07/21/2017

若い高齢馬の初タイトル

函館記念を制したのは6歳馬ルミナスウォリアー。年齢の割に使われていないため、通算22戦目での重賞初勝利。そのはるかに上を行くのが、今回はまさかの15着に敗れてしまったステイインシアトル。同馬の前走鳴尾記念Vは、6歳にしてキャリア10戦目の重賞初制覇だった。
2000年以降、ルミナスウォリアーをしのぐ「キャリア21戦目以下」で「牡牝混合芝重賞初制覇」を果たした6歳以上馬は以下の20頭である。

10戦目
ステイインシアトル 17年鳴尾記念(6歳)

11戦目
ヴァンセンヌ 15年東京新聞杯(6歳)

13戦目
トーホウシデン 03年中山金杯(6歳)
シンゲン    09年新潟大賞典(6歳)→09年エプソムC・10年オールカマー

15戦目
サンプレイス   01年新潟記念(6歳)
ミスズシャルダン 01年小倉大賞典(6歳)

16戦目
ダイワレイダース  05年七夕賞(6歳)
アクシオン     09年鳴尾記念(6歳)
ダンスディレクター 16年シルクロードS(6歳)

17戦目
ウインラディウス 04年東京新聞杯(6歳)→04年京王杯SC・05年富士S
マッキーマックス 06年ダイヤモンドS(6歳)
ケイティラブ   10年アイビスSD(6歳)

18戦目
ブロードアピール 00年シルクロードS(6歳)
クリスザブレイヴ 01年富士S(7歳)
ゴールデンダリア 10年新潟大賞典(6歳)
ジャガーメイル  10年天皇賞春(6歳)

19戦目
トランスワープ 12年函館記念(7歳)

20戦目
ロードクロノス 01年中京記念(6歳)
ミトラ     14年福島記念(6歳)

21戦目
トーキングドラム 17年阪急杯(7歳)

現役馬3頭を含む上記20頭のうち赤字の10頭は、当該レースが最後の勝ち星となった。一方、その後芝重賞を2勝以上した馬は、シンゲンとウインラディウス。まだキャリア11戦、サトノアレスより2戦多いだけのステイインシアトルには、ぜひこの2頭を目指してもらいたい。

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07/14/2017

難しい2000シリーズ2勝

創設から今年で12回目となるサマースプリントシリーズとサマー2000シリーズ。距離的な負荷がより小さく、レース数が12年から6レースとなった前者は、複数のレースに出走するハードルが後者よりも低い。そのため、過去11回のうち8回は2勝馬がチャンピオンになっており、08年のスリープレスナイトと11年のカレンチャンのように、2勝しながら優勝を逃した馬さえいる。

07年 サンアディユ   (アイビスSD・セントウルS)
08年 カノヤザクラ   (アイビスSD・セントウルS)
   スリープレスナイト(CBC賞・北九州記念)
10年 ワンカラット   (函館SS・キーンランドC)
11年 エーシンヴァーゴウ(アイビスSD・セントウルS)
   カレンチャン   (函館SS・キーンランドC)
12年 パドトロワ    (アイビスSD・キーンランドC)
13年 ハクサンムーン  (アイビスSD・セントウルS)
14年 リトルゲルダ   (北九州記念・セントウルS)
15年 ベルカント    (アイビスSD・北九州記念)

対して2000シリーズの2勝馬は以下の3頭のみ。もちろんすべてチャンピオンになっている。

11年 イタリアンレッド(七夕賞・小倉記念)
12年 トランスワープ (函館記念・新潟記念)
13年 トウケイヘイロー(函館記念・札幌記念)

