01/18/2018

高齢馬の初タイトル

馬主の懐事情の悪化や、育成技術の向上によって、サラブレッドの競走馬寿命は明らかに伸び(伸ばされ)ている。高齢になってから芝で重賞初制覇を果たす馬が増えているのはそのせいだろう。
この手の馬は、年齢相応の「苦節○戦」というタイプばかりじゃない。2000年以降、6歳以上でJRA芝重賞初制覇を果たした日本馬は71頭を数えるが、そのうち以下の24頭は当該重賞が通算20戦目以下。先週日経新春杯を制したパフォーマプロミスは、わずか12戦目での初戴冠だった。

ロードクロノス   6歳20戦目 01年中京記念
マイネサマンサ   6歳20戦目 06年京都牝馬S
ミトラ       6歳20戦目 14年福島記念
サクラアンプルール 6歳20戦目 17年札幌記念
トランスワープ   7歳19戦目 12年函館記念
ブロードアピール  6歳18戦目 00年シルクロードS
ゴールデンダリア  6歳18戦目 10年新潟大賞典
ジャガーメイル   6歳18戦目 10年天皇賞春
クリスザブレイヴ  7歳18戦目 01年富士S
ウインラディウス  6歳17戦目 04年東京新聞杯
マッキーマックス  6歳17戦目 06年ダイヤモンドS
ジョリーダンス   6歳17戦目 07年阪神牝馬S
ケイティラブ    6歳17戦目 10年アイビスSD
ダイワレイダース  6歳16戦目 05年七夕賞
アクシオン     6歳16戦目 09年鳴尾記念
ニシノブルームーン 6歳16戦目 10年中山牝馬S
ダンスディレクター 6歳16戦目 16年シルクロードS
ミスズシャルダン  6歳15戦目 01年小倉大賞典
サンプレイス    6歳15戦目 01年新潟記念
トーホウシデン   6歳13戦目 03年中山金杯
シンゲン      6歳13戦目 09年新潟大賞典
パフォーマプロミス 6歳12戦目 18年日経新春杯
ヴァンセンヌ    6歳11戦目 15年東京新聞杯
ステイインシアトル 6歳10戦目 17年鳴尾記念

パフォーマプロミスより少ないキャリアで勝った馬は2頭いるが、パフォーマプロミスはそれまでオープン経験すらなかった。2000年以降、ほかにオープン未経験でJRA芝重賞初制覇を果たした6歳以上馬は2頭、重賞未経験で同初制覇を果たした6歳以上馬も2頭しかいない。

オープン未経験
グラスワールド 6歳28戦目 02年ダービー卿CT
ケイティラブ  6歳17戦目 10年アイビスSD

重賞初挑戦
エムオーウイナー 6歳28戦目 07年シルクロードS
トーキングドラム 7歳21戦目 17年阪急杯

もちろん、多くのキャリアを積み重ねて花開いた高齢馬もいる。2000年以降、通算40戦目以上でJRA芝重賞初制覇を果たした6歳以上馬は以下の8頭。

ゲイリーフラッシュ 9歳62戦目 02年シルクロードS
ユキノサンロイヤル 8歳53戦目 05年日経賞
ブルーショットガン 7歳47戦目 06年阪急杯
ネコパンチ     6歳47戦目 12年日経賞
スプリングドリュー 7歳44戦目 07年福島牝馬S
フジサイレンス   6歳42戦目 06年東京新聞杯
エーシンジーライン 7歳40戦目 12年小倉大賞典
ネイティヴハート  8歳40戦目 06年オーシャンS

パフォーマプロミスのように大事に使われて重賞初制覇を果たす高齢馬は今後も少なからず現れるだろうが、ゲイリーフラッシュの「9歳62戦目」はおそらく空前絶後の記録だろう。
今週のアメリカJCCには重賞未勝利の7歳以上馬が4頭出走するが、はたして…。

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01/10/2018

今年も「?」の投票結果

2017年度のJRA賞が発表された。記者投票の結果はJRAのHPで公開している。例によって首をかしげたくなる投票が散見されるので、部門ごとに取り上げてみよう。

まず、そもそも、投票結果を非公開としている記者がいることが信じられない。公開しない理由は、“情実投票”を世間に知られたくないから、あるいは“情実投票”しなかったことを関係者に知られたくないから、だろう。いずれにせよ、プロ意識に欠ける見識と言わざるを得ないし、非公開を認めているJRAもどうかしている。今回は11名。氏名も所属も分かるので、ぜひご確認いただきたい。

