハリファ    15/02/01 根岸S     56㎏
ツクバアズマオー  17/01/05 中山金杯    56.5㎏
パフォーマプロミス 18/01/14 日経新春杯   54㎏
グレーターロンドン 18/07/22 中京記念    56.5㎏

上記15頭のうちキャリア15戦目以内だったのは以下の5頭。

トウカイタロー   10戦目
サンプレイス    15戦目
トーホウシデン   13戦目
パフォーマプロミス 12戦目
グレーターロンドン 15戦目

このうち56.5キロ以上背負っていたのはトーホウシデンとグレーターロンドンだが、前者は明け6歳1月のレース。グレーターロンドンがこの6歳夏に発揮したパフォーマンスは、つくづく大したものである。

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07/13/2018

歴史的大波乱

サマー2000シリーズ開幕戦は、夏の福島名物、七夕賞。荒れるハンデ重賞としてつとに知られるが、今年の荒れ方は尋常じゃない。12頭立ての11番人気が勝ち、4番人気が2着、12番人気が3着。3連単2,563,330円は、2→8→16番人気で決まった15年七夕賞の1,006,440円を大幅に更新する、福島重賞の配当レコードとなった。
さらに驚くべきは、単勝万馬券の馬が2頭、馬券に絡んだこと。86年以降のJRA重賞では6レース目、古馬芝重賞では初の快挙である。

89年エリザベス女王杯(20頭立)
1着 サンドピアリス 20番人気 430.6倍
2着 ヤマフリアル  10番人気 27.8倍
3着 シンビクトリー 14番人気 113.7倍

98年ダービー(18頭立)
1着 スペシャルウィーク 1番人気 2.0倍
2着 ボールドエンペラー 14番人気 127.2倍
3着 ダイワスペリアー  15番人気 182.6倍

01年NHKマイルC(18頭立)
1着 クロフネ      1番人気 1.2倍
2着 グラスエイコウオー 13番人気 150.6倍
3着 サマーキャンドル  12番人気 109.6倍

04年新潟ジャンプS(14頭立)
1着 デモリションマン  2番人気 3.5倍
2着 ライトパシフィック 12番人気 106.1倍
3着 ドゥーワンズベスト 13番人気 210.9倍

08年東海S(16頭立)
1着 ヤマトマリオン   13番人気 102.2倍
2着 ラッキーブレイク  16番人気 138.7倍
3着 フィフティーワナー 2番人気 4.4倍

18年七夕賞(12頭立)
1着 メドウラーク   11番人気 100.8倍
2着 マイネルサージュ 4番人気 7.8倍
3着 パワーポケット  12番人気 138.1倍

メドウラークはブービー11番人気。86年以降、単勝万馬券のブービー人気馬が勝ったJRA重賞は以下の4レースしかない。

91年有馬記念    ダイユウサク    15頭立14番人気 137.9倍
00年日経賞     レオリュウホウ   10頭立9番人気 193.9倍
12年ダイヤモンドS ケイアイドウソジン 16頭立15番人気 190.0倍
18年七夕賞     メドウラーク    12頭立11番人気 100.8倍

となると、単勝万馬券のシンガリ人気馬が勝ったJRA重賞はさらに少なそうだが、あにはからんや、はるかに多い。

89年エリザベス女王杯 サンドピアリス   20頭立20番人気 430.6倍
94年きさらぎ賞    サムソンビッグ   11頭立11番人気 172.0倍
96年マーチS     アミサイクロン   14頭立14番人気 100.6倍
98年日経賞      テンジンショウグン 12頭立12番人気 355.7倍
00年スプリンターズS ダイタクヤマト   16頭立16番人気 257.5倍
01年中山大障害    ユウフヨウホウ   10頭立10番人気 114.7倍
01年小倉2歳S    タムロチェリー   15頭立15番人気 107.8倍
04年中京記念     メイショウキオウ  16頭立16番人気 161.9倍
08年マーメイドS   トーホウシャイン  12頭立12番人気 116.3倍
08年キーンランドC  タニノマティーニ  16頭立16番人気 161.4倍
14年東京ハイJ    サンレイデューク  13頭立13番人気 112.7倍
14年フェブラリーS  コパノリッキー   16頭立16番人気 272.1倍

「ブービー人気<シンガリ人気」に合理的な説明はつけられない。あえて言えば、シンガリ人気の方が「より腹をくくった」乗り方ができるから、ということくらいか…。
今週は函館でハンデ重賞。目下3年連続で二桁人気馬が2着に来ているが、はたして…。

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07/06/2018

伏兵6歳馬上位独占

サマースプリントシリーズ第2戦はいかにもハンデ戦という大激戦。勝ったアレスバローズのみ2着馬に11/4馬身、0.2秒の差をつけたが、2着馬からシンガリ18着馬までは前後の馬とすべて0.1秒以内差。こんなレースが順当決着のはずもなく、4歳の1番人気、5歳の2番人気、3歳の3番人気はすべて馬券圏外に飛び、1~3着は4、9、8番人気の6歳馬が占めた。
86年以降、1~3着馬がすべて4番人気以下の6歳以上馬だったJRA平地重賞は19レースあるが、そのうち12レースは1~3月のレース。4月以降に限ると、以下の7レースしかない。

89/9/17 朝日チャレンジC
6歳ハツシバエース(5人気)→6歳スリーフレーム(7人気)→6歳イチヨシマサル(12人気)

01/11/17 福島記念
7歳ミヤギロドリゴ(8人気)→6歳サイレントセイバー(13人気)→6歳バンブーマリアッチ(14人気)

11/7/24 函館記念
8歳キングトップガン(4人気)→10歳マヤノライジン(12人気)→8歳アクシオン(7人気)

12/7/15 函館記念
7歳トランスワープ(4人気)→8歳イケトップガン(8人気)→6歳ミッキーパンプキン(7人気)

15/5/10 新潟大賞典
7歳ダコール(5人気)→7歳ナカヤマナイト(13人気)→6歳アルフレード(6人気)

18/5/6 新潟大賞典
7歳スズカデヴィアス(5人気)→7歳ステイインシアトル(9人気)→6歳ナスノセイカン(11人気)

18/7/1 CBC賞
6歳アレスバローズ(4人気)→6歳ナガラフラワー(9人気)→6歳セカンドテーブル(8人気)

アレスバローズは6歳にして重賞初制覇。クラシックサイアーであるディープインパクトの産駒は総じて開花が早く、晩成タイプは少ない。6歳以上でJRA平地重賞初制覇を果たした同産駒は以下の5頭。このうち当該重賞制覇以前に重賞入着実績がなかったのは、ヴァンセンヌとアレスバローズだけである。

ヴァンセンヌ  東京新聞杯 (6歳2月)
アンドリエッテ マーメイドS(6歳6月)
アレスバローズ CBC賞  (6歳7月)
ダコール    新潟大賞典 (7歳5月)
クランモンタナ 小倉記念  (7歳8月)

サマー2000シリーズ開幕戦、七夕賞にディープインパクト産駒は参戦しないが、12頭中7頭が6歳以上。しかもおそらくすべて4番人気以下。伏兵高齢馬たちの2週連続激走はなるか…。

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