真夏の2000m戦を複数回走るという“そもそも大きな負荷”のほかに、2000シリーズでの2勝を難しくしている大きな原因が「レース条件」。すなわち、スプリントの方は6戦中2戦にすぎないハンデ戦が、こちらは5戦中4戦を占めることだ。
勝てば次走でより重いハンデを課されるのは当然。軽ハンデを味方に1勝目をあげた格下馬にとっても、そこそこのハンデで1勝目をあげた格上馬にとっても、2勝目は1勝目よりはるかに難しくなる。だからといって札幌記念に矛先を向けると、定量G2だけに相手が強い。2勝できるのは、並外れた上がり馬に限られると言っていいだろう。
しかし、その並外れた上がり馬3頭が払った代償は小さくない。イタリアンレッドは続く府中牝馬ステークスも勝って3連勝を果たしたが、エリザベス女王杯は9着に惨敗し、翌年の中山牝馬ステークス14着で引退。トランスワープはぶっつけで天皇賞秋に挑み、ブービー17着。続くAJC杯は2着に来たが、以後11、9、9、16着で引退。トウケイヘイローも次走は天皇賞秋に向かい、2番人気で10着惨敗。続く香港カップは2着と健闘したが、その後8戦、馬券に絡むことなく引退した。
今年の2000シリーズ初戦は、57キロで1番人気の4歳馬ゼーヴィントが完勝。重ハンデでもシリーズ2勝目を狙える大器とみていたが、残念ながら骨折が判明した。“潰れる前に軽く壊れた”と思いたい…。

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07/07/2017

前途洋々の54キロV

函館芝1800mで行なわれる3歳以上オープン特別、巴賞。その歴史は古く、第1回はなんと1962年。クイーンステークスの「秋の関東」時代を除けば、現行北海道オープン競走中、最古のレースである。
今年の覇者サトノアレスを管理する藤沢師は、この伝統の一戦が大得意。「のべ21頭」の出走は、伊藤雄二元師の「のべ12頭」を大きく離して、86年以降のダントツレコード。「通算5勝」は、同元師と並ぶ4勝から抜け出して、86年以降の単独トップ。勝ち馬5頭がすべて1番人気というのも驚きだ。

96年プレストシンボリ(4歳牡/1番人気)
03年ウインシュナイト(5歳牡/1番人気)
04年シェルゲーム  (3歳牡/1番人気)
16年レッドレイヴン (6歳牡/1番人気)
17年サトノアレス  (3歳牡/1番人気)

残念ながらサトノアレス以前の4頭はその後重賞には手が届かず、プレストシンボリ以外の3頭は当該巴賞が最後の勝ち星となってしまったが、サトノアレスには大きな期待をかけたくなる。
その根拠は、同馬が背負った斤量。86年以降、アラブ戦を除く牡牝混合の北海道オープン競走を54キロ以上(牝馬は52キロ以上)で制した3歳馬は以下のとおりだ。

86年函館記念     (函館芝2000m)ニッポーテイオー  55キロ
88年函館記念     (函館芝2000m)サッカーボーイ   56キロ
88年UHB杯     (函館芝1800m)ヤエノムテキ    57キロ
89年札幌日刊スポーツ杯(函館芝1200m)コクサイリーベ   52キロ
90年シーサイドS   (函館ダ1700m)メルシーアトラ   55キロ
92年札幌記念     (札幌芝2000m)サンエイサンキュー 52キロ
95年マリーンS    (函館芝1200m)ニホンピロスタディ 54キロ
00年札幌日刊スポーツ杯(函館芝1000m)テネシーガール   52キロ
06年札幌記念     (札幌芝2000m)アドマイヤムーン  54キロ
14年札幌記念     (札幌芝2000m)ハープスター    52キロ
17年巴賞       (函館芝1800m)サトノアレス    54キロ

芝1800~2000m戦を勝った牡馬に限ると、サトノアレス以外の4頭、ニッポーテイオー、サッカーボーイ、ヤエノムテキ、アドマイヤムーンはすべて、その後古馬G1を制している。秋以降の大舞台で要注意の藤沢厩舎所属3歳馬は、ソウルスターリングとレイデオロだけではない。