<年度代表馬>
キタサンブラックの満票かと思いきや、オジュウチョウサンが3票を獲得。J・G1連勝を含む4戦4勝は確かに素晴らしいが、天皇賞春秋を含む平地G1V4を超えるには、グランドナショナルでも勝たないと無理だろう。

<最優秀2歳牡馬>
タイムフライヤーに13票、ワグネリアンに1票、ルヴァンスレーヴに1票。タイムフライヤーは2敗しているし、ワグネリアンはG1不出走、ルヴァンスレーヴはダート馬。この3頭が、土付かずで朝日杯を圧勝したダノンプレミアムより上と言われても…。

<最優秀3歳牡馬>
重賞タイトルは菊花賞だけで、神戸新聞杯はレイデオロに完敗、香港ヴァーズは9着に惨敗したキセキに1票が投じられた。その理由は…想像もつかない。

<最優秀3歳牝馬>
ソウルスターリング162票、モズカッチャン126票。この部門だけ上位2頭の票が割れた。秋不発の前者は、終わってみればチューリップ賞とオークスの2勝だけ。実績的には、エリザベス女王杯を制した後者が上と言えなくもない。ほかには、NHKマイルカップの覇者アエロリットが4票、秋華賞馬ディアドラが3票を集めたが、桜花賞制覇後、13、9、14、4、7着のレーヌミノルへの1票はさすがに無理がある。

<最優秀4歳以上牝馬>
今回はこの部門が一番難しいと思っていたが、蓋を開ければ、ドバイターフ1勝のみのヴィブロスが194票で圧勝し、ヴィクトリアマイルの覇者アドマイヤリードが49票で2位。42票で3位の該当馬なしがもっと票を集めてもよかったのでは。

<最優秀短距離馬>
毎度、マイラーの扱いが問題となる部門。昨年は強いマイラーがいなかったので、高松宮記念3着、スプリンターズステークス1着のレッドファルクスが大勝した。同馬よりセイウンコウセイのスプリント実績が上とみた1名の頭の中を覗いてみたい。

<最優秀ダートホース>
史上3頭目の「同一年JRAダートG1連勝」を果たしたゴールドドリームが満票ならず。東京大賞典を勝った勢いでコパノリッキーが28票を集めたのは分からんでもないが、フェブラリーステークス8着、チャンピオンズカップ11着のサウンドトゥルーに投じた1名の気は知れない。

<最優秀障害馬>
該当馬なしが1名いたため、オジュウチョウサンが満票を逃した。これはいくらなんでも何かの間違いでしょう(笑)。

この手の記者投票は、ジャンルを問わず、必ず不条理な結果が出てくるもの。それとの正しい接し方は、反感を覚えつつ楽しむこと。その反感と楽しみを増幅するため、投票者にはぜひ、選出根拠の明示を義務づけてもらいたいのだが…。

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01/03/2018

170勝以上3人の衝撃

史上2人目のJRA年間200勝、史上単独最多のJRA・G1年間7勝は惜しくも果たせなかったが、2017年のルメールとデムーロの活躍は際立っていた。これに関東の戸崎を加えた3人が、現在のJRAジョッキーの「ビッグ3」。その“寡占ぶり”はすさまじく、昨年の平地3,332レースのうち541レース、実に16%をこの3人で勝っている。86年以降、JRA年間120勝以上をあげた騎手は以下のとおり(赤字は140勝以上)。

87年 岡部138勝
88年 柴田政132勝
89年 武豊138勝
91年 岡部128勝
92年 武豊130勝 岡部129勝
93年 武豊137勝
94年 武豊134勝 岡部121勝
95年 武豊134勝 横山典130勝 岡部121勝
96年 武豊159勝 岡部136勝 横山典126勝
97年 武豊168勝 岡部124勝
98年 武豊169勝 蛯名136勝
99年 武豊178勝 蛯名129勝
00年 武豊130勝
01年 蛯名133勝 柴田善129勝
02年 武豊133勝 柴田善120勝
03年 武豊204勝
04年 武豊211勝 柴田善145勝 安藤勝127勝 藤田121勝
05年 武豊212勝 横山典134勝
06年 武豊178勝 藤田127勝 岩田126勝 安藤勝120勝
07年 武豊156勝 岩田145勝 安藤勝136勝
08年 武豊143勝 内田123勝
09年 内田146勝 武豊140勝
10年 横山典120勝
11年 福永133勝 岩田131勝
12年 浜中131勝 蛯名123勝
13年 福永131勝 川田120勝
14年 戸崎146勝 岩田136勝 浜中125勝
15年 戸崎130勝 福永121勝
16年 戸崎187勝 ルメール186勝 川田135勝 デムーロ132勝
17年 ルメール199勝 戸崎171勝 デムーロ171勝