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06/29/2017

大本命の大惨敗

ここまで馬券にならなかったレースはダービーだけ。セントライト記念以降は「7-2-2-0」で、負けた4戦も、タイム差なしが3戦、0.1秒差が1戦。そんな馬がダントツ人気を裏切って大敗を喫してしまうのだから、やはり競馬は奥が深い。キタサンブラックの宝塚記念9着を“まさか”と思わなかったファンはほぼ皆無だろう。
86年以降、単勝1.4倍以下の馬が掲示板すら外したJRA平地重賞は24レースを数える。その半数は各馬成長途上の世代限定戦で、古馬戦は以下の12レース。世代限定戦、古馬戦を通じて複数回やらかした馬はさすがにまだいない。

86年日経賞   ミホシンザン    1.4倍→6着
87年東京新聞杯 モンテジャパン   1.4倍→9着
89年中日新聞杯 カツトクシン    1.2倍→6着
97年京王杯AH ダンディコマンド  1.4倍→9着
98年天皇賞秋  サイレンススズカ  1.2倍→競走中止
99年目黒記念  セイウンエリア   1.4倍→7着
00年日経賞   グラスワンダー   1.3倍→6着
02年日経賞   マンハッタンカフェ 1.2倍→6着
03年毎日王冠  ファインモーション 1.3倍→7着
12年天皇賞春  オルフェーヴル   1.3倍→11着
15年AJC杯  ゴールドシップ   1.3倍→7着
17年宝塚記念  キタサンブラック  1.4倍→9着

上記の“まさか”には、サイレンススズカ以外にもそれなりに説明がつくものが少なくない。
ミホシンザンは苦手の道悪。
モンテジャパンは中山のオープン特別を連勝して臨んだ重賞未勝利馬だから、東京重賞でこの人気は過剰。
カツトクシンはキャリア初の道悪。
ダンディコマンドはおそらくレース中に故障。
セイウンエリアは前走オープン特別圧勝も、重賞未勝利馬がG2でこの人気は過剰。
グラスワンダーは休み明けで18キロ増。
マンハッタンカフェも休み明けでキャリア最高体重。
ファインモーションは道悪で牡馬相手に57キロ。

しかし10年以降の3頭は、明確な敗因が見当たらず、過剰人気だったとも思えない。共通するのは、それまでに二桁着順の経験があったということ。オルフェーヴルは阪神大賞典での逸走を受けて課された調教再審査のストレスが、ゴールドシップは前年の凱旋門賞挑戦の疲労残りが、キタサンブラックは大阪杯→天皇賞春(レコード)連勝による消耗が、レースを投げ出す「むらっ気」を呼び起こしてしまったか…。
オルフェーヴルもゴールドシップもこの惨敗後、さらにG1タイトルを積み重ねている。キタサンブラックにも秋以降の巻き返しを大いに期待したいものだ。

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06/23/2017

超軽量馬制覇重賞

サマースプリントシリーズ開幕戦、函館スプリントステークスを制したのは2年連続で3歳牝馬。そのジューヌエコールが背負った斤量は、昨年のソルヴェイグと同じく50キロ。86年以降、斤量50キロ以下の馬が勝ったJRA重賞はこれが21レース目、ハンデ戦以外では2年連続だがまだ3レース目である(太字)。

86年福島記念    3歳ランニングフリー  50㎏ 5番人気
88年中山牝馬S   4歳ソウシンホウジュ  50㎏ 7番人気
88年阪神牝馬特別  3歳リキアイノーザン  50㎏ 6番人気
90年七夕賞     4歳イダテンターボ   50㎏ 12番人気
90年新潟記念    6歳サファリオリーブ  49㎏ 14番人気
91年ダイヤモンドS 7歳ノースシャトル   49㎏ 5番人気
91年阪神牝馬特別  3歳マチノコマチ    50㎏ 10番人気
92年カブトヤマ記念 3歳ワンモアラブウエイ 50㎏ 7番人気
93年府中牝馬S   3歳ノースフライト   50㎏ 4番人気
94年福島記念    3歳シルクグレイッシュ 50㎏ 10番人気
96年マーチS    6歳アミサイクロン   50㎏ 14番人気
99年函館記念    4歳ジョービッグバン  50㎏ 6番人気
00年カブトヤマ記念 6歳ヘッドシップ    50㎏ 9番人気
01年中山金杯    4歳カリスマサンオペラ 50㎏ 8番人気
01年カブトヤマ記念 4歳タフネススター   48㎏ 5番人気
06年マーメイドS  3歳ソリッドプラチナム 49㎏ 9番人気
08年マーメイドS  5歳トーホウシャイン  48㎏ 12番人気
09年日経新春杯   6歳テイエムプリキュア 49㎏ 11番人気
13年愛知杯     4歳フーラブライド   50㎏ 12番人気
16年函館SS    3歳ソルヴェイグ    50㎏ 12番人気
17年函館SS    3歳ジューヌエコール  50㎏ 3番人気

ジューヌエコールの特筆すべき点は、上記21頭中最高の「3番人気」だったこと。これほどの軽量馬がこれほどの人気で勝つというのは、空前絶後と言っていいかもしれない。
ちなみに、86年以降のJRA重賞で、50キロ以下の3番人気馬は同馬を含め8頭、2番人気馬は2頭いるが、1番人気馬はまだいない。

現在、ハンデ戦以外のJRA重賞で課される最軽量は、エプソムカップ 鳴尾記念 函館スプリントステークスにおける3歳牝馬の50キロ。しかし、6月初頭に行なわれる中距離戦、エプソムカップと鳴尾記念ではまだ該当馬がなく、今後も現れる可能性は極めて低いだろう。ソルヴェイグもジューヌエコールも、重賞勝ち実績のある桜花賞完敗馬。気は早いが来年の函館スプリントステークスもこの条件を満たす50キロ馬には要注意だ。

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06/16/2017

次男坊強し

ダービー後の東京開催で2歳新馬戦がスタートしたのは12年から。当然、勝ちタイムはまだ遅い。そして、番組上は「夏」でも古馬のレベルはまだ「春」なので、指数も低く出る。
それでも、相対的に速いタイムで勝った馬には要注意だ。これまで、牡牝混合の芝1400m戦を「1分23秒以下」、同芝1600m戦を「1分36秒以下」、同芝1800m戦を「1分50秒以下」で勝った馬は以下のとおり。

東京芝1400m
1分22秒7 トウショウドラフタ→クロッカスS1着・ファルコンS1着・信越S1着
1分23秒0 マイネルバールマン→クリスマスS1着・端午S1着
1分22秒8 アエロリット   →NHKマイルC1着

東京芝1600m
1分35秒7 ロードクエスト →新潟2歳S・NHKマイルC2着・京成杯AH1着
1分34秒8 ステルヴィオ  →?

東京芝1800m
1分50秒0 メジャーエンブレム→阪神JF1着・クイーンC1着・NHKマイルC1着
1分49秒9 イブキ
1分49秒9 ジナンボー    →?

昨年までの勝ち馬6頭のうち、5頭は同年か翌年にオープンを、2頭はG1を勝っている。残る1頭、現3歳のイブキも、新馬直後の新潟2歳ステークスでは3着、3歳500万条件の水仙賞では京都新聞杯2着・白百合ステークス1着のサトノクロニクルを2着に下しており、今年中にオープンを勝つ可能性は十分残されている。
となると、今年ここまでの好タイム勝ち馬2頭、ステルヴィオとジナンボーにも大きな期待をかけたくなる。特に、パドックでは若さを覗かせながらもレースでは優等生に一変し、ノーステッキで楽勝した後者は大物感たっぷり。“12冠配合”はだてではない。