一昨年の「180勝以上×2」と「130勝以上×4」も、「上位2人」と「上位4人」のレコードだったが、昨年の「170勝以上×3」はさらに度肝を抜かれる数字。それまでは140勝以上が3人という年すらなかったのだ。そもそも、140勝以上あげた騎手は以下の7人のみ。150勝以上となると、武豊のほかには戸崎、ルメール、デムーロしかいない。

武豊   11回
戸崎   3回
ルメール 2回
柴田善  1回
内田   1回
岩田   1回
デムーロ 1回

ちなみに、年間100勝以上あげたジョッキーが最も多かったのは07年で、実に9人が大台到達。昨年は、近10年では11年の3人に次いで少ない4人だった。
上位数名によるこの寡占傾向、2018年も変わりなしとみるが、はたして…。

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12/26/2017

名馬3頭にアッパレを

有馬記念ウィークの3重賞は、すべてエポックメイキングな結果となった。

まず、総決算のグランプリ。これがキャリア20戦目のキタサンブラックが、数々の大記録で有終の美を飾った。
生涯獲得賞金「18億7684万3000円」は、テイエムオペラオーを抜いてJRA歴代1位。年間獲得賞金「8億934万円」は、テイエムオペラオーに次いでJRA歴代2位。JRA・G1通算7勝は、グレード制導入以降、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカに並ぶ最多タイ。JRA古馬G1通算6勝は、テイエムオペラオーに並ぶ最多タイ。JRA牡牝混合G1での3着以内通算12回は、テイエムオペラオーの13回に次ぎ、オグリキャップ、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイの9回を離して単独2位。
武豊のイメージが強いが、コンビを組んだのは4歳以降。3歳時の主戦は、菊花賞を制した北村宏。ほかには3人が騎乗し、浜中で皐月賞3着、初めて逃げ戦法を試みた横山典で有馬記念3着。そして、ほとんど注目されていないが、新馬戦はその1か月後に亡くなった後藤浩輝で1着。これが、武豊と北村宏以外であげた唯一の勝ち星である。

G1ホース3頭を含む重賞ウィナー9頭が出走した定量G2、阪神カップを制したのは、6歳馬イスラボニータ。こちらはキャリア25戦目のラストランをコースレコードVで飾った。
同馬が獲得したG1タイトルは皐月賞だけだが、安定感は素晴らしく、掲示板を外したのは、3歳時のジャパンカップ、5歳時の中山記念、そして今年の安田記念だけ。キタサンブラックの「4着以下2回」には負けるが、こらちは二桁着順が一度もない。
キャリアを通じて蛯名とルメールの二人しか手綱を取っていないのは、今どきの一流馬としては珍しい。年齢の割に数使わなかったこともそうだが、栗田博師の“信念”のようなものが伝わってくる。その師は来年2月で定年。タレンティドガール、ヤマニンゼファー、シンコウフォレストなどでもG1を勝っているが、イスラボニータに対する感慨はひとしおだろう。

個人的に最も目を引いたのは、昨年5戦4勝、今年4戦4勝の怪物ジャンパー、オジュウチョウサン
86年以降、障害通算11勝は、メジロワース、コウエイトライと並ぶ最多タイ。障害グレード制導入以降、障害重賞通算8勝は、コウエイトライと並ぶ最多タイ。しかも、テイエムオペラオーと並ぶ重賞8連勝。障害G1通算4勝は、カラジを抜いて単独最多。2年連続の春秋障害G1制覇ももちろん初。そしてこの中山大障害の単勝支持率68.31%は、障害重賞におけるレコードだ。
同馬のほかに今年JRA・G1を複数回勝ったのは、キタサンブラックとゴールドドリームだけ。年度代表馬はキタサンで決まりだが、オジュウチョウサンには特別賞の価値は十分ある。今後は数々の記録をさらに伸ばし、グランドマーチスに次ぐ史上2頭目の「殿堂入り障害馬」を目指してほしい。

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12/21/2017

2歳重賞勝ちまくり

父は牧場のオーナー。高校時代にアイルランドへ留学し、英オックスフォード大学を卒業。その後アメリカに渡り、名トレーナー、ロバート・フランケル師(怪物フランケルの馬名は同師に由来)に師事。さらにダーレーやクールモアで育成のノウハウを学び、帰国。日本では、橋田厩舎、藤原英厩舎、角居厩舎で修行を積み、14年に開業。初年度は7勝にとどまったが、2年目は23勝、3年目は31勝、そして4年目の今年は、あと3日残して45勝。10月にはJRA史上最速で通算100勝に達し、朝日杯FSでG1初制覇。これぞ“エリート街道まっしぐら”。今月18日に39歳になったばかりの中内田調教師は、まさに日の出の勢いだ。

同師の重賞タイトルは、朝日杯FSで早くも6つ目。目を引くのは6勝中5勝が2歳戦であり、そのうち4勝を今年あげていること。86年以降、JRA2歳重賞を5勝以上した調教師は21名にのぼるが、同一年に3勝以上あげたのは以下の6名だけ。中内田師の4勝は堂々単独最多である。

91年 松田正弘
札幌3歳S    ニシノフラワー
デイリー杯3歳S ニシノフラワー
阪神3歳牝馬S  ニシノフラワー

96年 中村均
函館3歳S  マイネルマックス
京成杯3歳S マイネルマックス
朝日杯3歳S マイネルマックス

98年 橋田満
東京スポーツ杯3歳S アドマイヤコジーン
朝日杯3歳S     アドマイヤコジーン
ラジオたんぱ杯3歳S アドマイヤベガ

09年 橋口弘次郎
デイリー杯2歳S   リディル
東京スポーツ杯2歳S ローズキングダム
朝日杯FS      ローズキングダム

16年 藤沢和雄
阪神JF   ソウルスターリング
朝日杯FS  サトノアレス
ホープフルS レイデオロ

17年 中内田充正
新潟2歳S     フロンティア
サウジアラビアRC ダノンプレミアム
ファンタジーS   ベルーガ
朝日杯FS     ダノンプレミアム

フロンティアのオーナーはサンデーレーシング。ダノンプレミアムのオーナーは社台グループの“お得意さん”。ベルーガのオーナーは謎の外国人馬主だが、生産者はノーザンファーム。そして、もう1頭の重賞ウィナー、昨年の新潟2歳ステークスを勝ったヴゼットジョリーの馬主は社台レースホース。社台グループの息がかかった馬で2歳重賞を勝ちまくる新進トレーナーの前途は、間違いなく洋々だ。

一方、86年以降、同一年にJRA2歳重賞を3勝したジョッキーは以下ののべ10名(4勝以上はゼロ)。

96年 佐藤哲三
函館3歳S  マイネルマックス
京成杯3歳S マイネルマックス
朝日杯3歳S マイネルマックス

97年 的場均
札幌3歳S  アイアムザプリンス
京成杯3歳S グラスワンダー
朝日杯3歳S グラスワンダー

02年 福永祐一
ファンタジーS ピースオブワールド
阪神JF    ピースオブワールド
朝日杯FS   エイシンチャンプ

05年 福永祐一
デイリー杯2歳S   マルカシェンク
東京スポーツ杯2歳S フサイチリシャール
朝日杯FS      フサイチリシャール

06年 安藤勝己
新潟2歳S      ゴールドアグリ
東京スポーツ杯2歳S フサイチホウオー
ラジオNIKKEI杯2歳S フサイチホウオー

09年 小牧太
デイリー杯2歳S   リディル
東京スポーツ杯2歳S ローズキングダム
朝日杯FS      ローズキングダム

15年 岩田康誠
函館2歳S ブランボヌール
札幌2歳S アドマイヤエイカン
小倉2歳S シュウジ

15年 武豊
デイリー杯2歳S   エアスピネル
東京スポーツ杯2歳S スマートオーディン
京都2歳S      ドレッドノータス

16年 ルメール
京王杯2歳S モンドキャンノ
阪神JF   ソウルスターリング
ホープフルS レイデオロ

16年 福永祐一
新潟2歳S    ヴゼットジョリー
デイリー杯2歳S ジューヌエコール
京都2歳S    カデナ

年間3勝を3回も果たしている福永がいまだ皐月賞とダービーを勝っていないのは、“もっていない”ということか。
今年はあともう1レース、2歳重賞がある。今年からG1に昇格したホープフルステークス。中内田師の管理馬も、目下2勝の松永幹師の管理馬も出走しないが、目下2勝の騎手は、ルメール(フラットレー)と武豊(ジャンダルム)が出走予定。ルメールの2年連続2回目、武豊の2年ぶり2回目はなるか…。