この超良血馬、単に母の2番子であるからその名を与えられたわけではあるまい。日本一の個人馬主なればこそ、名馬に“次男坊”が多いことをご存じなのだろう。グレード制導入以降のダービー馬に限っても、母にとって2頭目の牡馬産駒だった馬は以下の14頭にのぼり、その半数が、変則含む2冠馬or3冠目。そしてなんと、目下4連勝中だ。

シンボリルドルフ
メリーナイス
トウカイテイオー
ナリタブライアン
タヤスツヨシ
キングカメハメハ
ディープインパクト
ディープスカイ
ロジユニヴァース
ディープブリランテ
ワンアンドオンリー
ドゥラメンテ
マカヒキ
レイデオロ

ジナンボー自身だけでなく、父ディープインパクトも母父キングカメハメハも、金子オーナーが所有した次男坊。3頭目のダービー馬、マカヒキも次男坊。さらに言えば、母アパパネは「次女」。同オーナーにとって“ジナンボー”は魔法の言葉であり、決して珍名ではないのである。

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06/09/2017

6歳以上馬上位独占

10頭中7頭が6歳以上だった鳴尾記念の掲示板5頭は「6→7→6→6→5歳」。さらに翌日の安田記念も、18頭中12頭が6歳以上で、掲示板5頭は「6→7→6→5→4歳」。遅れてきた5歳の大器グレーターロンドンと、昨年の3冠好走馬エアスピネルは健闘したが、馬券に絡んだのは6歳以上馬だけだった。
一般的に、競走馬がピークを迎えるのは4~5歳とされ、最高峰のG1でこの2世代が不発に終わることは珍しい。86年以降、1~3着を6歳以上馬が占めたJRA古馬平地G1は以下の8レースしかない。

93年宝塚記念
1着 6歳メジロマックイーン(1番人気)
2着 6歳イクノディクタス (8番人気)
3着 6歳オースミロッチ  (10番人気)

05年高松宮記念
1着 6歳アドマイヤマックス(4番人気)
2着 6歳キーンランドスワン(6番人気)
3着 6歳プレシャスカフェ (1番人気)

05年スプリンターズS
1着 8歳サイレントウィットネス(1番人気)
2着 6歳デュランダル     (2番人気)
3着 6歳アドマイヤマックス  (3番人気)
4着 4歳マルカキセキ     (7番人気)

06年安田記念
1着 7歳ブリッシュラック (3番人気)
2着 7歳アサクサデンエン (10番人気)
3着 6歳ジョイフルウィナー(8番人気)
4着 5歳ダイワメジャー  (2番人気)
5着 5歳ダンスインザムード(4番人気)

08年フェブラリーS
1着 6歳ヴァーミリアン (1番人気)
2着 8歳ブルーコンコルド(7番人気)
3着 6歳ワイルドワンダー(3番人気)

08年ジャパンCダート
1着 6歳カネヒキリ    (4番人気)
2着 6歳メイショウトウコン(7番人気)
3着 6歳ヴァーミリアン  (1番人気)

12年フェブラリーS
1着 6歳テスタマッタ   (7番人気)
2着 6歳シルクフォーチュン(4番人気)
3着 6歳ワンダーアキュート(2番人気)

17年安田記念
1着 6歳サトノアラジン (7番人気)
2着 7歳ロゴタイプ   (8番人気)
3着 6歳レッドファルクス(3番人気)

05年のスプリンターズステークスと06年の安田記念は、高齢まで活躍する香港のセン馬が3着以内に来た(サイレントウィットネス・ブリッシュラック・ジョイフルウィナー)。日本馬に限ると、この2レースは該当しない。さらに、年明けから(=全馬が1歳年を重ねてから)まだ3か月もたっていない4歳限定戦のフェブラリーステークスと高松宮記念を除くと、93年の宝塚記念、08年のジャパンカップダート、そして今年の安田記念の3レースだけである。
赤字で示したこの3レースは別路線。芝中長距離とダートの一線級はしばしば“新陳代謝”が悪くなるが、芝マイルは現代競馬の最激戦区だけに“ベテラン天国”になるのは異例中の異例と言っていいだろう。
残る上半期G1宝塚記念は、5歳馬キタサンブラックが大本命。24年ぶりの6歳以上馬上位独占はまずなさそうだが、はたして…。