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12/14/2017

実は強かった3歳世代

今年のダービーは、思わず目を疑う「2分26秒9」で決着。良馬場での勝ちタイムとしては、90年以降ワースト2位タイだった。しかし、これだけで低レベル世代と断じるのが早計だったことは、その後の古馬混合戦の結果が示している。
現3歳(2014年産)世代は、ここまでJRA3歳以上オープンにおいて、以下の14勝をマーク。太字は重賞、青字はG1だ。

函館スプリントS   ジューヌエコール
巴賞         サトノアレス
クイーンステークス  アエロリット
グリーンチャンネルC サンライズノヴァ
スワンステークス   サングレーザー
カシオペアS     アメリカズカップ
アルゼンチン共和国杯 スワーヴリチャード
福島記念       ウインブライト
エリザベス女王杯   モズカッチャン
マイルチャンピオンS ペルシアンナイト
キャピタルステークス ダイワキャグニー
チャレンジカップ   サトノクロニクル
リゲルステークス   レッドアンシェル
カペラステークス   ディオスコリダー

「14勝」は、現22歳(1995年産)世代から現3歳(2014年産)世代までの近20世代中、2位タイである。

20勝 現8歳(2009年産)世代 ダービー馬:ディープブリランテ
14勝 現19歳(1998年産)世代 ダービー馬:ジャングルポケット
   現18歳(1999年産)世代 ダービー馬:タニノギムレット
   現17歳(2000年産)世代 ダービー馬:ネオユニヴァース
   現3歳(2014年産)世代 ダービー馬:レイデオロ

14勝のうち9勝は重賞。これも近20世代中、2位タイ。

11勝 現14歳(2003年産)世代 ダービー馬:メイショウサムソン
9勝 現10歳(2007年産)世代 ダービー馬:エイシンフラッシュ
   現8歳(2009年産)世代 ダービー馬:ディープブリランテ
   現3歳(2014年産)世代 ダービー馬:レイデオロ

今年のJRA3歳以上オープンは残すところ8レース。うち重賞は4レース。さすがにあと6勝は至難の業だが、単独2位のオープン15勝は目前だ。重賞も、中山大障害と有馬記念には高い壁が立ちはだかるが、単独2位は射程圏内。まずはターコイズステークスのミスパンテール、ラビットランに期待したい。

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12/07/2017

衰え知らずのステイヤー

JRA平地最長レース、ステイヤーズステークスを制したのは、昨年と同じ単勝1.3倍の大本命、アルバート。JRA史上10頭目となる「同一重賞3連覇」の達成だ。
同馬は今年のダイヤモンドステークスも勝っているため、JRA芝3000m以上重賞を通算4勝。86年以降、同カテゴリーの重賞を4勝以上した馬は以下の4頭しかいない。

<5勝>
メジロマックイーン 90年菊花賞 91~92年阪神大賞典 91~92年天皇賞春
ゴールドシップ   12年菊花賞 13~15年阪神大賞典 15年天皇賞春

<4勝>
スルーオダイナ   88~89年ステイヤーズS 89~90年ダイヤモンドS
アルバート     15~17年ステイヤーズS 17年ダイヤモンドS

アルバートの偉業の陰に隠れたが、2着に来たフェイムゲームの長距離実績も素晴らしい。86年以降、JRA芝2500m以上重賞で通算6連対以上を果たした馬は以下の10頭。フェイムゲームの7連対は、メジロマックイーンと並ぶ最多タイだ。

<7連対>
メジロマックイーン
1着 90年菊花賞 91~92年阪神大賞典 91~92年天皇賞春
2着 91年有馬記念 92年天皇賞春

フェイムゲーム
1着 14~15年ダイヤモンドS 14年アルゼンチン共和国杯 17年目黒記念
2着 15年天皇賞春 16年ダイヤモンドS 17年ステイヤーズS

<6連対>
ライスシャワー
1着 92年菊花賞 93年日経賞 93年天皇賞春 95年天皇賞春
2着 93年目黒記念 94年日経賞

ステージチャンプ
1着 94年日経賞 95年ステイヤーズS
2着 93年菊花賞 95年日経賞 95年天皇賞春 95年アルゼンチン共和国杯

メジロブライト
1着 97年ステイヤーズS 98年阪神大賞典 98年天皇賞春
2着 98年有馬記念 99年阪神大賞典 99年天皇賞春

テイエムオペラオー
1着 00年阪神大賞典 00~01年天皇賞春 00年有馬記念
2着 99年菊花賞 99年ステイヤーズS

アイポッパー
1着 06年ステイヤーズS 07年阪神大賞典
2着 05年阪神大賞典 06年目黒記念 06年アルゼンチン共和国杯 08年阪神大賞典

トウカイトリック
1着 07年ダイヤモンドS 10年阪神大賞典 12年ステイヤーズS
2着 06年阪神大賞典 06年ステイヤーズS 07年アルゼンチン共和国杯

ウインバリアシオン
1着 14年日経賞
2着 11年菊花賞 12年日経賞 13年有馬記念 14年天皇賞春 15年日経賞

ゴールドシップ
1着 12年菊花賞 12年有馬記念 13~15年阪神大賞典 15年天皇賞春

フェイムゲームの4勝はすべてハンデ重賞でのもの。86年以降、JRA芝2000m超ハンデ重賞を4勝した馬は、同馬と上記スルーオダイナの2頭だけである。
また、フェイムゲームの4勝はすべて東京競馬場であげたもの。現行東京芝ハンデ重賞、ダイヤモンドステークス、目黒記念、アルゼンチン共和国杯をすべて勝っている馬は、86年以降では同馬だけである。

悠々V3のアルバートも、去勢で競走馬寿命が伸びたフェイムゲームも、“競技人口”が少ないこの路線なら、まだまだ一線級。前者の「芝3000m以上重賞最多タイ5勝」も、後者の「芝2500m以上重賞単独最多8連対」も可能性十分とみるが、はたして…。

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11/30/2017

重斤量&人気薄で連覇の快挙

初秋のスプリンターズステークスを使われた大物スプリンターは、暮れの香港スプリントに挑むか、来春の高松宮記念に備えて休養に入る。そのため、スプリンターズステークスの後に組まれている年内唯一の芝1200m重賞、京阪杯は荒れやすい。1800mから短縮された06年以降、1番人気の優勝馬は、前走スプリンターズステークス2着のサンアディユと、のちの世界最強スプリンター、ロードカナロアのみ。今年の覇者ネロは、昨年2番人気で勝った馬であるにも関わらず、なんと9番人気だった。
このネロが背負った斤量は、昨年より1キロ重い58キロ。ハンデ戦だろうと別定戦だろうと、重い斤量を課されるのは実績上位だからこそ。そんな馬が9番人気で勝ったというのは、実はとんでもないことである。

86年以降、JRAの平地G2またはG3で58キロ以上背負った馬はのべ1,974頭。そのちょうど3分の1、658頭が1~2番人気で、1番人気の勝率は40.4%、連対率は54.2%、複勝率は65.9%。京阪杯のような「ハンデ戦以外の芝G2またはG3」になると、もっとすごい。のべ1,214頭の35%、425頭が1~2番人気で、1番人気の勝率は42.9%、連対率は58.4%、複勝率は70.4%にもなる。
となれば当然、人気薄は苦戦傾向。86年以降、JRA平地G2またはG3で58キロ以上背負った二桁人気馬は、1,974頭中256頭しかおらず、馬券圏内に来たのは以下ののべ16頭だけだ。

ラッキーゲラン   92年金杯(西)  58㎏ 13番人気3着
ラッキーゲラン   92年産経大阪杯 58㎏ 11番人気3着
ハギノリアルキング 96年鳴尾記念  58㎏ 10番人気2着
ダイワテキサス   00年エプソムC 58㎏ 12番人気2着
マイネルマックス  00年スワンS  58㎏ 11番人気3着
ダイワテキサス   01年毎日王冠  58㎏ 10番人気3着
ウインラディウス  05年京成杯AH 58㎏ 10番人気3着
ウインクリューガー 05年スワンS  58㎏ 13番人気3着
フサイチリシャール 07年スワンS  58㎏ 10番人気2着
ヤマニンメルベイユ 09年福島牝馬S 58㎏ 13番人気3着
ジョーカプチーノ  10年スワンS  58㎏ 10番人気3着
トライアンフマーチ 12年中京記念  58㎏ 10番人気3着
セイクリムズン   13年根岸S   58㎏ 10番人気3着
サダムパテック   13年スワンS  58㎏ 10番人気3着
グレープブランデー 14年武蔵野S  58㎏ 11番人気3着
グレープブランデー 16年根岸S   58㎏ 10番人気3着