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06/01/2017

ホールオブフェームな1勝

ダービーデーの最終レースとしてすっかり定着した目黒記念。今年この古馬ハンデG2を制したのは、ダービージョッキーを背にした8番人気フェイムゲーム。個人的にはダービーよりもこちらの結果の方が、マニア心をそそられた。

このレースで同馬が背負ったハンデは58キロ。86年以降、JRA平地ハンデ重賞を58キロ以上で勝った馬はのべ73頭を数えるが、そのうち39頭は1番人気。つまり「人気の格上馬は強い」ということ。5番人気以下だったのは以下の9頭にすぎない。

5番人気
91年金杯(東) カリブソング (5歳牡・59キロ) 
97年新潟大賞典 マイヨジョンヌ(7歳牡・58キロ)
01年日経新春杯 ステイゴールド(7歳牡・58.5キロ)

6番人気
87年金杯(西)   ドウカンヤシマ  (7歳牡・58.5キロ)
92年ダイヤモンドS ミスターシクレノン(7歳牡・59キロ)
03年京成杯Aハンデ ブレイクタイム  (6歳牡・58キロ)

7番人気
11年マーチS テスタマッタ (5歳牡・58キロ)
14年中京記念 サダムパテック(6歳牡・58キロ)

8番人気
17年目黒記念 フェイムゲーム(7歳牡・58キロ)

8番人気Vは、86年以降のレコード更新。休み明けでやってのけたフェイムゲームも、テン乗りで導いたルメールも大したものである。

偉業はもうひとつある。昨年、宝塚記念を最下位に沈んだあと去勢手術を受けたフェイムゲームにとって、この重賞5勝目はセン馬になってから初のタイトル。86年以降、JRA重賞を制したセン馬は49頭を数えるが(外国馬を除く)、そのうち去勢前も重賞を勝っていたのは同馬だけなのだ。
このことは大きく注目されていいだろう。ほんのひと握りの主流血統馬しか種牡馬になれず、生産頭数が最盛期の7割以下にまで減少している現在、日本の競馬界も去勢によって「馬資源」をもっと有効活用すべきではなかろうか。フェイムゲームのエポックメイキングな“去勢前後重賞V”が、その端緒となることを期待したい。

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05/25/2017

2冠へ追い風

すでにどこかで誰かが先んじているかもしれないが、ダービーに関するとんでもないデータを発見した。
先週のオークスは、桜花賞1番人気馬の快勝より、桜花賞馬の13着惨敗に要注目。90年以降、桜花賞馬がオークスで掲示板外に敗れた年は以下のとおり。

92年ニシノフラワー →7着
94年オグリローマン →12着
97年キョウエイマーチ→11着
06年キストゥヘヴン →6着
15年レッツゴードンキ→10着
17年レーヌミノル  →13着

これを見てすぐにピンとくる方は相当の競馬通である。過去5年、92、94、97、06、15年のダービーは、なんとすべて皐月賞馬が制し、2冠馬が誕生しているのだ。

92年ミホノブルボン
94年ナリタブライアン
97年サニーブライアン
06年メイショウサムソン
15年ドゥラメンテ

これに倣えば、アルアインの2冠は鉄板か。

しかし一方でこんなデータもある。NHKマイルカップが創設された96年以降、桜花賞を7番人気以下の馬が制した年は以下のとおり。

96年ファイトガリバー 10番人気
02年アローキャリー  13番人気
08年レジネッタ    12番人気
13年アユサン     7番人気
17年レーヌミノル   8番人気