勝ち馬はゼロ。そう、今年のネロは、86年以降のJRA平地G2またはG3を「最低タイ人気」で制した、斤量58キロ以上馬なのである。同馬を含む達成馬4頭は以下のとおり。

レオリュウホウ   00年日経賞    58㎏ 9番人気1着
サンライズペガサス 05年毎日王冠   58㎏ 9番人気1着
コンゴウリキシオー 07年マイラーズC 58㎏ 9番人気1着
ネロ        17年京阪杯    58㎏ 9番人気1着

ネロは昨年57キロ、今年58キロで連覇。芝1200m以下の重賞を57キロ以上で連覇することも非常に難しく、G1を除くと86年以降では以下の3頭のみ。別定戦ではネロが初である。

マジンプロスパー  12~13年CBC賞     57.5→58㎏
ダンスディレクター 16~17年シルクロードS  57→57.5㎏
ネロ        16~17年京阪杯      57→58㎏

過去、JRA同一平地重賞3連覇を成し遂げた馬は、セカイオー(56~58年鳴尾記念)、タップダンスシチー(03~05年金鯱賞)、エリモハリアー(05~07年函館記念)、マツリダゴッホ(07~09年オールカマー)、ゴールドシップ(13~15年阪神大賞典)の5頭だが、2000m未満で達成した馬はまだいない。ネロにはぜひ、この快挙も目指してもらいたい。

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11/24/2017

2強V10 デムーロV6

ことビッグレースに関しては、今や完全にミルコ・デムーロとクリストフ・ルメールの2強時代。社台系を中心とする有力馬の“ファーストオプション”は、短期免許のトップジョッキーを除けば、この二人のほぼ独占状態となっている。
今年のJRA平地G1は、全24レース中18レースを消化した時点で、すでにデムーロが6勝、ルメールが4勝と、とんでもない占拠率。86年以降、同G1を年間4勝以上したジョッキーはのべ26名を数えるが、複数名が果たした年は5回しかなく、そのうち2回がこの2年の“デムルメ”だ。

89年 武豊4勝
90年 武豊4勝
93年 武豊4勝
94年 南井5勝
96年 田原4勝
97年 岡部4勝
99年 武豊4勝
00年 和田5勝
01年 蛯名4勝 ペリエ4勝
02年 武豊4勝
04年 安藤4勝
05年 武豊6勝 福永5勝
06年 武豊6勝
07年 安藤6勝
08年 岩田4勝
11年 池添6勝 藤田4勝
12年 岩田6勝
14年 蛯名4勝
15年 デムーロ4勝
16年 デムーロ4勝 ルメール4勝
17年 デムーロ6勝 ルメール4勝

特にすごいのがデムーロ。3年連続4勝以上は武豊でさえ果たしておらず、年間最多タイの6勝は更新の可能性十分。さらに驚くべきは、この6勝をすべて異なる馬で挙げていること。上記中、異なる6頭で6勝したのも、異なる5頭で5勝以上したのもデムーロのみ。異なる4頭で4勝以上挙げたのは以下ののべ9名である。

97年岡部
フェブラリーS  シンコウウインディ
高松宮杯     シンコウキング
安田記念     タイキブリザード
スプリンターズS タイキシャトル

01年ペリエ
フェブラリーS ノボトゥルー
マイルCS   ゼンノエルシド
ジャパンC   ジャングルポケット
阪神JF    タムロチェリー

05年武豊
高松宮記念 アドマイヤマックス
皐月賞   ディープインパクト
ダービー  ディープインパクト
秋華賞   エアメサイア
菊花賞   ディープインパクト
JCダート カネヒキリ

08年岩田
天皇賞春  アドマイヤジュピタ
安田記念  ウオッカ
秋華賞   ブラックエンブレム
朝日杯FS セイウンワンダー

12年岩田
フェブラリーS  テスタマッタ
桜花賞      ジェンティルドンナ
ダービー     ディープブリランテ
スプリンターズS ロードカナロア
秋華賞      ジェンティルドンナ
ジャパンC    ジェンティルドンナ

14年蛯名
皐月賞   イスラボニータ
天皇賞春  フェノーメノ
阪神JF  ショウナンアデラ
朝日杯FS ダノンプラチナ

16年デムーロ
フェブラリーS  モーニン
桜花賞      ジュエラー
スプリンターズS レッドファルクス
エリザベス女王杯 クイーンズリング

17年デムーロ
フェブラリーS  ゴールドドリーム
宝塚記念     サトノクラウン
スプリンターズS レッドファルクス
菊花賞      キセキ
エリザベス女王杯 モズカッチャン
マイルCS    ペルシアンナイト

17年ルメール
ヴィクトリアM アドマイヤリード
オークス    ソウルスターリング
ダービー    レイデオロ
秋華賞     ディアドラ

残るJRA平地G1は、JC、チャンピオンズC、阪神JF、朝日杯FS、有馬記念、ホープフルS。はたして2強はどこまでタイトルを積み重ね、デムーロはどこまで記録を伸ばすのか…。

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11/15/2017

2年連続の金銀銅

3世代の秋華賞馬が顔を揃えたエリザベス女王杯は、1999年以来、史上2回目。18年前は5歳の2冠馬メジロドーベルが前年に続いて連覇を果たしたが、今年の5歳の2冠馬ミッキークイーンは昨年に続いて3着。後輩の秋華賞馬2頭には先着したものの、G1V3は惜しくもならなかった。

G1の連覇はもちろん見出しになり、2年連続2着も話題になるが、2年連続3着はあまり取り上げられない。実際、この3つはどれほど出現しているのか。86年以降のJRA古馬平地G1において、2年連続1着、同2着、同3着を果たした馬は、以下のとおり。

フェブラリーS
連覇  コパノリッキー
連2着 シーキングザダイヤ ブルーコンコルド
連3着 ワンダーアキュート

高松宮記念
連覇  キンシャサノキセキ
連2着 サンカルロ
連3着 なし

天皇賞春
連覇  メジロマックイーン テイエムオペラオー フェノーメノ キタサンブラック
連2着 なし
連3着 ナリタトップロード(3年連続)

ヴィクトリアマイル
連覇  ヴィルシーナ ストレイトガール
連2着 なし
連3着 なし

安田記念
連覇  ヤマニンゼファー ウオッカ
連2着 なし
連3着 スマイルジャック

宝塚記念
連覇  ゴールドシップ
連2着 ニッポーテイオー ツルマルボーイ メイショウサムソン ブエナビスタ
連3着 ダンスパートナー

スプリンターズS
連覇  サクラバクシンオー ロードカナロア レッドファルクス
連2着 ヤマニンゼファー ビコーペガサス アグネスワールド デュランダル
連3着 なし

天皇賞秋
連覇  シンボリクリスエス
連2着 オグリキャップ セキテイリュウオー ステイゴールド ジェンティルドンナ
連3着 イスラボニータ

エリベザス女王杯
連覇  メジロドーベル アドマイヤグルーヴ スノーフェアリー
連2着 フサイチエアデール オースミハルカ ヌーヴォレコルト
連3着 アパパネ ミッキークイーン

マイルCS
連覇  ダイタクヘリオス タイキシャトル デュランダル ダイワメジャー
連2着 バンブーメモリー エイシンプレストン スーパーホーネット フィエロ
連3着 ミスターボーイ

ジャパンC
連覇  ジェンティルドンナ
連2着 エアグルーヴ
連3着 シンボリクリスエス

ジャパンCダート(チャンピオンズC)
連覇  トランセンド
連2着 アドマイヤドン シーキングザダイヤ ワンダーアキュート(3年連続)
連3着 ホッコータルマエ

有馬記念
連覇  グラスワンダー シンボリクリスエス
連2着 マーベラスサンデー ブエナビスタ
連3着 ナイスネイチャ(3年連続) ダイワメジャー エアシェイディ トゥザグローリー ゴールドシップ

トータルで、連覇は26頭、2年連続2着は28頭、2年連続3着は15頭。連覇と2年連続2着は同程度で出現しており、2年連続3着はその2つに比べるとやはり少ない。しかし3年連続となると、2着はワンダーアキュート、3着はナリタトップロードとナイスネイチャが達成しているが、3連覇達成馬はゼロというのが面白いところである(地方ではアドマイヤドンがJBCクラシックを3連覇)。
ちなみに、複数レースで2年以上連続2着or同3着の実績があるのは、シーキングザダイヤ(フェブラリーS・ジャパンCダート)、ワンダーアキュート(フェブラリーS・ジャパンCダート)、ブエナビスタ(宝塚記念・有馬記念)の3頭。このうちシーキングザダイヤだけが、地方も含めG1を勝てずに終わった。お気の毒としか言いようがない。

今週のマイルチャンピオンシップには昨年2着のイスラボニータが、来週のジャパンカップには昨年の覇者キタンブラック、同2着のサウンズオブアース、同3着のシュヴァルグランが出走を予定しているが、はたして…。

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