過去4年、96、02、08、13年のダービー馬はすべて、前走が皐月賞ではない。NHKマイルカップの3着以内馬か、同レース以外の1着馬である。

96年フサイチコンコルド すみれS1着
02年タニノギムレット  NHKマイルC3着
08年ディープスカイ   NHKマイルC1着
13年キズナ       京都新聞杯1着

これに倣えば、今年のダービー馬はアドミラブルかダイワキャグニー。ただしこの2頭はいずれもキャリア4戦。86年以降、キャリア4戦以下のダービー馬は、前走皐月賞2着のマカヒキしかいない。
例年にない混戦と目される2017年ダービーだが、なんのことはない、今年も最右翼は皐月賞馬か…。

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05/19/2017

またも人気サイド全滅

皐月賞後の当記事で「引き続き大波乱を期待したい」と述べてからひと月。期待どおり、春G1がまたまた荒れた。古馬女王決定戦は、牡馬1冠目に続いて「1~3番人気がすべて掲示板外」。これは86年以降のJRA・G1では16レース目のこと。加えて「1~5番人気がすべて馬券圏外」。これまた、86年以降のJRA・G1では16レース目。そのうち3連単導入後のレースと同配当は以下のとおりである。

07年ヴィクトリアマイル 3連単2,283,960円
12番人気コイウタ→9番人気アサヒライジング→8番人気デアリングハート

08年秋華賞 3連単10,982,020円
11番人気ブラックエンブレム→8番人気ムードインディゴ→16番人気プロヴィナージュ

09年菊花賞 3連単316,950円
8番人気スリーロールス→7番人気フォゲッタブル→6番人気セイウンワンダー

13年NHKマイルC 3連単1,235,600円
10番人気マイネルホウオウ→6番人気インパルスヒーロー→8番人気フラムドグロワール

15年宝塚記念 3連単528,510円
6番人気ラブリーデイ→10番人気デニムアンドルビー→11番人気ショウナンパンドラ

16年朝日杯FS 3連単221,200円
6番人気サトノアレス→7番人気モンドキャンノ→12番人気ボンセルヴィーソ

17年ヴィクトリアマイル 3連単918,700円
6番人気アドマイヤリード→11番人気デンコウアンジュ→7番人気ジュールポレール

アドマイヤリードの鞍上ルメールにとっては、JRA・G1通算11勝目。5番人気以下での勝利は、なんとこれが初めてだった。対して、“同期”のライバル、デムーロは5番人気以下で6勝。対照的な二人の「JRA・G1人気別勝利数」は以下のとおりだ。

ルメール(11勝)
1番人気6勝 09年ジャパンC・15年阪神JF・16年NHKマイルC・16年菊花賞・16年阪神JF・16年有馬記念
3番人気1勝 13年ジャパンCダート
4番人気3勝 05年有馬記念・08年エリザベス女王杯・08年ジャパンCダート
6番人気1勝 17年ヴィクトリアマイル

デムーロ(19勝)
1番人気4勝 03年皐月賞・03年ダービー・13年皐月賞・15年ダービー
2番人気4勝 10年有馬記念・15年朝日杯FS・16年フェブラリーS・17年フェブラリーS
3番人気5勝 14年高松宮記念・15年皐月賞・16年桜花賞・16年スプリンターズS・16年エリザベス女王杯
5番人気2勝 10年朝日杯FS・12年天皇賞秋
7番人気1勝 12年朝日杯FS
9番人気1勝 08年ジャパンC
10番人気1勝 04年皐月賞
12番人気1勝 15年チャンピオンズC

オークスは、ルメールのソウルスターリングもデムーロのアドマイヤミヤビも人気サイド。武豊のリスグラシューとともに3強を形成することだろう。
1~3番人気のJRA・G1で、ルメールは「7-7-8」、デムーロは「13-4-3」。前者は軸向き、後者は単勝向きという感じだが、はたして…。

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